国内から、大手製造工場が無くなる日
消費税が、消費税導入当初から、3%から10%と、実に3.3倍に成った昨今、皆様も順調に消費を減らしていらっしゃると思われます。
さて、1980年代頃まで、つまりバブル景気の始まる頃まで、日本の家電メーカーは、国内で製品を生産しておりました。
普通にテレビもラジオも洗濯機も、国内の工場で、組み立ても部品生産もしておりました。
振り返って、今の日本の家電製品はどうでしょうか?
殆ど全てに近い製品が、メイドインPRC。
ピープルズ、リパブリック、オブ、チャイナ。
つまり、中国製ですよね?
特にテレビやラジオなどは、殆ど、メイドインPRCだと思います。
最近では、アマゾンジャパンや、家電アウトレットストアの出現により、中国メーカーの中国製家電も、普通に売られておりますし、中国製のスマホをおつかいのかたも、少なくないと思います。
まぁ、アイフォンもアイパッドも、中国製なんですけどね。
つまり、日本の家電メーカーの生産工場が、中国をはじめとした、海外に殆ど移動してしまっている訳です。
そりゃあ、国内総生産も、バブル期以降増えない訳です。
ちなみに、日本の国内総生産は、バブル期をピークに、全く増えておりません。
さて、何故、各種生産工場が、国外へ移動したのか。
それは勿論、易い労働力を狙って、コストダウンをはかるためも有りますが、実は他にも理由が有ります。
一つは、デフレによる需要の縮小で、国内生産の製品では、高くて売れなく成ったから。
もう一つは、勿論、新自由主義、つまり、グローバリズムですね。
グローバリズムの進行により、世界各国で、関税の切り下げが進んだ為に、より人件費の安い地域で、製品の製造や組み立てをした方が、コストダウンと、利益の拡大に繋がるからですね。
特に日本の場合は、バブル崩壊以降、度重なる消費税増税や、社会保障費の負担増などによるデフレ化で、日本の一般的な国民の可処分所得が減り、消費が減った事も原因なのですよ。
つまり、今の生活水準をあまり下げたくなければ、より安い製品の購入や、サービスの利用をせざるを得ないので、国内生産の製品が、売れなく成った訳です。
なので、同じ様な性能の製品なら、多少品質が下がっても、より安い製品を買わざるを得ない。
使えるお金が減って行くのですから、当たり前の事ですよね?
だから、日本製のスマホは、アッサリ中国製のスマホに、やられた訳ですね。
ましてや、メーカーは日本企業でも、製造は中国などの海外工場か、海外への製造外注になっている事が殆どです。
皆様も、使えるお金が減っても、スマホも、テレビも、冷蔵庫も、必要ですよね?
公共交通機関が少ない地域にお住まいの方々なら、マイカーやバイク、最低でも自転車は欲しい所
その自転車も、今や海外製の物が殆どなのですよ。
仮に、給与が20万円なら、殆ど性能に差が無い、10万円のテレビと3万円のテレビなら、普通に3万円のテレビを選びますよね?
ただ、映画鑑賞が趣味で、テレビの性能に妥協したく無いかたは、他の購入製品の支出を減らしてでも、高いテレビを買うだけですよね。
例えば、一万円の服を買っていたのを、5千円の服に支出を抑えるとか、遊びに行く頻度を減らすとかですね。
この様に、デフレは可処分所得の減少から、国民が消費を減らさざるを得なくなり、生活水準を維持する為には、より安い製品やサービスに頼らざるを得なくなり、国内の供給能力を毀損して仕舞うのです。
消費税増税や、社会保障費などの負担増など、デフレ期にはもってのほかなのですよ。




