【令和学問のすすめ】最近の北朝鮮事情から見る、全体主義と新自由主義の脆弱性
オットー・フォン・ビスマルク
・プロイセン及びドイツの政治家、貴族。
・ドイツ統一の中心人物であり、「鉄血宰相（独: Eiserne Kanzler）」の異名を持つ。
・卓越した外交力で国際政治においても主導的人物となり、19世紀後半のヨーロッパに「ビスマルク体制」と呼ばれる国際関係を構築した。
「 絶対主義が第一に支配する者に求めることは公平さ、誠実さ、義務感の強さ、精力的な活動、謙遜の心を持つことである」
～オットー・フォン・ビスマルク～
「人が決まってウソをつくとき。それは狩りの後、戦争の最中、そして選挙の前」
～オットー・フォン・ビスマルク～
「われわれは愛と好意にはたやすくまるめこまれる。おそらくはあまりにたやすく。しかし脅しによってまるめこまれることは絶対にない」
～オットー・フォン・ビスマルク～
「わたしの立場にあっては我意を通すことは場合によってはまさに犯罪行為である。責任のない立場にあれば、そんな贅沢も許されようが」
～オットー・フォン・ビスマルク～
「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」
～オットー・フォン・ビスマルク～
さて、近年情報統制が厳しく、中々詳しい状況が掴めない北朝鮮国内情勢だが、少ないながら集めた情報から、北朝鮮の現状と、新自由主義との共通点と脆弱性を解説したいと思う。
昨今の北朝鮮は、ロシアとの関係から経済制裁が悪化し、更には中国へ脱北を図る国民の監視強化を行う為、巨大フェンスを設営した上で「脱走者は射○せよ」との金正恩のお達しにより、脱北や中国からの密輸も難しく成っていると言う。
新型コロナウイルス問題による、中国国境の封鎖も、食糧危機の原因に成っていると言う。
北朝鮮は、そもそも食糧生産に向いていない気候風土で、故に「日本併合」時代には、工業地域として発展した経緯がある。
≻【農業生産は思うように発展していないのでしょうか。】
そもそも北朝鮮は朝鮮半島でも鉱工業が盛んな地域でしたが、寒冷な気候で農業には不向きなのです。山が約75%を占め、人口約2500万人分の食糧を自給するには、耕作面積があまりに少ないわけです。米は1年に1回しかとれず、二毛作はできても二期作はできません。それでも、南北分断以前は、農業が盛んな現在の韓国で米がとれました。それを輸出して、現在の中国東北部からアワ、ヒエなどを輸入して食糧を調達できていました。しかし、その状況は40年代の南北分断と、49年に現在の中国が建国されてから一変しました。中国も国内で食糧をまかなうようになったからです。ここに、北朝鮮の慢性的な食糧難の構造ができあがりました。
（朝日新聞デジタル・北朝鮮の食糧難はどうなった 尾を引く金日成時代の失敗）より引用
そもそも、食料自給率が少ない上に、国境を封鎖して輸入量を減らせば、そりゃあ「食糧難」に陥るのは当たり前なのだ。
にも拘らず、当の「将軍様」こと【金正恩】は、ぶくぶく太って、挙句の果てには「糖尿病」罹患者だ！！
正に、オットー・フォン・ビスマルクの言った、「 絶対主義が第一に支配する者に求めることは公平さ、誠実さ、義務感の強さ、精力的な活動、謙遜の心を持つことである」が何一つ出来ていない。
本来ならば、自分の食費を削ってでも、国民に食料を配給すべき立場なのにも関わらずである。
ちなみに、北朝鮮が日本に向かって飛ばしている「汚ねぇ花火」事【ミサイル】だが、その開発費で、国民の食料輸入が賄えると言うデーターもある。
≻北朝鮮ミサイルの開発・製造費用はいずれも市場経済の西側の相場に基づくもので、社会主義体制下の北朝鮮の場合は、人件費や土地・建物建設費用はタダ同然で、例えば「衛星」発射には実際には５０００万ドルから６０００万ドルしかかかっていないのではと、ロシアの科学アカデミー宇宙研究所では分析しているようだが、どちらにせよ少なくとも１億ドルの資金があれば、食糧不足に瀕している全国民（約２５８０万人）が１～２か月は食べられるだけのトウモロコシは購入できる。
（辺真一・コメよりもミサイル！ 北朝鮮のミサイル開発費用は一体いくら？）より引用
こんな事をしている間に、首都の平壌の住民ですら、「餓タヒ」者が出ていると言う。
≻【ピョンヤンでも餓死】
首都ピョンヤン（平壌）で暮らす女性ジヨンさんは、知り合いだった3人家族が自宅で餓死したとBBCに話した。「水をあげようとドアをノックしたのですが、誰も出てきませんでした」。当局者が中に入ると、家族は死んでいたという。ジヨンさんを含め、インタビューした人々は安全上の理由から仮名にしてある。
中国との国境近くに住む建設作業員の男性チャンホさんは、食料の供給があまりに少ないため、彼の村ではすでに5人が餓死したと話した。
北朝鮮北部の市場で商いをしている女性ミョンスクさんは、地元の市場にはかつて商品が並び、その4分の3近くが中国からの輸入品だったが、「今は空っぽ」だと語った。
ミョンスクさんも、密輸品を売って生計を立ててきた他の人たちも、収入のほとんどを失った。家族がこれほど食べ物に困っているのは初めてだと、ミョンスクさんは言う。最近は、あまりに腹をすかせた人たちが彼女の家のドアをノックし、食べ物を分けてほしいと訴えてくると話した。
ピョンヤンのジヨンさんは、生活に行き詰まって自宅で自殺したり、山に入って死んだりした人の話を耳にしたと述べた。
（北朝鮮、首都でも「近所の人が餓死」 国民がBBCに苦境を語る）より引用
北朝鮮は、食糧難から「子供の死亡率」が高いのだが、そのせいも有ってか？人口が一向に増えない。
人口数だけでは「経済発展」の可能性を評価できないが、それにしてもである・・・。
これは、新自由主義とも共通する問題なのだが、そもそも、購買者（消費者）であり、富や生産物を生み出す労働者を虐げれば、経済発展など出来る訳が無いのだ。
北朝鮮の農業（畜産・漁業を含む）に限定して考えても、その農業従事者が食糧難でまともに働けず、挙句「餓タヒ」したりしていたのでは、農地として向き不向きを度外視しても、農業生産性が上がる訳が無い。
新自由主義で言えば、労働者の生み出した富を、配当金として投資家や富裕層や経営陣に優先して分配し、配当金を増やす為に労働者を非正規雇用と言う奴隷化を推し進めたら、購買者（消費者）でも有る労働者の購買力が減るから、当然経済成長は鈍化するか下落する。
消費が落ち込めば、投資して生産性を上げる意味が無い（過剰生産に成って、生産品の価値が下がる（デフレーション））ので、その結果経済成長が鈍化するか止まるのだ！！
それが、今の日本！！
ほらね？新自由主義と全体主義の共通点が見えて来ただろ？
だから
※「真面目に働く者が、それに見合う報酬を受けるのは当然の理である。好・不況にかかわらず、社員の生活は保障されねばならない。ぜいたくはいけないが、貧しいのはもっといけない。」
※「人間はお互いに助け合わなければならない。ところが人を助けるためにはまず自分の力を養成することが先決でしょう。しかしその利益を得るために人を害してはなんにもなりませんよ。」
※「わが社の資本はカネでなく、人間だ。カネは資本の一部だ。いちばん大切なのは人。人が第一であって、人が事業をつくり、事業がカネをつくる。カネは人についてくる。」
（出光佐三）
なのだよ。
最後に、北朝鮮が経済的に自立するには、どうしたら良いか？を考察して見よう！
まず、本来ならば独裁を辞めるべきだが、有る意味「ドラステイック」に改革するには、独裁の方が良い事もあるので、その点は置くとして。
韓国と統一（韓国主導）すれば、少なくとも食料自給率は改善し、最新の科学技術等も手に入るので、これが一番楽なシナリオなのだが、その韓国も新自由主義の横行で（竹中平蔵の仕業・本当）経済破綻まっしぐらなので怪しい限りだが・・・。
農業・畜産・漁業に関しては、農業は気候や農地的に不適格なら、プラント農法（工場農法）で、少ない土地で水耕農法を実施する。
畜産も同様に、プラント畜産を実施する。
漁業は当然養殖主体に切り替える。
まぁそれでも、食料自給率を100％にするのは難しいのだが、今よりは改善するだろう。
それらの技術を得る為には、核ミサイル開発を取り止め廃棄し、中国に技術協力を仰ぐ。
もっとも、中国に経済協力をお願いすると、漏れなく「債務の罠」と言う、闇金も裸足で逃げ出す様な借金を背負わされ、国を乗っ取られるけどねｗ
日本やアメリカに経済協力を要請するのならば、核開発とミサイル廃棄と拉致被害者の即時無条件返還をし、公式に両国に謝罪し、拉致被害者家族と本人に、慰謝料をキチンと支払う。
独裁体制を改め、出来るだけ早期に「自由選挙」を実施し、民主主義体制に移行する。
アメリカの経済協力には、漏れなく「新自由主義による経済的な収奪」がセットで付いて来るｗ
日本の場合は、お人良しにも「無条件で協力してくれる」。（ただし、経団連関係企業はアメリカと基本的には同じ）
こんな所だろうか？
反日発狂が未だに直らない、韓国よりも日本よりに成り、核恫喝を辞めて独裁を辞めれば、隣国の「お人よし日本政府」が、好条件で経済協力してくれて、アジア最強の経済発展をするポテンシャルは有ると思うので、後は北朝鮮次第であろう？
