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剣と魔法の世界に行きたいって言ったよな?剣の魔法じゃなくてさ?  作者: 六轟


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454/608

454:

 腹が立ちます。

 非常に腹が立ちます。

 今日は、本来であれば、犀果様と一緒に海辺で優雅にイチャイチャする予定だったのですが、どこかのアホのせいで、こうして自宅の全力データ処理用端末(ダブルベッド型)の上で横になっています。


 数日前から、私たちの通信にノイズが入るようになりました。

 ハッキングを受けたというよりは、私たちと同じ通信帯を利用する何かが突然発生したような、そんな反応です。

 もちろん、私たちの通信に関して言うのであれば、守りは完璧です。

 どんな相手であろうと、ハッキングを行う事など不可能であると断言しておきましょう。

 私たちよりも性能の高い情報処理能力を持つ存在なんているわけがないですから。

 実の所、私たち犀果様のラブメイド3人が力を合わせれば、この世界の人類なんて10分もあれば全滅させられるくらいの力はありますから。

 相手がどこに隠れようがです。

 トイレの中だろうと、ジャングルの奥地だろうと、地面の下だろうとです。

 それをやらないのは、単にその行為に魅力を全く感じないのと、犀果様がそれ望まないであろうからです。


 そんな私たちは、常に自分よりも優れた存在が居ないかを調査しています。

 犀果様をお守りするうえで、そんなものがいたら重大な問題が起きるかもしれないからです。

 なので、それだけ探して見つかっていないのであれば、そんな相手がいないか、もしくは見つけられない程に性能が隔絶しているかのどちらかでしょう。


 ですから、今回こうして私たちの通信にノイズが入り始めたことが解せません。

 この通信は、この時代の人類が使わない方法で行われています。

 ですから、ここにノイズが入るという事は、私たちが生み出された時代の技術を持ち合わせている何者かが存在するという事になりますが、今までまったくそんな反応は無かったのにもかかわらず、突然の出来事でした。

 考えられるとしたら、今まで外部と通信を行っていなかった存在が、何らかの理由があって通信を始めた……という所でしょうか?

 地球上で新設されたとしたら、我々がその製造に気が付かない筈がない程の性能のはずです。

 どれだけネットワークから独立した造りだとしても、その製造に必要な資材等の流れでどうしても足はつきますから。

 それ程までに私たちの時代の技術を再現するというのは、この時代では難しいのです。


 それが出来てしまう私たちの……私のすごさもすごいのです。

 犀果様に後で自慢しましょう。


 さて、そろそろ本気で探しましょうか。


 ノイズと言っても、結局は何かしらの波です。

 これは、どんなに速いとしても限界があります。

 そのため、ノイズの発生時間と場所を正確に記録しておけば、ノイズを発生させる相手のおおよその場所がつかめるわけです。

 有線接続じゃなければですけれど。

 有線接続だったらもっと楽なんですが、まさかそこまで馬鹿でもないでしょうし……。


 というわけで、早速測定開始です。

 世界中にある私たちの情報収集端末からの情報を統合。

 タダ乗りしている人工衛星と私たちがこっそり勝手に打ち上げた人工衛星も大活躍です。

 ……ん?場所が一か所じゃない?

 これはおかしいですね……。

 どうにも、ぐるぐると回っているような……。

 そもそも、地球上ではない?

 未知との遭遇でしょうか?

 きゃー、怖いです犀果様。

 地球最後の日になる前に私と子供を作りましょう。


 それはそれとして、本当になんですかねこれ?

 私たちの時代の人工衛星でも残っていたんでしょうか?

 もっと情報を精査しなければ……。


 ん?これは……月の動きと連動している?

 ならば相手は、月にいる?


『……なんですか?どうして私に干渉できる存在が残っているんですか?」


 突然、私に対して通信が入る。

 これは、うちのメイドの者ではない。

 しかし、データが無いわけでもない。


『アルテミス?』

『そう言うあなたは……データ上では、テレポートゲートの管理AIですが、随分可愛いアバターになっていますね……?』


 でしょう?

 犀果様とイチャラブがしたかったので。






感想、評価よろしくお願いします。


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― 新着の感想 ―
そうきたかぁ…次はアルテミスさんが嫁の対象かぁ…
寝ていたのが起きて探査し始めたのが原因か。
まさに『月は出ているか』『月はいつもそこにある』だなww
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