【令和学問のすすめ】保守層の勘違い！憲法9条改正すれば、国防が担保される訳ではない
福沢諭吉【格言集】より
「自分の考えだけで、他人を評価してはならない。」
「 やってもみないで、「事の成否」を疑うな。」
「活用なき学問は無学に等し。」
「自分の悪かったことに気が付いて改めるというのは立派なことだ。」
さて、先日も作者がお邪魔している、某市民団体（保守系政治関係）のリモート勉強会に参加したのだが、参加者はともかく、各種保守系団体（名称は伏せるが超有名どころ）の役員などが、未だに「憲法9条を改正すれば、国が守れて真の日本国の独立に繋がる」と、本気で考えているらしい・・・。
まぁ、作者が参加している団体の人達は呆れて居たのだが、日本でも超有名かつ、歴史も長い保守系の政治団体の役員がこの様子では、憲法改正以前の問題だ。
今回問題としている憲法9条とは？具体的にどんな条文なのか？
第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
まぁ、確かにこれでは、自主防衛など出来はしない。
故に、自衛隊とは、その誕生の経緯からもわかるとおり、正確には「日本を防衛する為の実力行使部隊」ではなく、「日本に駐留するアメリカ海兵隊の、バックアップ部隊」なのだ。
≻警察予備隊
創設までの経緯
警察予備隊総隊総監部
1950年（昭和25年）6月25日に勃発した朝鮮戦争において、アメリカ軍は日本駐留部隊を朝鮮半島に出動させることとなった。その時点で日本駐留陸軍部隊は第8軍の4個師団（第1騎兵・第7歩兵・第24歩兵・第25歩兵）であり、九州駐留の第24歩兵師団は直ちに移動を開始している。その後、7月上旬には第8軍全部隊が朝鮮半島に移動することとなり、日本における防衛兵力・治安維持兵力が存在しないこととなった。
7月8日、マッカーサー元帥は吉田茂首相に対し、「日本警察力の増強に関する書簡」を提示した。この書簡においては、「事変・暴動等に備える治安警察隊」として、75,000名の「National Police Reserve」の創設が要望されていた。
（ウィキペディア）
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AD%A6%E5%AF%9F%E4%BA%88%E5%82%99%E9%9A%8A
まぁ、未だに日本は航空管制権を米軍に握られているし、そもそもナビゲーション衛星はアメリカの管轄だし、日本の海上自衛隊の艦艇のコンピューターは「米軍第七艦隊に紐付けされている」ので、独自の軍事行動など出来ない。
これの何処が、独立国家なのだろうな？
まぁ、それはさておき、この自主防衛権を否定している憲法9条が大問題なのは当然だが、それ以前に日本は現在の状況では戦争など出来ない。
そもそも島国なので攻められやすく、防衛線が広く、防衛が困難なのは以前にも細かく解説した通りだ。
ましてや、食料自給率が実質的に3割を切っていて、各種資源やエネルギーの殆どを輸入に頼っている様では、継戦能力はほぼゼロに近い。
この、兵站の問題をクリアー出来ない限りは、憲法9条を改正したところで、あっさりと北朝鮮にすら負けるだろう。
現状は、米軍が駐留しているから容易に手出し出来ないだけで、憲法9条改正後に、米軍がフィリピンやグアムまで撤退すれば、継戦能力が脆弱な日本などひとたまりも無い。
これは、国土が日本よりも狭く、同じく島国な【台湾】にもあてはまる。
故に、台湾は常に戦々恐々としているのだ！！
資源が無い、食料自給率が低いのは、台湾も全く条件が日本と同じなのだ。
現代戦では、国土が広い大陸国家の方が、防衛には向いているのだ。
少なくとも、海上から攻める事は容易ではないし、何よりも占領するのにも、時間も兵力も兵站も補給線の維持も、多大な能力が必要に成るからだ。
つまり、イギリスのように【核兵器】を保有する島国ならば別なのだが、日本や台湾やフィリピンのような島国は、核保有国からの侵略でなくとも、攻められれば防衛が困難なのだ。
故に、憲法9条を改正するのならば、最低限核兵器の保有と戦略核兵器を積んだ原子力潜水艦の保有が不可欠なのだよ。
これが本当の最低条件！！
本来ならば、台湾もフィリピンも、自主独立を掲げるのならば、核兵器の保有は絶対条件となる。
【核不拡散条約】など核保有国のエゴだし、何よりも日本やフィリピン等を、自主独立させたくないアメリカのエゴに過ぎないのだ！！
ましてや、自民党が推し進めた新自由主義政策により、食糧自給率も国内の工業生産能力も落ちて行く一方の日本では、憲法9条改正など、現状ではお笑い種なのだよ。
メタンハイドレートにせよ、水素にせよ核融合炉にせよ、日本政府は積極的に補助金出して開発を進めるどころか、緊縮財政でこれらの開発にも消極的な上に、肝心要の電力や水道を、民営化して外資規制も入れずに売り飛ばそうとする始末。
これが、日本の偽らざる真実だよ。
日本の夜明けは遠い・・・・。
