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気が付けば3週間も空いてました……!申し訳ないです!
眠い、お腹すいた、帰りたい……
人間の欲求駄々漏れな一香ちゃんです。だって最後のHRだよ?みんな帰りたくてうずうずしちゃうんだよ?しかも部活がないと来ればもう一直線で帰るしかないでしょ!今日はとにかく眠いんだ!
「――――以上で連絡事項終わりー。日直、号令ー」
起立、礼。さよーならー。
の、『よ』の時点でもうすでにバッグを掛けて準備は万端!よし!帰る!
「たかな」
「ニー!部活がんばってねー!バイキンタロウッ!」
最近の口癖、バイキンタロウ。可愛くない?
これから部活に行くニーにバイバイし、他の友達にも声を掛けて教室を出ていく。後ろから聞こえた声は、気付かないフリをして。
あの日、球技大会の日から私は和泉くんとほとんど話してない。ニーやヤスとかがいるなら顔は合わせるけど、二人っきりとか、会話らしい会話はしてない。
わかってる。和泉くんは何も悪くない。ってか原因は全部私にしかない。なのに、こんな態度しか取れない自分がほとほと嫌になる。
異変に気付いたニーとヤスがなんとか取り持とうとしているけど、徒労に終わっている。私が頑なだから。なんでこんなときだけ頑固者みたくなるんだろ。
でも、正直に言えば踏み込んで欲しくなかった。聞こえないフリをしてほしかった。和泉くんには、知られたくないことだったから。
※※※
あとちょっとで家に着くっていうときに角から走ってきた人にぶつかった。なんていうことだ。これが『出会い頭』かっ!
……ん?ぶつかったというより、しがみつかれた?もしくは抱きつかれた?
私の腰回りをぎゅうぎゅう締め付ける力は意外に強く引き剥がせないけど、見下ろした先に見えたのが……
「アリーちゃん?」
和泉くんのお嫁さん候補(だと思ったけど実は男の子だった)である、本日もフランス人形と見紛うばかりの美少女っぷりを発揮しているアリーちゃん(本名アーロン)でした。
「待ってたのよイチカ!一緒にデートしましょう!」
???へ?