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作者: 植林瑞希

「落ち葉」

アスファルトの落ち葉から立ち昇る

耳覆わんばかりの合唱だ


その傍で新芽は何を夢見るか



「祈り」

旅行き 阻む

祈りの末の

ぬけがらの山に きみを見た


あのとき

悪意のないまなざしが僕に注がれ

微笑みに変わった


それ以来母は何も口にしなくなった

何度呼んでもその瞳には僕は映らない

そしてうなされたようにきみの名を呼んでいる

「                」と。


ある日を境に母は帰って来なかった――

母はきみのものになり

僕の前から消え失せた


そのたび僕はきみを愛するんだ

母のために

そしてきみを憎むんだ

僕のために



「またたび」


ねこの薄目が陽だまりを支配して

間延びしたあくびをひとつ

また 陽炎を刈る 刈る


帰宅後のねこの足から かすかに土がこぼれ落ちて

しばし何かをきざむ音

おこぼれを狙う

今日ものどかな日なり



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