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剣と魔法の世界に行きたいって言ったよな?剣の魔法じゃなくてさ?  作者: 六轟


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 倶利伽羅剣が作り出す炎は、魔力を燃焼させることが出来る。

 普通に物を燃やすことも出来るけれど、高火力で対象物を選択できるのがコイツの魅力だ。

 魔力によって生み出されたものは、ある程度状態が安定するまで変換しきれなかった魔力が大量に含まれている場合が多く、倶利伽羅剣で点火してやれば気持ちよく燃えてくれる。

 特に電気なんてその魔力がかなり変換しきれず残っているから、それを思いっきり燃やすのがボルケーノだ。

 ただ、あくまでこれは、「特定の何かを燃やしている」だけであり、その炎を相手にぶつけるためには、燃えるものでルートを作ってやらないといけない。

 消火自体は任意でできるとはいえ、油断して燃やす対象指定を間違えると大変なことになるので、実は案外扱いが難しかったりする。


 今回ボボンが作り出した氷の武具は、かなり安定した状態にされてしまっている。

 できたばかりでこれってことは、相当な魔力操作の腕を持っているってことなんだろう。

 俺なんかは、剣に好きなだけ魔力を吸わせて、それを効率とか無視でドバドバぶっ放しているだけなのでよくわからんけど、リンゼ辺りならコイツのその辺りの技術のことをわかってやれるのかもしれない。

 もしくは、神様パワーが影響しているのか……。

 うん、ぶっちゃけよくわからん。


 それと比べ、このプラズマは意外と扱いやすい。

 村雨丸で用意した水を雷切で作り出した雷でプラズマ化させたもんなので、水の状態の一つとして扱うことが出来る。

 となれば、水を操作することができる村雨丸であれば、この大量のプラズマ球を自由自在に扱える。

 相手の武装に魔力がどれだけ含まれているかなど関係なく、とにかく順当に火力をぶつけることが出来るってわけよ。

 一個一個別々に動かそうとすると流石に疲れるけれど、一点にぶつかっていけって指示を出すだけであれば割と簡単だ。


 俺は、村雨丸でボボンを指し示す。

 別にこの動きがプラズマの操作に必要ってわけじゃないけれど、イメージがしやすいのでやってみた。


「行け!!!」


 夜の砂漠を真っ昼間のように明るくしながら、光の玉がボボンへと向かう。

 その速度は、音速をも超えるものであり、いくら魔力で強化されていようがそうそう避けられるものではない。


「負けない!負けないんだからああああああああああ!!!!」


 吠えるボボンへと光球が殺到し、大爆発が起きた。

 ……流石にここまでの大爆発になるとは思ってなかった。

 実験では、ここまでポコポコプラズマをぶちこんでいなかったので、ちょと焦る。

 死んでないよな……?


 俺が多少の心配をしつつも構えを解かずに様子を伺っていると、爆心地の砂煙のなかから何かが飛び出してきた。


「大試くんすごいねぇ!やっぱり大試くんカッコいいなぁあ!でもぉ!それもう通用しないよ!」


 かなりボロボロになったボボンだ。

 氷の鎧が所々砕け、鮮血が流れているが、まだまだ元気いっぱいな様子。

 何やらこのプラズマ攻勢に対する攻略法を思いついたらしく、俺へとかなり接近してくる。

 あっちはあっちで氷柱的なもんで遠距離攻撃もできるにも関わらず、剣がメイン武装の俺に大して接近してくるとは、中々大胆だな?


 ボボンが右手に持つ氷のランスが俺へと迫る。

 それを剣を使って往なすと、ランスの影からボボンが左手に持った短剣が飛び出してきたので、それを首の動きだけで避けた。

 あのボボンのガタイからすると大きくて重そうな氷のランスを片手で使っている上、もう片方の手で別の武器を振るうとは、かなり無理している気がするんだけどなぁ……。

 確かに意表は突けるだろうけれどもさ。

 神様パッワはやっぱやばいな!


「今のを避けるんだぁ!?さすがぁ!攻撃が先にわかってるみたい!やっぱりあちしと大試くんは、以心伝心なのかなぁ!?」

「ちげぇよ見てから回避してるだけだ!」


 こいつ、こんな夢見がちな奴だったのか!?

 言動一つでゴリゴリメンタルが削れていっている気がする!


「氷だけじゃバランスとれないよねぇ!大試くんが炎で攻撃するの好きだって聞いてぇ、バランスとるために氷で武装してたけどさぁ!他の攻撃もしてくるならぁ、あちしも色々やっちゃうねぇ!」


 ボボンが氷のランスを頭上に投げ捨てた。

 すると、そのランスが分解し、氷の破片ではなくどういうわけかこぶし大の岩石へと変貌する。


「星を作る女神の力、みせてあげるよ!!!!」


 ショットガンのごとく岩石が大量に飛んでくる。

 速度はもう隕石か何かのようで、俺がギリギリで回避した岩石が赤くなっているのが見えた。


「あちしが管理している領域に物質なら、魔力が続く限り具現化してあげるよぉ!神気を魔力に変換し続けてるから、実質無限にさぁ!!!!」

「出鱈目なことしやがるなクソが!」


 俺が使っている神剣だって、かなりの出鱈目っぷりではあるけれど、流石は本職の神だけのことはある。

 無から有を生み続ける上に、倶利伽羅剣で燃やすのに苦労するほど安定した状態で生成するってのがやばい。

 物質を生み出す事自体が、ボボンの神としての権能ってことなんだろうか?

 とにかく戦ってて厄介だわ。


 至近距離からの具現化乱射をしてくるボボン。

 それを剣でさばきながら、俺は周囲に再度プラズマ群を作り出す。

 ボボンが何を作り出そうが、有効な攻撃方法があるのであれば、相手が泣いて謝るか、全く効果がなくなるまで畳み掛けるのが定石だろう。


「あははははは!大試くぅん!こんだけ近寄られてるんだからぁ、さっきみたいにあちしにその光の玉をぶつけてたらぁ、大試くんまで無事じゃ済まないんじゃないかなぁ!?」


 なんて事をニヤニヤしながら言ってくるボボン。

 あー、さっき言ってた攻略法ってこれかぁ。

 でも、まだまだお前は俺のことをよく知らんな。

 この程度で攻略しただと?

 片腹痛いわ!


「おら!消し飛べ!」

「え?ちょっと大試くぅん!?」


 夜の砂漠に、再びきのこ雲が出来上がった。






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