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下町ウォーターフロント  作者: りす君
1/13

第1話:越境通学は大変である。

[朝]


(ガガンガガン…ガガンガガン…)


???:

「だぁーっ!! もう、朝っぱらから五月蠅(うるさ)いなあっ!!」


東京都 葛飾(かつしか)()()京成押上(けいせいおしあげ)線が区内を通っており、俺が住んでいる部屋の近くには荒川が流れている。 幾本の電車が荒川の上を渡る度、鉄橋上での走行音が騒音となり、故に俺の快眠を日々奪っている。


???:

「クソッ!! あの頭スッカラカンジジイめ! 契約前にちゃんと周辺情報を教えとけよな。まったくよ…。」


中学卒業後、俺は高校へ進学する際に実家のある神奈川県 相模原(さがみはら)市から引っ越してきた。契約人である親父曰く、ここいら周辺は東京23区内で比較的家賃が安い地域らしく、四ツ木駅近くの線路沿いにある10階建てマンションの一室を借りて、今春から念願の一人暮らしを始めた。 ワンルームで、風呂・トイレ別付き。 5階の一番奥の角部屋。南側で日当たり良好。

しかし、この地に長く住み着いている人ならとっくの昔から気にしていないであろうこの騒音に対し、一向に慣れる気配がない俺は、朝が来る度に悩まされている。 実際に住んでみて判明したのだが、隣と下の階の部屋に住人が居ないのはこの所為かもしれない。


???:

「はぁ…。まぁ、この状況を知らずに駅近と間取りだけでこの部屋を選んでしまった俺も悪いんだけどなぁ。」


溜息混じりにぼやきながら、ふと窓の外を眺めた。 ここが華の都会、東京23区とは思えない程の長閑(のどか)な下町の風景が眼下に広がっていた。


???:

「そういや今、何時だっけ…ってヤバッ! もうこんな時間かよ! 早く着替えて出なきゃ間に合わん!」


素早く身支度を整え、以前懸賞で当てた小型冷蔵庫から某ゼリー飲料【グレープフルーツ味】を取り出し、急いで飲み干した。


???:

「オッケー、10秒チャージ完了! そんじゃ行きますか!」


飲み終えた物をゴミ箱へ投げ捨て、教科書等が入ったエナメル製のスポーツバッグを持ち、靴を履いて部屋を出た。


???:

「忘れ物は…、無いよな。」


もう一度、鞄とポケットの中を確かめる。


???:

「ヤベッ、生徒手帳忘れたっ!」


エレベーター前から急いで部屋へ戻り、生徒手帳を探した。 ラッキーな事に、テーブルの上に在った。


???:

「ヤバかった。 生徒手帳を忘れると、毎朝校門前にいる生徒会やら何やら偉そうな奴らに絡まれて面倒臭いからな。危なかったぜ。」


生徒手帳を鞄の中に入れ、急いで部屋を飛び出した。 エレベーターを待つのが面倒だったので、階段を使って一階へ駆け下りた。


???:

「おはよう、溜池(ためいけ)さん。 行ってらっしゃい。」


入り口の自動ドアの脇にある管理人室の小窓から、このマンションの管理人である松下さんが挨拶してきた。


溜池:

「あっ、どもっ。 行ってきますっ!」


軽く会釈し、再び走り出した。


溜池の心の声:

「人が急いでいる時に、あんなニコヤカな笑顔でゆっくりと挨拶されても、正直イラッとするだけだよなぁ。」


イラつきを抑えつつ、全速力で四ツ木駅へと向かった。


[四ツ木駅]


今から約一年程前、四ツ木駅に新たな路線が乗り入れた。 東京メトロ半蔵門線の住吉(すみよし)駅、東京メトロ有楽町線の豊洲(とよす)駅から延伸し、茨城県・坂東(ばんどう)市にある板東駅まで結ぶ荒川・利根川高速鉄道線という第三セクター線が完成し、渋谷や池袋へ直接行ける事となり、大変便利になった。

何故、俺がここまで詳しいのかと言うと、要因は兄である。 兄は、東京メトロの駅員且つ鉄オタ(鉄道オタク)であり、その兄から引っ越し直前までずっとこの話題を話しており、近くで聞いていた俺が刷り込み効果で覚えてしまったのだ。 なんという災難。

改札でPASMOをタッチし、渋谷・池袋方面のプラットホームへと向かった。 ここまで順調な滑り出し…だったのだが。


溜池:

「うっ…、しまった。」


朝の7時半は、通勤ラッシュ時間のピークだ。 しかも、 今から乗るのは渋谷や池袋へ乗り換え無しで行ける路線である為、激混みなのは残当である。


溜池:

「クソッ、あと30分早ければなぁ。」


数分おきに来る列車を待つ、長蛇の列。 あと30分早く駅に居れば、四ツ木駅始発の列車に乗れ、あわよくば座席に座れた事を悔やんだ。

5分後に来た和光市行きの電車にギリギリで乗れた俺は、駅に停車する度に降りていく人の波に押し出されないように吊り革にしがみつきながら約30分間しのいだ。


電車のアナウンス:

「まもなく豊洲、豊洲です。」


満員車内からの解放を告げる天の声に導かれ、電車は豊洲駅に到着。ドアが開いた瞬間、人々が鉄砲水の如く一気に流れていく。 俺も、その流れに逆らわずに列車から降りた。


溜池の心の声:

「ふぅ…、本当に毎日サバイバル状態だな。」


朝から疲弊しつつも改札を抜け、最寄りの出口より臨海副都心方面へ歩き始めた。 豊洲駅から徒歩数分の所にある【私立東京テレポート学院高等学校】という、校名に横文字が入っていてやたら長ったらしいのが現在俺が通っている高校である。

東京23区内でここ近年で設立された新設校であり、原付バイクでの通学可や指定された制服が無い等、私立としては非常に自由な校風で人気を博し、俺を含む都外からの越境通学者が多いのが特徴。但し、上述の理由で毎年入学希望者が多い為、必然と倍率が高くなり、現在では都内でも指折りの入学困難校となった。故に、自由な校風であってもギャルやヤンキー等のやんちゃな学生は敬遠して入学してこない、とか。


溜池の心の声:

「はぁ…、やっと着いた。 本当、通う学校を間違えちまったかな。」


溜息を吐きながら正門を抜け、昇降口へ入り、横に連立している靴箱から自分の上履きを取り出し、外履きと履き替えた。そして、4階にある俺が所属しているクラスへ向かい、階段を上り始めた。丁度2階に差し掛かった所で、後ろから誰かに声を掛けられた。


???:

「オッス、お早うさん。」

溜池:

「あっ、香織おば…じゃなくて校長先生。」

???:

「まーた私の事を呼び間違えそうになっただろう、全く。あんたも高校生なんだから、もうちょっとしっかりして頂戴。溜池(ためいけ) 駿弥(しゅんや)君。」

溜池:

「…フルネームで呼ばないで下さい、校長先生。」


今、俺へ話掛けた人がこの私立東京テレポート学院高等学校の校長且つ、俺の母親の姉である叔母の水上(みなかみ) 香織(かおり)である。 若干45歳で、ヒラ職員から校長までのし上がった実力者である。俺にとっては東京での親代わり的な人であり、よき相談相手。 本当、昔から頼りになる『姉御』である。 ちなみに、性格が【かかあ天下タイプ】で年下の旦那さんはかなり尻にひかれているらしい…。


自己紹介が遅れたが、【溜池 駿弥】これがこの話の主な語り手でもある俺の名前。

16歳の高校1年生。 身長172cm、体重は61kg。 血液型はO型。 5月生まれ。 髪は短髪の適当な無造作ヘアー。 趣味は、ゲームと荒川等の河川敷でボーっとする事。 好きな食べ物はフライドチキン。

家族構成は、建築家だが頼り甲斐が皆無な溜池家の大黒柱である父、健造(けんぞう)。 軟弱者且つ、いつもほわーんとしていて非常に頼りない、大企業の社長令嬢である専業主婦の母親、(めぐみ)。 東京メトロ南北線・本駒込駅配属の駅員で、鉄道オタクでもある7つ上の23歳の兄、秋弥(あきや)。学業優秀で一家の中で唯一まともな人材と思えるのだが、家族へ敬語で会話して妙に他人行儀をかます、一つ下で14歳の中学3年の妹、涼奈(すずな)の5人家族である、以上。


校長を適当にあしらい、再び4階へ向けて階段を上り始めた。

漸く4階に辿り着いた俺は、一番奥の端っこにある教室へ向かった。


(ガラガラ)


溜池:

「うっす、お早うさん。」

???:

「遅いで溜やん、メッチャ待ちくたびれたで。」


教室に入るなり挨拶を交わしたのは、高校入学時から話をよくしている籠原(かごはら) 惟佳(ただよし)。 一見さんには難読な名前だよなぁ。

15歳(8月生まれ:本人談)。 身長は173cm。 髪の毛はクルクル天然パーマ。

大阪府 門真(かどま)市出身の自称コテコテ関西人。 高校入学と同時期に家族全員で東京へ越してきたらしい。 自他共に認める、お好み焼きバカ。 入学当初から食べ物の話=お好み焼きという程のお好み焼き中毒者。 というのも、彼の家庭環境がかなり影響しているらしく、彼の父親が東京でお好み焼き屋をどうしてもやりたかったらしく、東京進出の為に大阪で経営していた店舗を捨て、家族全員を巻き込んで上京してきたという。

現在、門前仲町にて営業しており、自分のお好み焼きは隣のもんじゃ焼き激戦区である月島と充分張り合えると彼の父親は自負しているという。 将来、父親と張り合う為に本場関西のお好み焼き屋で修行し、後に自分の店を持つのが夢だと彼は入学時の自己紹介にて語っていた。


籠原:

「せや。月末は、待ちに待った自然研修旅行やないか。いやー、楽しみやなぁ。」


彼が話しているのは、入学したて1年生恒例の今月末に行われる神奈川県・箱根でのオリエンテーションである。 そこで1泊2日、クラスメートと互いに仲を深めるという。いわば、親睦目的の小旅行である。


籠原:

「楽しみやな。 なぁ、夕食にお好み焼きは出るやろか?」

溜池:

「さぁな…。」


当たり前だが、箱根は関西じゃないので夕食にお好み焼きは恐らく出ないだろう。


溜池:

「多分、魚とかじゃん? ほら、相模湾が近いから。」

籠原:

「ほほう、シーフードお好み焼きか…、いやーごっつ(凄く)美味そうやな!」

溜池の心の声:

「いい加減、お好み焼きから外れろよ…。」

溜池:

「ほら、刺身とか焼き魚とか…、あと山菜とかじゃん?」

籠原:

「アカン。俺、生モン(生物)苦手やったわ。」

溜池:

「えっ? お前、刺身駄目なのか? てか、さっきシーフードお好み焼きって言ってたけど、

生焼けだったらイカとかエビなんて正にその物だぜ。」

籠原:

「えぇんや、お好み焼きは特別やねんって。」

溜池:

「はぁ?」

籠原:

「それに、俺はそんなヘマ(※ドジの事)せーへんって。 これでも、俺がちっちゃーい頃からオヤジに(こて)握らせて貰ってるさかい。 そんな俺が、商品にもならんお好み焼きなんて作る訳ないやろがい。」

溜池の心の声:

「勝手に言って、勝手に締めたよコイツ。」

???:

「あー、もう! 朝からうるさいわ 少しは黙ってみたらどう?」

溜池:

「? …あぁ、辰巳(たつみ)か。 ごめんな、うるさくて。」

籠原:

「黙れや、辰巳! 短い朝のホームルーム前に溜やんと話せるのは、俺にとっては至福の一時なんやで!」

???:

「私だって、前々から読みたかった本を、この短いホームルーム前に少しでも読まなきゃって思ってたのに…。アンタ達の所為(せい)で、内容が頭に入らないじゃない!」

籠原:

「知らんわ、そんなもん。 てか、辰巳は本読みすぎなんや。 その内、頭カッチカチになるで!」

???:

「うるさいっ! 毎日毎日、お好み焼きの事ばっか言ってて! 馬鹿じゃないの!? アンタなんか、終いにアツアツの鉄板で焼かれちゃえば良いのよ。 てか、それが本望なんじゃないの? え? 本当、呆れちゃうわ。」

籠原:

「ちゃうわ、ボケ! てか、お好み焼きの事をバカにすんなやっ!!」

溜池の心の声:

「お前自身は、バカにされても良いのかよ。」


朝っぱらから二人の言い争いに心底呆れた俺は、回れ右して自分の席へ向かう為、ふと後ろを振り返ると、クラスメート達の冷めた視線がこちらへ向けられていた事に気付いた。


溜池:

「あのー、籠原。 それに、辰巳。」

籠原・辰巳:

「「何?」」

溜池:

「あのさ、お前ら二人共見られてるぞ。 ほら。」

籠原・辰巳:

「「えっ? …あっ。」」


その後、籠原と辰巳は冷めた視線を送っていたクラスメート達に向けてひたすら平謝りし続けたとさ。

籠原と言い争いをしていたのが、入学試験で学年の中でも五本指に入った程の秀才、辰巳(たつみ) かりん。 15歳(1月生まれ・本人談)。 身長156cm。 赤い淵の眼鏡を掛けており、ロングヘアーで髪の色は薄茶色。 クラスの男子からは隠れた巨乳の持ち主と言われている。

家は、墨田区錦糸町にある薬局【たつみ薬局】。(本人談)

読書家で、放課後にはいつも校内の図書室や近くの図書館へ行っているらしい。

性格は、裏表が無く超がつく程の真面目。 だが、短気な部分もあり、特に読書中に邪魔されるのが何よりも嫌いらしく、クラスメートから【おしゃべりマシンガン】の異名を持っている籠原とは入学当初から犬猿の仲である。 だが、二人の言い争いがコミカルな夫婦漫才だと一部の人間から見えるらしく、陰ではお似合いのカップルだと言う人もいるらしい。


朝のホームルームも一段落し、今日は土曜日なので総合の時間を使って前述の箱根オリエンテーションの班分けと、班別の自由行動時のプラン作成に割り充てられた。まず、くじ引きを使って男女混合の班分けをしたのだが…、


溜池の心の声:

「俺は…4班だな。4班、4班はどこだ…と、ゲッ!?」

籠原:

「何でやねん!! 何で、テメェがこの班に()るん!」

辰巳:

「それは、こっちのセリフよ! 何で、アンタと一緒の班なのよっ!! はぁ…、マジ最悪だわ。 もうヤダっ!! こいつの顔見てるとホントムカついてくる! せっかくオリエンテーションを楽しみにしてたのに、コイツと一緒の班なんて行きたくなくなるし。」

籠原:

「へっ、休め休め! お前が居らん方が、この班は楽しくなるわ!」

辰巳:

「フンッ! アンタこそ消えれば? アンタ、正直言って邪魔なのよっ!」

籠原:

「何やと!?」

辰巳:

「やる気? だったら、掛かってきなさいよっ!」


何と、俺の班には犬猿の仲であるあの二人がいたのである。

あぁ、神様って残酷だなぁ…。


???:

「ふ、二人共…、けっ、ケンカはいけないですぅ…。」

籠原・辰巳:

「黙れ(って)っ!!」

???:

「ふぇっ!? う、うぅ…。」


口喧嘩する二人をなだめようとして、不幸にも逆撫でしてしまい、罵声を浴びせられて泣いてしまったのは、クラスで一番か弱く、おとなしい女子、汐留(しおどめ) 柚莉果(ゆりか)。 15歳(2月生まれ・本人談)。 身長は148cmぐらい。 髪は、黒に少し赤が入った色で肩ぐらいまでの長さ。

家は、江東区森下にある一軒家で一人っ子らしい(本人談)。

入学当初の自己紹介時に、余程自信が無いのかおどおどしていて、(しま)いには泣き出す始末。 声もか細く、恥ずかしがり屋で泣き虫。 辰巳と仲良く、甘い物が好きらしい(辰巳談)

彼女もどうやら、俺達と一緒の班らしい。


溜池の心の声:

「一班に男子3人・女子3人で6人体制だから、あと2人。誰だ?」

???:

「やぁ、溜池。 お前も4班かい?」

溜池:

「おう。 赤羽(あかばね)もか?」

???:

「あぁ。 宜しくな。」


今、話しかけてきたのは、メガネを掛けていて、気兼ねなく話せる数少ないクラスメートの赤羽(あかばね) 梢太(しょうた)。 15歳(11月生まれ・本人談)。 身長165cm。 家は、新橋付近の高層マンションらしい。

最初は、休み時間中ずっと机に座っていて誰とも絡んでいなかったが、入学から数日経ったある日、彼の席の前を通りかかった時、俺がやっていたゲームと同じ物をプレイしていたのを見掛け、俺の方から話し掛けたのをきっかけに仲良くなった。 実際に話してみると結構フランクで、良い奴だと知った。 今ではゲーム仲間であり、互いに情報交換を頻繁にする程仲良くなった。


溜池の心の声:

「残りはあと1人か…。一体、誰かな?」

???:

「…どうも。」

溜池:

「うわっ!? びっ、びっくりした! いきなり後ろから話しかけてくるなよ。」

???:

「…申し訳ない。 次から気をつけるよ。」


暗く、変な言葉遣いが印象的なこの女子の名前は、鶯谷(うぐいすだに) (れい)。 16歳(4月生まれ:本人談)。 身長166cmぐらい。 髪は、黒髪ロング。

家は、目黒区大岡山にある割烹(かっぽう)料亭【すずらん】(本人談)。

女子の中では一番寡黙で、誰も寄りつかない程。普段人と話慣れてない所為か、言葉遣いもどこか変わっている。 休み時間は、いつも教室の窓側の後ろの席から見える東京湾の方角を眺めている。 正に、浮いている存在。


溜池:

「う…鶯谷も、4班なのか?」

鶯谷:

(コクリ)

溜池の心の声:

「ま…まじかぁ。」

溜池:

「そ、そうか、ハハ…宜しく。」

溜池の心の声:

「俺、コイツ苦手なんだよなぁ。寡黙で気味悪いし。」

鶯谷:

「?」

赤羽:

「これで、4班全員揃った。 それじゃ、計画を立てようか?」


赤羽がそう言って、前方の教卓から箱根のガイドブックを持ってきた。 同時に、言い争っていたバカ二人が戻ってきた。


籠原:

「おぉ!! 赤羽と汐留と鶯谷が俺達と一緒の班なんやな! ホンマ、宜しく頼むで!」


相変わらず、能天気な籠原。


辰巳:

「あーっ! 柚莉果ちゃんも一緒なの? やった、良かったぁ! 嬉しいっ! って、あれ? 柚莉果ちゃん、どうしちゃったの?」


自分の所為で泣いているのに気づかない辰巳。


溜池の心の声:

「ははは…、このメンバーで本当に大丈夫なのか…。」


こうして、俺達4班は箱根オリエンテーションに向けて計画を立てるのであった。

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