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ほっこり謎解きの物語④食事編

 事務所内で所長とリーダーが策を練っている時、突然チーフが思い出したかのように

「腹減ったなー・・・・あっ、もうランチの時間過ぎますね」

「確かに、腹減ったな」

「おーそうやね、じゃー駅前ビルにでも行くか」

「良いですね」

3人共お昼の時間帯に依頼内容をお聞きしていたため、かなり腹が減っている状況である。実は3食は絶対に抜かない主義で、どんなことが起きようが食せるためなら時間を惜しまないと豪語している。

 口癖は【腹が減っては戦はできぬ】【如飢如渇】と言った言葉を並べ、事務所を立ち上げる際〝飯こそ正義〟と、裏方針を掲げるちょっと変わった奴らである。只、世間を賑わす大食いタレントのような大食いではないことは、周知していただきたい。

3人はあるビル群に向かい歩き出した。所長はスマホを見ながら、チーフは無言のまま、リーダーが周りを見る癖がある為、キョロキョロしながらある飲食店へと歩いている。

 そのビル群というのは、事務所から徒歩10ほどの距離で昔からある大鷹では有名かつ多くの人々を魅了して止まない大鷹駅前ビルである。第一〜第四まであり昭和の大鷹を発展させたワンダーランドである。地下は飲食店や金券ショップ、地上はオフィスが入っており、その中でも年末の風物詩ジャンボ宝くじの売り場として有名で多くの方々の呑みスポットとしても名を馳せている。

 その中で、第二駅前ビルの地下にあるここのお店は、豚専門店で、トンテキ・豚もやし鍋・生姜焼き・豚丼を提供している飲食店で、昼時は常に待ち状態で駅前ビルの中でも人気店である。カウンター中心の店舗でテーブル席は少なめだが、老若男女に人気でトンテキと鍋が特にオススメで、ご飯のおかわりができ、料金も手頃で我々としては、ローテーション店舗の一つである。しかし、本日は、甘辛いタレと程よく薄すぎない肉厚の豚丼をチョイスした。お店へ向かう途中チーフが、「ガッとサクッと食べて直ぐに事務所に戻り依頼内容を解きたい」となり、この店を選び豚丼肉大盛を頼んだ。オススメの食べ方は、半熟玉子をトッピングして、最初はそのまま頂く、そして半熟玉子を乗せ混でる、一口二口と食べ、締めは七味唐辛子をザーっとかけてかき込む。若い人ならすぐに食べ終わるナイスな丼だ。

私がこの事務所を起ち上げる際に決めた事の1つに、同じメニューを食べる事と定めた、理由としては一体感を生みより強固なコミュニケーションを図れるという目的もあり定めた。リーダー・チーフ共に賛同してくれて助かっている。世間一般的な考え方としてご飯は、同じメニューでなければならないはなく、これは自由であるべきなのである。只、我々としては、会社という立場をより良くするために、との想いでいる。

 チーフの願い通りササッと食べて戻って来たものの、依頼は、当然ながら無し、当たり前だが寂しいものだ。私とリーダーは、暇を持て余してしまった。チーフは戻って来てそうそうマイデスクで依頼人の謎をスマホで調べたり、考えを書き出しながら模索している。


 依頼から2日後チーフの一寸は早速解いていた。相変わらずだが、我々はチーフが解いた答えを元に、大鷹北部にある千博公園に狙いを定めた。何故かというと、暇だからだ。これしか言いようが無い。周辺で探索を開始する事となった。モノレールの千博公園駅を中心に、食堂を当たることにした。必ずしも食堂で働いているかは分からないが、奇跡的に捜し出せる事は容易ではないと皆思っている。依頼人と会う前に、出来る事はやるのが鉄則であるので、時間を決めて数日かけて行ける範囲で活動を開始した。

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