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【5話】逃走
どれくらい走っただろうか。
後ろから音が
聞こえなくなって来て
少し冷静になれた。
パニック状態から
落ち着き
急に足が痛み出す。
痛みからこれが夢では無いと
気づいてしまう。
「なんで、こんなこと。。。」
足を引きづりながら
考える。
さらに不幸な事に、
日が落ち始め、辺りが暗くなってきた。
ここにはマッチやライターなど
有るはずもない。
せめてスマホくらい持って入れば
明かりにはなったが、
残念ながら有るはずもなかった。
暗くなっていく中
気持ちだけが焦ってくる。
こんな知らない場所で
真っ暗闇にでもなったら
何に襲われるかも解らない。
そもそも襲われた時点でアウトだ。
そんな中ふと気づく。
いや、暗くなった事で気づくことが出来た。
「あ、あれは」
少し先の方で明りを
見つける。
結構広い範囲で
明るくなっている。
痛む足を引きづりながら
その場所へ進む事にした。