18.令和からこんにちわから1年経ちました
令和からこんにちわから一年経った。気がつけば一年。再び、このエッセイを一年放置してしまった。
令和が始まって戻ってくるはずがこの有様である。しかしながら、この一年なにがあっただろうかとおもいかえすと、一言で表せる。
「犬」
である。
令和の始まりの日、生後二ヶ月ほどのミックスのワンコがやってきたのである。この記事の前に書いた「令和からこんにちわ」を書いた日、まさしくコーギーだかシバ犬だかのミックスのワンコが、書いている私の横でつぶらな瞳で座っていたのである。
そうですね、このエッセイ集では「クニコ(仮名)」としておきましょう。(ツイッターではバンバン名前晒していてごめんね。これが人間ならプライバシー侵害で訴えられていたことでしょう。しかし、犬にも犬権というものがあるので、せめてここでは仮名にしましょう)
クニコは北関東の奥の奥の山の中で生まれた、今でも珍しい山出しの犬である。両親が野良という噂がある。生まれて間もないクニコは山の中で、他のきょうだいと一緒に土の中で固まっていたらしい。そして幸運にもクニコきょうだいは心優しい方に保護され、里子に出されて私のもとにやってきた。ちなみにクニコの両親がどうなったか、私は知らない。
来たばかりのクニコは2キロ弱で、抱っこしてみても持っているか持っていないのかわからないぐらいの体重だった。抱っこしてみると、少し怖がった。初めての家で緊張していたようだ。知らないオバサンがいきなり抱っこすれば、誰だって嫌がる。そして緊張しながら、我が家の庭を小さい足で歩き始めた。
それが令和元年五月一日の午後十一時十五分ほどだったと記憶している。
そんなクニコは我が家でスクスク育ち、今では腹を出して人間の布団で寝るようになった。来たばかりの時は夜鳴きが多かったが、健やかな寝息を立てるようになった。2キロだった体重は13キロになり、立派な中型犬になった。抱っこする時も背中をそらさないとバランスが取れなくなった。
去年一年はそんなこんなで、クニコの子育て(犬の子育てで育児ノイローゼ気味になった愉快な話もある)ですぎて行ったわけだが、創作的にも非常にいいことがあった。というのも、作品を完成させる速度が異様に遅い私だが、クニコが来てからの方が、創作活動、主に小説を書くのが捗った気がする。同時期にiPadを買ったのも影響しているかもしれない。寝そべりながらいつでもどこでも小説が書ける。それでこそ、庭でクニコが一緒にいてもかけるのである。また、1週間のうちクニコタイムが増えたため、書く時は書くときで自分を集中させる頻度が増えたのも大きい。
そんなわけでまたこのエッセイに戻ってまいりました。ろくに書かなかった二年弱のことも適当に書いていきたいと思いつつ、またどうせ放置するんじゃねえのと思いつつ、
また再びよろしくお願いいたします。(二回目!)