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学校が教えない社会科・歴史・公民  作者: 学校が教えない社会・歴史・公民
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【令和学問のすすめ】支配層のやり方は古代から変わらない

善政は民の財を得、善教は民の心を得。

「孟子」


寡頭政治とは、財産の評価に依存する政府にて、そこで富者が権力を有し、貧者が力を奪い取られる。

プラトン 「共和国」


愛のない経営が好ましくないように、愛なり慈悲の少ない政治は許されるはずがない。

松下幸之助


政事は豆腐の箱のごとし、箱ゆがめば豆腐ゆがむなり。

二宮尊徳 「二富翁夜話」


皇帝と大臣は「愚民政策」をとるし、人民にもまた「愚君政策」がある。

魯迅 「華蓋集続編-皇帝について」



さて、既に10年以上前の本になるが、『イエス・キリストは実在したのか?』(レザー・アスラン著、白須英子訳、文藝春秋)と言う本が刊行された。


この本の趣旨は「歴史的な一次資料による、人間としてのキリストを研究する」と言うもので、実在する古文書を元に、キリストが「歴史上の人物として、どの様な生き様だったのか?」を研究した本だ。


この本の内容で驚いたのは、「キリストが思想家かつ、革命家(政治活動家)であった」と言う事!


キリストが住んでいた地方は、ローマ帝国による支配下で、さらにユダヤ圏では最下層とされていて、激しい迫害に有っていた。

その上で、他民族の移民も増えており、移民してきた人達が、キリストの住んでいた地域の人達を迫害し、強権政治的には安定はしていたものの、キリスト含む迫害されていた人達は、日々怒りを溜め込んでいた。


そこへ「真の平等な社会の実現」を唱えたキリストが現れ、同志たちを集めて、今で言う所の「講演会活動」をしていた。


勿論、面白くないのは、キリストたちの民族を迫害していた支配階層とローマ帝国。


故にキリストの思想を「危険思想」とし、ゴルゴダの丘で磔刑にして、見せしめにしたと言うのが、大筋の内容だ。


ちなみに、当事のローマ帝国の法律において、磔刑は「政治犯や凶悪犯」に課せられるもので、その点でも、キリストがローマ帝国から「反政府活動家」と見られていたと言う事の様だ。


つまり、イエス・キリスト(ジーザス・クライスト)は、下層階級にとっては「救世主」では有ったかも知れないが、所謂「神の子」でも「神様」でも無いとして、キリスト教圏ではかなり物議を醸した本の様だ。


有名な話だが、キリスト自身は「私の教えを絶対に宗教化してはならない」と常に言っていて、その教えを守ったのが、唯一「ユダ」であったとも言われている。


故に、後に「キリスト教」なるものを作りだし、人心掌握術として宗教化した者たちから、「ユダ」は裏切り者とされたと言う話がある。


キリストには、数人の女性関係が有り、その中でも有名な「マグダラのマリア」は、「ユダ」同様にキリストの遺言を忠実に守ったから、キリスト教関係者から存在を消されたという話もある。


基本的に「唯物論者」の作者は、この説を支持しているし、何度か考察して来た様に、基本的には「キリスト教」は嫌いだ!!


それは、歴史的な史実として、キリスト教関係者が、「碌な事をしていない」事からも明らかだ。


作者は「宗教とは、人心掌握術であり、支配層が民衆を統治する為のシステムに過ぎない」と考えている。


現実に宗教は、史実として支配階層に利用され、何度も腐敗の温床と化して来た。


仏教やキリスト教等の開祖の思想は兎も角、後の「宗教化した連中」は、思想を利用して私服を肥やしたりして来た。


「十字軍の蛮行」「イエズス会の侵略行為」「オウム真理教」などなど、枚挙に暇がない。


つまり、古代から支配階層の腐敗は何も変わる所が無く、それ故に「救世主待望論」的に、キリストの様な思想家が現れては、そのカリスマ性から、支配階層に悪用されてきた訳なのだよ。


人間の「欲深さ」と言う業は、人間ホモサピエンス誕生から、何一つ変わっていない・・・。


なので、支配階層には「一般民衆よりも、相当に高い倫理観」が求められるのだが、「周近平」「金正恩 ]「資本主義圏の富裕層」を見ても分かる通り、高い倫理観など皆無だ!!


日本の政治家や官僚を見ても、簡単に理解出来るだろう。


近年になり、新自由主義に限界が訪れ、「トランプ大統領就任」や「日本の自民党過半数割れ」に代表される様に、資本主義陣営の支配階層の支配力が、段々落ち込んで来ている。


そこで出て来たのが、所謂「ポリコレ思想」による、民衆の分断統治が行われて来ている。


故に、国連においても、矢鱈と「ポリコレ」だの「D・E・I(多様性、公平性、包括性) 」だのと言う、押し付けが始まっているのだ!


無論「フェミニズム(男女間の分断)」による、「ME・TO活動」なども、分断統治の策略に過ぎないのだ!!


つまりは、綺麗事を使って、「多様性と言う名の不寛容性」を使って、国民の「支配層に対する不満」を打ち消そうとしているのだ!!


なので、「ポリコレ反対」「D・E・I禁止」を公約に掲げたトランプ氏が当選したのは、支配層にとっては痛い事だろう。


だから、「ME・TO」運動の時にも作者は猛反対したが、こんな明け透けな「支配階層の押し付け」を、無闇矢鱈と信じるなと書いていたのだよ。


一見、「性的なマイノリティ」や「被差別民族」に配慮した様に見えるが、結果的には「性的マイノリティや被差別民に対する特別扱いの、一般大衆への押し付け」に過ぎないのは、現在の「アニメポリコレ問題」や「ゲームポリコレ汚染」を見れば一目瞭然だろう。


こうした「ポリコレ活動家」へも「資金元の提供」と言う飴をちらつかせ、「ポリコレ活動家も支配階層に加える」と言う(嘘)に騙されて、こうした活動家は私利私欲のために活動をごり押しする。


ポリコレ活動組織の「スイート・ベイビーカナダ」の資金提供者が、アメリカやカナダの金融資本である事も、れっきとした証拠となる。


活動家程度など、支配階層からすれば手駒の一つにしか過ぎない。

使えなければ、簡単に切り捨てられる。


日本の「連合(労働連合)」も同じだろう。

労働者の為に働いているとは到底思えない・・・。


このように、支配階層の思考など、太古の昔から何一つ変わっていない。


なので、キリストやマルクスなどの思想家が、歴史に何度も現れるのだ!!


我々一般民衆は、この事実を認めて、支配階層の「悪意」に対抗せねばならない。


人間が「社会性のある群れ社会(国家)」である以上、この流れは変え様が無いのだから・・・。

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