表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レトロ喫茶のマスターは珈琲より紅茶がお好きなようです  作者: あざらし かえで
第四章 レトロ喫茶は順風満帆?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/64

35.困ったときの助け船

 もめ事は得意じゃないけど、コンビニの入り口を塞がれちゃうと無視するわけにもいかないよな。

 男女の側へゆっくり歩み寄ってから、声をかける。


「あの、女性の方が困っているみたいですが」

「は? なんだよ急に」


 男性の見た目はあんまりお近づきになりたくない雰囲気というか、ぶっちゃけ柄悪いチャラ男みたいな感じだ。

 女性は可愛らしい感じで物静かな雰囲気だから、余計に圧倒されて困っているのかもしれない。


「だったら退けば問題ないだろ。いちいちうぜぇな」


 男性が女性の腕を掴もうとしたから、一歩踏み出て女性の前へ出る。

 無理やり女性の身体に触れようとするのは、ご時世的にもアウトでしょ。

 嫌がる女性を連れていこうとするのを、見て見ぬふりはできないよな。


「おい、何のつもりだ」

「女性の身体に勝手に触れようとするのはどうかと思いますけど?」

「何? 正義のヒーロー気取りのつもりかよ」


 うわー……二人に囲まれるの嫌だな。

 俺はケンカが強い訳でもないし、どうするかな。

 いざとなれば女性と一緒に店へ飛び込めばいいんだけど、男の人が入り口側にいるから、横を通り抜けなくちゃいけないのがなぁ。


「何とか言えよ、なあ?」

 

 なんか物凄いガン飛ばしてきてるな。

 女性は怖いみたいで俺の服を掴んじゃってるから、もう身動きとれないか。

 どうやって切り抜けようか悩んでると、俺の前へフッと影が差した。


「あぁ? 今度は誰だよ」

「……お前らこそ、ここで何してる?」


 あ、この低い声はげんちゃん?

 一人で平気って言ったけど、気になって見に来てくれたのか。

 この声の感じは、かなり怒ってるな。


「何って……何だよ」

「もめ事に見えるが。まさかここで殴り合いでも始める気か? どうしてもというなら、迷惑のかからないところへ移動しても構わない」


 げんちゃん、まさかここでケンカを始めたりしないよな?

 落ち着いてって声をかけようとする前に、俺の肩がポンと叩かれる。

 このタイミングで来てくれるということは……やっぱりとっきーだ。

 げんちゃんがいるってことは、とっきーも一緒だよな。


「言っとくけど、この人ケンカ強いよ? それにいつでも通報できるし。三対二じゃ分が悪いの、分かるよね?」


 携帯を片手に持って振りながら、とっきーが男性を牽制する。

 こういう時のとっきーは、最適解を導き出して行動するから心強いんだよな。


「チッ。行くぞ」

「……分かった」


 捨て台詞を吐きながら、男性たちが去っていった。

 良かった……助かったみたい。


「あの……ありがとうございました」

「いえ、困ったときはお互いさまですから」

「困った女性を助けるのは、当然のことですよ」


 なんかとっきーがドヤ顔してるんだけど……まあ、いいか。

 げんちゃんも怒りモードから落ち着くために長く息を吐いてるし。

 とりあえず、一件落着かな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ