客人
「あぁ、さきほどの。コートをお忘れになられてい
ましたよ」
そう言って、ナキは屋敷に入れてくれた。
「ご主人様の部屋にあります」
その時ノックする音が聞こえた。
役所の奴らがおってきたのだろう。
「はーいっ。――大変申し訳ありませんが、ご自分で取りに行ってください」
私はうなずくと、悪魔のいる部屋に急いだ。
私はその部屋へと入る、
「やぁ?さっきのエクソシストか。コート忘れてたよっ」
そう言って投げた。それはマルドからもらった大事なコートだった。私は受け取った。
「っ、ありがとう」
「さて、第2回戦でもするつもりできたのかなー?それはそれで楽しいと思うけど」
悪魔は自分の机にあるコーヒーを飲み始めた。
「ご主人様ー、少々問題事が……」
ナキが悪魔をドアの向こうから呼んだ。男2人の声も聞こえた。
「ん?どうしたの?」
「役所の方々ですが、さきほどの来た人を引き渡せとうるさいんですよ。一体どなたの話でしょう?」
「そうか、そんなもの知らないなぁ」
彼は本当に知らないように言った。
「嘘つけ、入るぞ」
そう言って男たちは押しはいった。
「やはり、いるじゃないか!エクソシストが!」
悪魔はまるで訳がわからないような顔をして、
「この方は私の客人だよ?――ゆえに関係ない」
男2人は
「役所の命令に背いた場合、刑期が増えるぞ」
「今ですら、140年なのに……別にそこから増えたってねぇ。しかも、私は悪魔憑きでもあるから死なないしね」
私はこの口論の間にこっそり部屋を抜け出した。
悪魔憑きならば人間に戻す方法があるかもしれない。
そう言えば行くとき、本が多くある部屋を見つけた。
彼が聖書を使えるならば、人間に戻す方法が書いてある聖書を何冊か持っているかもしれない。
私はその部屋へと急ぐ。
しかし、なぜあの男らは私を追う?あの悪魔に関係しているのだろうか。
私は何とか図書室に着いた。そこは天井まである本棚に囲まれていた。
「この膨大な本から探すのか……」
私は適当に手に取る、伝記や小説、エッセイ本当に幅広くある。
しかし、どれも10年程度読まれていないようだ。
どういうことだろうか?
「これ……」
青い表紙の本、聖書だ。この国ではすべて聖書は青い本でなければならない。私は手に取った。
私はその本を開いた。どうやら、何かの古い呪文……いや、召還魔法だ。
「……【天の空間におられる、あなた方に言う。私は今あなたの救いを求める】」
そう言った瞬間、私は光に包まれた。
「うわっ」
だが、光は消えた。私はハッとした。私は立ち上がったり、青い本を手に持つ。なぜだろう、理由はわからないけど悪魔を倒さないと、いや、どちらかというと
「行かなきゃ、ダメだ」
私は悪魔の部屋に行く、まだ市役所の男と口論していた。
「さっきのエクソシストはどこだ!渡せ!!」
「嫌だね、渡さない」
私はドアをおもいっきり開けて、叫ぶ。
「私はここだっ!!!!」
その瞬間、男2人は倒れた。目の前で
「なっ」
悪魔も驚いてる。彼は私を指差し
「まさかっ……」
私は悪魔にはっきりこう言った。
「お前を倒すっ」
私は先程の聖書を使う。
【全ての解決を、狂わない方法を】
その瞬間、私の足が何倍も早くなった。そして、おもいっきり悪魔を殴る。
「ゲフッ」
悪魔はその場に倒れこんだ。
「まだまだぁ!」
私は悪魔を何回も殴る、殴り続ける。
悪魔が抵抗は出来ないくらいの速度で殴る。
「くっ」
一瞬の隙に逃げられた。
「ちっ」
私はまた、彼を殴ろうと拳を彼に向けた瞬間
「待って!!」
ナキが間に入り、私は彼女を殴った。
「しまった……」
ナキはその場で砂と化した。
「……これは」
ナキは人間のはずだ。なのに、なのに。物理攻撃だから、普通に殴られてると同じはず。
「ナキはね、銅像だったんだ。それを無理やり人間にした」
私はその場に座り込む。
「え……、じゃあ。ナキは良くできた偽物」
「そうだよ、俺が作ったんだよねー」
そう言った悪魔の口調や声が違った。確実に別人だ。
「誰だ?」
「んー、俺こそは悪魔というべきだね。いやー、初めまして。カノルド。俺は悪魔だ。このチアティーヌって言う人に無理やりとりつかされた」