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剣と魔法の世界に行きたいって言ったよな?剣の魔法じゃなくてさ?  作者: 六轟


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702:

 俺は、長らくバフ専用装備として利用し、特殊な効果を使用するのは禁止していた剣を持った。

 SSRの神剣、遮那王。

 効果を発動すると、数秒間空中を翔ける事ができる便利な剣……だと最初は思った。

 しかし、実際に使ってみると、デメリットとして設定されている部分があまりに酷くて、結局全然使っていないんだ。


 遮那王(SSR):空中を数秒間駆けられる!その間敵味方問わずヘイトを稼ぎやすい人間不信製造機!装備時に身体能力を100%増加!



 つまるところ、空中を駆けている間、周りの全てが俺の敵となる。

 それは、俺と仲のいい者たちも例外ではなく、これの性能実験をした際にかなりの混乱が見られた。

 特に、ほぼ常に一緒にいるソフィアさんが深刻で、何度か実験を繰り返すうちに、俺に泣きながら抱きついて、しばらく動かなくなるというヤバい状態になる程の精神ダメージを受けていた。

 聖羅が頭を撫でて慰めるほどに酷い状態で、「私もそんな事をさせられたら泣く……」と珍しく悲痛な表情をしていた。


 その性能実験の結果、その時時の俺の体調次第ではあるけれど、だいたい100m以内の知的生命体は、全部俺へと敵意を向けるようになるらしいことがわかった。

 しかし、それより遠くにいたとしても、なんならカメラ越しだったとしても、俺をその瞬間見て、認識している相手であれば、やっぱり敵意を向けるようになってしまうらしく、アイをして「災害級の兵器です」と言わしめたヤバいヤツ。

 もっとも、AIメイドたちや人間っぽい存在へと勝手に進化したソラウたちのような特殊な奴らには、効果があまり出ないみたいなんだけども。


 今回の件から察するに、ボボン信者であの衛星砲を管理している奴らは、こっちの状態を確認している筈だと考えられる。

 洗脳されたとはいえ、他国に向かって戦術か戦略級の兵器ぶっぱなそうとしているくらいだから、かなり偉いやつも関わっていないと無理だろうし、作戦司令室みたいなとこで固唾をのんで皆さん見守っていただろう。

 なので、そいつら全員にこの剣の効果を発揮させてもらい、この場所へとサテライトジャベリンとやらをぶっぱなさせるのが俺の作戦だ。

 まあ、不確定要素多すぎて、成功するかはわかんないけど、万が一失敗しそうだったらアイとかイチゴがなんとかしてくれるだろう。

 今回のこのボボン戦、ギリギリまでは俺がやるけれど、万が一周りに被害が出そうな状態になって、尚且つ俺が対応しきれそうになかったら手を貸してくれって頼んでおいたし。

 最後の最後に人頼みっていうのも情けないが……。


 おっと、その前に大事な準備があったんだった!


「ソフィアさん、ソフィアさん」

『なんじゃ?終わったんか?』

「いや、遮那王使うことになっちゃったんで、腕時計を封印モードにしますね。ちょっと我慢してて下さい」

『おお、そんな事態になっとるんじゃな。頑張るんじゃぞ』


 この遮那王のせいで急遽腕時計につけられることになった封印モード。

 これは、ソフィアさんがどれだけ外に出ようとしても、10分は外に出てこれなくする封印を施す機能だ。

 遮那王を使うタイミングの他、俺がトイレに入るときや、風呂に入るとき。

 あとは、1人でゴニョゴニョしたいときに前もって作動させておく。

 しかし、この機能を作動させるには、ソフィアさんがあまりにも強すぎるため、封印するのに本人の同意が必要となり、毎回ソフィアさんにお願いしているもんだから、多分俺が何をしているのかバレているだろうし、どこまでこれの意味があるのかわからないなと思いながら使うことも多い。

 しかも、これを使った後は、対価としてお菓子とかお酒を要求されるので、あまり乱発するわけにもいかない。

 本人の了承さえ得られれば、腕時計の文字盤カバーを一回転させるだけの簡単操作で行えるんだけどな……。


 これで、ソフィアさん問題は解決だ。

 あとは、例のサテライトジャベリンの効果だな……。


「おい、ボボン」

「…………あ、あちしのこと……?」

「そうだ。サテライトジャベリン、ここに撃たせるから」

「……んえ……?」


 おお、びっくりしてるびっくりしてる。

 びっくりする体力すらなさそうなのに、それでも鳩が豆鉄砲食らって致命傷受けたような顔してる。


「そのサテライトジャベリンの機能教えろ。何を飛ばすんだ?」

「え……?えーと……太陽光で作ったエネルギーを……レーザーにして……」

「レーザーか。照射時間は?」

「じゅ……12秒……くらいだった……はず?」

「レーザーの照射範囲は?レーザーの直径というか」

「ねらうもの……しだい……最小で5m……」

「ふーん……。じゃあ、特等席で見とけよ。俺がお前の奥の手をぶち破るところをな」

「……う、うん……見てる……ずっと見てる……」


 頭が働いてなさそうだったので、その隙にグイグイ聞いてみたらペラペラと話してくれたボボン。

 何故か最後の方、ヤケに嬉しそうだったけれども、考えると怖いので無視した。


 さて、レーザーか。

 強い光を集中させて撃ってくるって事は……うーん……。

 そんなもんを何とかするなら、これかなぁ?

 結局今回は、これに頼り切りってことになるのか。


 俺は、左手の剣を村雨丸へと変更した。


「さてと、ボボンは万が一のこと考えて縛っとくか」

「え!?えっと……初めてだから、痛くして下さい……」


 ここまで女の子を蹴り飛ばしたくなったのは初めてだ。







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