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チアティーヌ
「革命?」
「あぁ、でももう終わりだよ。当時主犯格だった人間は全員処刑。私ですら酷い仕打ちを受けている」
革命、つまりは教会に逆らうのか。教会に逆らうことは死にも等しいと誰が言っていたが。まさに彼のことだろう。
「でも、こうやって外に出ることが出来るんだ。幸せだよ」
そう言って彼はドアの外へ出た。
「だが、悪魔憑きは変わらない……」
彼の中の悪魔がいつまた出てくるかわからない。
だから
「……これからどうすんだ?」
「そうだな、古い友人らにでも会う旅に出よう。生きてるうちに会いたいしね」
「ならば、私もついていく。エクソシストとして悪魔は見逃せない」
「……そうか。いいよ、行こうか。あぁ、名前を言ってなかったね。私はチアティーヌ。チアキと呼んでくれ」
「わかった、私はカノルド」
こうして、私はチアティーヌと旅に出ることにした。
この旅は教会の外側に出る旅になるなんて、まだわからなかった。