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アサガニシガ一阿沙賀と悪魔と大江戸学園七不思議  作者: ウサ吉
第二幕 阿沙賀と竜と邪法召喚士
49/110

49 諦寝の


「ドワくん、作戦が二案ほどあるのですが、どっちがいいと思いますか?」


 睡魔に憑りつかれた大江戸学園、廊下や教室のあちこちで倒れ伏す生徒たちからは寝息がかすかに聞こえてくる。

 静寂の中に響くそれはどこか不気味で、ここが悪魔に支配されてしまったことを強く認識させられる。

 だからこそ打破せねばと意気込むのは甲斐田・リア。

 

 いつぞや通った屋上の、唯一鍵がされていないという扉の前で準備を整えている。

 既に自らの契約悪魔、ドワはんで傍らにいる。リアの問いかけにとりあえず鷹揚に頷く。


「聞こか」

「ひとつめの案としては、一直線に敵のもとへ駆け寄って有無を言わさず倒す速攻策」


 ドア越しにも魔力反応は感じ取れている。

 相手の悪魔が屋上のちょうど中心に立っているのも、この場で把握できている。場所がわかるのなら一足で切り込める。


 この案の欠点は奇襲性が低いこと。

 屋上は広く、急にドアを開いて精神的に動揺させたとしても、敵との距離が離れすぎて間合いに入った頃には相手も充分に臨戦態勢だろう。

 結果としてただの真っ向勝負になる。


 その上おそらくこの眠気の顕能は近づけば近づくほどに強力になっている。

 階を上がるごとにリアはそれを痛感し、遠凪のレジストに加えて自身でも啓術強化を施してなお今も瞼が重いくらいだ。

 目視距離から識別距離、そして近接戦闘距離まで近づいてしまえば、果たしてどれほどの睡魔となっているのか。


「言うて接近は前提やろ。第二案はちゃうんか?」

「ちょっとだけ違います。会話をもちかけて説得、それができそうになければ不意打ちに変更です」

「リアそれめっちゃ苦手やろ」

「う」

 

 口が上手いわけでもなく、敵意を伏せるのが上手いわけでもない。

 真っすぐなのだ、その性根が。


 というわけでドワが推すのは当然――


「第一案やな。一直線に駆け抜ければええ。そのほうがお前によぉ似合におとる」

「そうですね……」


 反論できない程度には自覚がある。結論は最初から決まっていた。

 話を振ったのは、むしろ昂った気を冷ますため。

 ここから先は失敗できない。この扉の先にどんな悪魔が待ち受けていようと、負けられない。

 任されたのだから。


人魂啓術テウルギア三節テルティウス――『明暗不覚アンテペンディウム』」


 それは他者から身を隠すための術ではあるが、悪魔や啓術使いにはあまり効果がない。それ以外の者から隠れるためのものだ。

 とはいえ指向性を少々変える工夫ができる術師であれば、使いようはある。


「魂の気配を消しました。どうです、ドワくん」

「おぉ、綺麗に消えとる。全然気づけぇへんわ」


 魂の気配――魂より発生するエネルギーは感知できる。

 悪魔なら魔力、人間でいえば生命力と呼ぶべきそれの気配を遮断した。

 悪魔は魔力気配を五感と同じかそれ以上に情報として得ている。ゆえに目には映っているのに魔力気配が存在しないと、ちょっと動揺する……かもしれない。念のための域をでないが、わずかでも戸惑ってくれれば儲けもの。


「あとは、ドワくん?」

「おう、刀でええか」

「はい」


装成ヴァッフェン』――ドボルグ・ドワの顕能であり、武装を作り出すというもの。

 人の英知の結晶、発達した文明の利器。

 悪魔には生み出しえないもの。

 故にこそドワは人に寄り添い、進歩の妨げになるような悪魔を排除せねばならない。

 ドワが人界に召喚されて来た理由は、当初それだった。


 しゃらりと抜き身の刀がリアの手に握られる。 

 ずしりと重い鋼であり、美しいほど銀色をした、鋭利なる殺人道具。

 どんな武器でも用意できるドワの相方としてリアはあらゆる武芸を嗜んでいるが、最終的には日本刀が最もしっくりと来た。


「おぉ、やっぱ制服に日本刀はええわぁ。巫女服ほどではないにせよ、やけど」

「ドワくんうるさい」


 さてともあれ可能な限り思考した。できることは全てした。

 ……そのつもりだ。


 事は急を要する。一分一秒の遅れが他の者たちの重荷になる。

 時間不足では万端の準備も憂いない出発も望めない。

 万全ならざるからこそ警戒心を忘れず、不安ながらも自信をもって全力を尽くす。


「じゃあ、行きますよ、ドワくん」

「おう、張り切っていこか」


 ばん、と勢いよくドアを開く。

 そのまま気配のする屋上中心に向けて一気に疾走して――


「!」

 

 そこにいたのはひとりの少女であった。

 緩めのパジャマでナイトキャップかぶっている。そのうえ布団を敷いて枕をおいて横になって――眠っていた。


「えぇ……」


 一瞬、意味不明と無防備さに毒気が抜かれかけて、


「――大正解、だな」

「!」


 さらに別方向から聞こえて来た低い笑い声に驚愕する。

 反射で構えながら声のする方向を見遣る。上――眠る悪魔の傍にある貯水槽に腰掛ける、ひとりの男。


「甲斐田・リア。やっぱりここに来たのはお前だったな」

「! まさかっ!」


 初対面である。

 だが写真を見た。目撃した阿沙賀に人相は聞いていた。

 腹立たしいくらい嫌らしい笑みを浮かべる、妙に整った髪をした、()()()()()()()()()()()男。

 その男の名をリアは知っている。


「竜木・竜! そうかっ、わたしと同じで『明暗不覚アンテペンディウム』を……!」


 それによりこちらの知覚から身を隠し、ここで待ち伏せていた。

 明確に学園の異常事態を引き起こした悪魔のもとへノコノコとやってきた阿呆を踏みつぶすために!

 

 そして、これが迷亭の嘘。


 竜木・竜がこの場にいることは、想定されていない。

 リアは非常にまずい事態に陥ったと悟り、警戒姿勢のままどうすべきかと思考を巡らす。

 

 している間も、竜木は得意げに語る。この場にやって来るのがリアだと、彼は予想できていた。


「遠凪・多々一は前回もわき目もふらずに大江戸・遊紗のもと。阿沙賀のやつは啓術が苦手っぽいからここ以外の数減らし……ってなると消去法だわな」

「ふたりより、わたしのほうが楽な相手だと?」

「不確定要素が少ない、と言ったほうが精確だな」


 侮ることはせず、だが最もつけこみやすいと感じたのは事実だ。

 なにせ、甲斐田・リアは有名人だ。


「甲斐田・リア――御霊会を創設した御三家のひとつ甲斐田家、その末裔にして若きエース……だったっけ? 滝のやつが忌々し気に言ってたぜ」

「勝手に過大評価して、勝手に妬まれましても困りますが」

「そういう謙遜の姿勢が癪に障るんじゃねぇの」


 茶化すように言い、続いて彼女の傍らの悪魔に。


「で、そっちが装成ソウセイのドボルグドワか」

「……」


 不躾な視線にもドワはなにも返さない。いつもの饒舌が嘘のように丸サングラスで厳しい視線を隠していた。

 だがその右手には拳銃が握られており、当たり前のように銃口を竜木に定めている。

 敵対意志をそれだけで表現し、会話の必要性も感じていない。

 この場に竜木がいたことは想定外であったはずなのに、一切動じずただ敵を見据えている。


 流石、長く人間界に身を置き、甲斐田一族とともに戦場を潜り抜けて来た歴戦の契約悪魔である。


 それは異例の存在と言えた。

 一族単位で契約をする悪魔自体が稀であるのに、それが代々数百年という長い歳月で、その上歴代の契約者をパートナーとして対等に付き合い続けている。

 こんな優良な契約悪魔は他にいない。


 ……巫女服の強要という恐るべき事実を、余人は知らない。


 とはいえ長らく戦場に出ていたもので、手の内は知れ渡っている。

 阿沙賀や遠凪のような、そもそも甲斐田の名に無反応なほうが珍しいのだ。

 それを踏まえて、竜木は断ずる。


「やっぱり、お前らのほうがやりやすい」

「…………」


 そのときリアの思考はまとまった。

 敵の頭目の突然の出現には驚いたが、逆に言えばここで彼を打ち倒せればそれですべて解決。ほかの悪魔と多重契約して戦力を上げる前に仕留める機会を得られたと考えればむしろ好都合。

 ならばこうして舐め腐って姿を現したことを後悔させてやればいい。


 そしてその結論をドワもまた縁故によって感じ取り、苦笑とともに引き金にあてていた指に力をこめる。

 揃って肩を竦めて――


「舐められたものですね」「舐められたもんやな」


 ぱん、と。

 乾いた発砲音はスタートの合図、リアは弾丸とともに飛び出していた。


「そういうところも扱いやすくていいよな」


 凶弾は竜木の額を正確に照準され、あわやその一撃で射殺完了か。

 無論、そんなわけがない。


「この程度で死んでくれるのならば苦労はないのだがな」


「!」


 ――不可思議はみっつ起こった。


 ひとつは突如、現れた喪服の男。脈絡なく竜木の前に立ち現われ、当然のように虚空に立っている。

 ひとつはドワの弾丸が、なぜかドワ自身の右脛を貫いた。直進するしかないはずの弾丸がどんな奇怪な経路を辿ればそうなのというのか。

 そして最後、リアが竜木の足元に踏みにじられている。ありえない移動を強制された。


「っ!? なにが……!」

「おっと、そういえば紹介がまだだったな――そこの陰気な奴は俺の契約悪魔、嚥窓エンソウのエギン=ベレンだ」

「……」


 エギン=ベレンはにこりともせずただ鬱屈そうにドワを見つめるのみ。


 なにかが起きた。なにかをされた。

 その不可思議の理由は、問うまでもなく魔魂顕能レツァイゼンに違いない。

 だが一体、どんな――


「ドワくん! わたしは今、空間移動特有の浮遊感を味わいました! 相手の魔魂顕能レツァイゼンは空間系です、気を付けて!」


 即時に自らの体験した奇妙を理解して能力類推に繋げる経験は流石といえる。


 なるほど忽然の登場にドワの弾丸の行方、そしてリアの身柄が確保されたことにも空間系の顕能なら納得できる。

 それはつまり、敵は転移で自在に動き、こちらの飛び道具を跳ね返し、なんなら人質をとられているということ。


 ――気を付けてと言われても、ひどく大儀な現況である。


 ドワはとりあえず拳銃を消失させ、空いた手に刀を装成する。

 飛び道具は丁寧に返却されるようなので、ギリギリまで軌道を変更できる手持ちの武器のほうがよかろうという判断。

 武器を自在に作り消す、臨機応変に状況に適応できる――それが彼の顕能である。

 

「っ」


 反射でその場を跳び退く。脚が痛むが堪えてできるだけ遠くへ。

 魔力による弾丸が頬をかすめ、回避の成功を知る。肩越しに目線だけ遣れば、ドワの背後の中空には小さな穴が開いている。


開閉門ゲートかいな」

「いいや、窓さ」


 空間系の顕能はおおよそ分類して二種類が存在する。

 ひとつを対象指定ワープ式、座標や物体を指定してそれを別の空間に押し込むことで移動とする。

 もうひとつを開閉門ゲート式といい、空間自体に穴を開けて別空間に繋げることでその穴を介して移動する。


 それで言うところのこれは後者、所定二か所に空間的に繋がる()を開くことで空間を経ずして自在に行き来を可能とする。

 名を『窓に嚥まれて(シークレット)何処へ迷う(ウインドウ)』という。


「迷い、惑え」


 立て続け、窓がドワの周囲にいくつも開く。

 と同時にエギン=ベレンは魔力を編んで攻性魔術を構築、手元の窓へと撃ち込んでいく。散弾銃のごとき無数の魔力弾は窓を通過してまた別の窓よりその姿を現す。

 ドワのすぐ近くに点在する窓から。


「けったいな!」


 言いながらドワもまた顕能を行使。

 背後に盾を『装成ヴァッフェン』、後方の憂いを断って残る弾丸を正眼に構えて待ち受ける。

 キン――と甲高い金属音が連続すれば、魔力弾のすべては打ち落とされていた。精妙なる斬撃により、叩き斬ったのだ。


 エギン=ベレンは感心したように。


「なるほど、研鑽は深いな。悪魔にあるまじきほどに」

「低位の足掻きや思うたってや」

「ふ、私への当てつけかな」


 おおよそ把握できる限り、ドワとエギン=ベレンの爵位は同じ子爵ヴィゼグラーフであろう。

 前者は経験と長き契約で得た甲斐田の芳醇な魂の欠片、後者は丸ごとの人魂の増幅を受け、互いに位階に留まらない強さを保持しているが。


 さてとドワは考える。


 こうして目の前の悪魔と交戦するのは構わない。相手が違うだけで想定内だ。

 顕能は知れ、運用も想像がつく。斬り伏せた魔力弾と背後の盾の崩れ具合から魔術の技量もだいたい把握できた。

 厳しいが勝ち目のない戦いでもないだろう。


 問題なのはリアが敵の手に渡っていること。

 今は確保だけにとどめニヤニヤと観戦なんぞしている竜木・竜だが、戦況次第では彼女を人質として活用されかねない。

 もしそうなればエギン=ベレンに勝ってもその先がない。


 状況が煮詰まる前になんとか回収せねばなるまいが、そうなると目の前のエギン=ベレンが非常に厄介。

 手練れで真っ向からやりあっても難敵、遠距離攻撃を封じる顕能を備えて間合いは変幻自在ときた。脛の負傷により機動力を削がれている身の上では選択肢も多くはない。

 正道ならぬ詭道、なんらかの機転がいるか。


 というわけで――あれをしよう。


「リア! よぉ見とけや、あれやるで!」

「! わかりました」


 すぐに意図を理解しリアはそれに備えて身構える。

 一方でなにかしでかす宣言されたエギン=ベレンと竜木は警戒心にわずか身が強張る。


 その間隙を見逃すほどに手緩いつもりはない。

 左足で踏み込んで懐まで飛び込み、鋭い斬撃を見舞う。


 エギン=ベレンはほとんど転倒するようにその刃を回避し、そのまま本当に無様に転び顔から地に――


窓に嚥まれて(シークレット)何処へ迷う(ウインドウ)』。


 崩れた体勢のまま窓を通り、少し離れた地点に足から着地する。どれだけ不安定に姿勢を揺るがそうとも即時立て直せる点もまた彼の顕能の有用さ。

 ついでとばかり今先ほど通過した窓に魔術を放り込み、その後に閉じた。


 ドワは急に目の前に現れた魔力球を際どいながら刀で受け流す。その程度は想定内だった。

 素早く武器を切り替え――あえて拳銃に。


「!」


 銃口を突きつけられたエギン=ベレンは笑う。

 無意味は理解しているはずの武装に虚を突かれるが、撃つわけがない。撃たれたとしても先のようにそっくり返してやればいいだけ。


「…………」


 引き金にあたる指に力が篭る。

 ドワのグラス越しの眼光は揺るがずエギン=ベレンを刺す。

 睨み合いの形は実際にはほんの数秒だったろう。けれど当人たちにはどこまでも引き延ばされて感じ――


 その瞬間は意外でもあり納得でもある。

 轟音――ドワは躊躇いなく発砲した。


「馬鹿が!」


 撃たれた後から窓を開いても間に合わせられるのは悪魔の反射神経と慣れた高速の顕能行使による。

 銃口から推定される弾丸軌道上にみ込む窓を開き、ドワの眉間直近に吐き出す窓を展開する。

 銃撃は愚直にその射線を駆け抜けてドワを撃ち殺す――


 しかし。


「なにっ」


 弾丸は届かない――そもそも撃っていない。空砲であった。


 撃たれた後からでも間に合うと言っても、余裕があるわけでは決してない。それだけに注力して集中せねば対処できない程度に必死である。

 故に思考に余力は存在せず、空砲というペテンに気づくのに遅れが生じた。

 

 その僅かなロスの間に、ドワは間合いを詰めにかかっている。

 銃撃と同時に走っていて、しかし脚の怪我があって速度が思うようにでない。万全なら斬りこめていたはずが届かない。

 敵に次の手を打つだけの余裕を残してしまう。

 エギン=ベレンはともあれ距離をとろうと再び大きな窓を――



 ――ドワが「あれをやる」と言ったときには、その文脈の前後を把握せよという合図である。

 付随させた言葉の、その反対をこそやるという符丁なのだ。

 たとえば「耳ぃかっぽじって」と言えばそれは耳をふさげということで、「傍に来ぃや」だとすぐに離れろといったことを伝えたいのであり。


 では「よぉ見とけ」ということは――



 からん、といつの間に金属缶が床に転がっている。



 ――強烈な閃光が屋上全域に走った。



「っ! スタングレネードだと……!」


 あまりに強い光に竜木はもちろん、悪魔のエギン=ベレンでさえも目が焼かれたように眩む。

 無事なのは事前に意図を把握し目を瞑っていたリアと、こんなこともあろうかと遮光眼鏡グラスを常用していたドワ。


 リアは緩んだ圧力を押し返して転がり、貯水槽から落下しながらも退避。

 ドワはさらに踏み込んで隙だらけのエギン=ベレンに渾身の唐竹割りを――



「――『諦念とは寝ることと似(ヒュプノ・パラドス)る』」



「!」

「うそっ!?」


 欠伸交じりのその声は、完全に想定外。

 彼女は最初からそこにいた。ここにいると知っていたから追って来た。

 だというのに忘却して放置してしまった迂闊さは呪わしい。


 未だ布団にて目を閉じて眠りこける悪魔、その名を諦寝テイシンのヒュプレーという。


 諦めをもたらす睡魔、開放という名の断念、希望を現実から夢の中にすり替える詐欺師。

 眠気を増幅させる顕能が、学園全域からたった二名――ドワとリアに対象を絞られる。

 とはいえもとより無差別範囲の顕能、むしろ対象を絞るほうが苦手で精度は落ちる。

 だがそのぶん出力は一気にハネ上がってふたりを襲う。


 精度の低さから抵抗はむしろ易い。数瞬かけて魔術なり啓術なりで対処さえすればほとんど無害化できる。

 逆を言えばその数瞬だけはほとんど気絶レベルに意識を手放して掴んでおけない。

 そして戦場におけるその隙は、死に体と言って過言ではなく。


「ごめんなさい、阿沙賀くん……」


 痛烈な魔力砲がドワとリアを容赦なく撃ち抜いた。


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