コロナウイルス問題!国民の生命と財を財産、守る気が無い日本政府
言うまでもなく、国家政府の最大の仕事とは、国民の生命と財産を守る事です。
それは、政治体制の違いには関係無く、共産主義であれ、社会主義であれ、民主主義であれ、国家政府の最大の仕事は、国民の生命と財産を守る事なのです。
振り返って、今の日本政府はどうでしょうか?
誠に残念では有りますが、国民を守る気が全く無いと、断ぜざるを得ません。
現在、日本政府の感染症対策予算は、108兆円規模と言われておりますが、その殆どは先年度の予算の転用や、先年度に使い切れ無かった予算の転用、そして、地方自治体が最初から自分で持っている予算、つまり、地方交付金では無く、地方自治体が住民税や地方消費税で徴税して持っている資金まで合算して出した予算案であり、所謂真水と言われる予算は、僅か16兆8千億円のみです。
ちなみに、アメリカの感染症対策費、日本円で約220兆円は、完全な真水、つまり、国債発行などによる、財政支出に成ります。
いかがですか?
確かに、日本とアメリカとでは、経済規模が違います。
アメリカのGDP、国内総生産額は、日本円で2222兆円。
人口は、約三億二千万人。
日本のGDP、国内総生産額は、日本円で536兆円。
人口は、約一億二千万人。
経済規模で、アメリカは日本の約四倍ですが、今回の感染症対策による財政支出の真水分は、アメリカは日本の10倍以上にも達します。
勿論、アメリカ政府も、真水分以外の財政支出もするのです。
さて、そんな最中、日本の国会議員達は、議員歳費を一年間、二割削減するそうです。
ちなみに、議員歳費の二割とは、議員歳費が月額129万4000円ですので、103万5200円へと減額に成ります。
すると、一月辺り約1億9千万円の人件費削減に成り、12ヶ月で、約23億円の支出削減に成りますね。
まぁ、だからどうした?と言う話なのですけどね?
議員歳費を減らすと言う事は、仮に全額を毎月支出すると仮定した場合、少なくとも23億円の、デフレ効果を生む訳です。
つまり、本来23億円の需要が有ったものを、わざわざ無くすという話なのです。
どう思います?皆様?
ただでさえ、感染症問題で、景気の悪化が懸念される中、わざわざ需要を減らす提案を、実行しようと言う政策なのです。
普通に、どうかしてますよね?
これを、世間一般では偽善者と呼びます。
もしくは、景気の悪い時に、わざわざ更に景気を悪化させようと言うのですから、頭が残念な方々としか、表現のしようが有りませんね?
今やるべき事は、議員歳費を含めて財政支出を減らす事では無く、財政支出を青天井で拡大する事です。
何故青天井かと言うと、いつ感染症問題が、収束するか分からないからですね。
勿論、インフレ率や潜在GDPの縛りが有りますから、単年度で野放図に支出出来る訳ではありませんが、現状、支出予算に上限を設けている、場合では無いのですよ。
すわ、敵が攻めて来ているという時に、国の借金で破綻するなどと言って、財政支出をケチっていたら、アッサリ敵に占領されてしまいますよ?
今の日本政府が言っている事は、敵が既に日本本土に上陸しているのに、国の借金で破綻するから、国民は自己責任で自分の身を守って下さい。
日本政府は一切の責任を取りたく有りません。
と言う事なのですよ。
これが所謂、新自由主義政策、ネオリベラリズムによる、小さな政府論な訳です。
つまり、基本的に政府の役割を減らして、地方自治体や国民に自己責任原則を押し付ける、非常に無責任な政治思想な訳です。
その証拠になり得る、安倍晋三首相の発言が、自民党の役員会議において、休業に対して補償を行っている国は世界に例がないと、否定している事ですね。
では、諸外国の感染症対予算を見て行きましょう。
イギリス、休業指示に伴って、労働者への所得保証として、賃金の80%を政府が負担。
フリーランス及び、自営業者も保証対象。
上限は一人辺り、日本円で月34万円。
最低でも三ヶ月継続。
フランス、休業指示に伴って、労働者への所得保証として、賃金の70%を政府が負担。
フリーランス及び、自営業者には、最大18万円の所得保証。
スペイン、一時解雇に成った労働者に、それまでの賃金の70%を政府が負担。
休業命令に伴い、各企業に、労働者の継続雇用と、給与支払いを義務化。
ドイツ、休業指示に伴って、従業員10名以下の企業には、3ヶ月分の休業保証として、日本円で180万円を政府が支給。
従業員5名以下の企業には、3ヶ月分の休業保証として、日本円で100万円を政府が支給。
イタリア、休業指示に伴って、休業している企業に対しては、労働者の給与の不足分を政府が補填。
非正規労働者や自営業者には、日本円で月7万円を政府が支給。
ちなみにアメリカでは、休業保証として、自営業者に最大100万円。
中小零細企業に、最大200万円の休業保証。
自己申告制ではありますが、夫婦二人の家庭には、所得保証25万円。
夫婦及び子供の人数に応じて、一世帯辺り30万円。
今の所判明している範囲では、こう行った所ですね。
まぁ、正直な感想を申せば、矢張り世界的にマダマダ新自由主義政策の影響が色濃く残っており、世界的な景気の落ち込みに対する対策費としては、全然足りない印象は否めませんね。
確かに、イギリスも消費税の減税を織り込んでは居ませんが、外国のやる事は、日本の知った事では有りませんのでね。
世界的な感染症による景気の落ち込みに対する財政支出としては、甘いと言う他に有りませんが、それよりも対策費が少ない日本は、全くお話にも成りませんね。
個人商店にしても、中小零細企業にしても、業種を問わず休業を余儀なくされれば、普通に倒産の危機に見舞われます。
労働者や経営者の所得保証をしても、会社の固定費は毎月必要なのですよ。
勿論、それぞれの業種によって、毎月の固定費は違って来ますが、先日経営破綻したライブハウスなどは、毎月固定費で200万円程度掛かっていたそうです。
これらの固定費には、家賃や水道光熱費の基本料金、借入金が有れば、その毎月の支払い額も含まれます。
所得保証だけしても、倒産をふせぐ事は出来ないのですよ。
特に、資本力の低い個人営業や中小零細企業は、簡単に数カ月で財政破綻を来して倒産を余儀なくされ、失業者が増えて行く一方なのです。
仮に、労働者を全員解雇して人件費が無くなっても、固定費は毎月支払わなければならず、倒産する可能性は、常にあり得るのです。
なので、安藤ひろし議員率いる、自民党の若手が結成した、日本の未来を考える勉強会は、内閣府に対して、粗利保証をするべきだと提言したのです。
ちなみに、安藤ひろし議員の本業は、税理士です。
利益保証を、休業期間中して貰えれば、労働者の賃金支払いも可能になり、固定費の支払いも滞り無く行なわれ、連鎖倒産の回避や、企業倒産による失業者の増加を、防ぐ事が可能になる訳です。
これならば、個人への所得保証も必要無くなります。
一石二鳥どころか、一石何鳥にも成る、素晴らしい提言です。
まぁ、安倍内閣は、華麗にスルーしておりますがね。
外国もやって無いから、日本もとか。
国の借金で破綻するとか。
ハイパーインフレになるとか言ってね。
もっとも、世界的な休業継続が長引けば、供給不足から、輸入食品等から、高インフレ、つまり値上がりが起きる可能性は高いですけどね?
金も無い所に、食品の値上げラッシュが続いたら、普通に餓死者が出たりしますので、事態は深刻ですよ。
しかし、外国がどう動こうが、日本には全く関係の無い事です。
何せ日本の内政問題なのですからね。
安倍内閣は、ハッキリ申しまして、全く危機感が欠如しているとしか、表現のしようが有りません。
仮に、休業保証をしっかり行えば、就職氷河期でネットカフェ難民に成った30代の方々も、個人所得保証とは違って、所得保証を受けられる訳ですよ。
解雇されなくて済む訳ですからね。
伊達に、粗利保証、つまり企業への利益保証をしろと、日本の未来を考える勉強会が、言っていた訳では無いのです。
更に、消費税減税を、日本の未来を考える勉強会の提言通りに消費税率0%にすれば、月の生活費が20万円のご家庭なら、2万円の現金給付をした事と、同じ効果に成るのです。
2万円は、デカイですよね?
財源は、特別国債や建設国債を発行し、日本銀行が国債買いオペで買い戻し、日本政府との連結決算で帳消しにすれば終わりです。
消費税を廃止しても、たったの20兆円の財政支出相当に過ぎません。
ちなみに、2019年度の税収の内訳は、消費税が約20兆円。
所得税が約20兆円。
法人税が約13兆円です。
法人税の税率が低すぎるのと、デフレの継続により、赤字企業の法人税未納が多い事が、この税収内訳から見て取れますね。
年間、20兆円程度の支出で済むのなら、消費税は即廃止するのが、感染症沈静化後の、景気回復にも役立ちますよね。
それに、JRなどの鉄道各社も、旅行客の減少による、旅客需要の減少から、来年度は大赤字に転落する可能性が高いのですよ。
勿論、バスなどの公共交通機関、全てに言える事ですけどね。
だから、アメリカの大量失業は、対岸の火事では済まないと言う、動画を上げたのですよ。
今の日本政府の経済対策では、確実に大量失業と、就職氷河期の再燃、そして、新卒者の内定取り消しが増加するのは目に見えております。
そして、感染症問題は、日本政府の目論見通りに、6月で収束するとは限りません。
少なくとも、2年以上は様子を見る覚悟が、世界各国政府には必要です。
なにせ現状、今回の感染症の抗ウイルス薬が、キチンと開発された訳では無いのですからね?
それに、インフルエンザやo157も毎年猛威をふるいますよね?
今回の感染症も、長い付き合いになる可能性も、当然ある訳です。
ちなみに、4月13日時点での、感染症問題による、利益悪化からの企業倒産件数は、既に54件にも達しております。
これらの企業にお努めの労働者は、既に失業保険を受けている可能性が高い訳です。
最後に、この格言を、日本政府に関わる政治家や官僚全員に捧げます。
偽善者は素晴らしい約束をする、約束を守る気がないからである。
それには費用も掛からず、想像力以外の何の苦労も要らない。
エドマンド・バーク
今回は長尺物なので、後書きは控えるが、国民一人辺り10万円で、一人暮らしだった場合、多少成りとも貯金が有れば良いが、たったの10万円では、貯金の無い人達からすれば、全然足りない
ましてや、失業保険が降りていれば良いが、変にウーバーイーツのみで稼いで居たりすると、ウーバーイーツの様な、無責任極まりない個人事業主扱いの仕事の場合、失業保険は当然降りない?!
それで、たったの10万円で、生活出来る訳がない
勿論!無いよりはマシだけどな
だから、利益保証や粗利保証+給与保証をして、企業ごと経済基盤を守らないと、全く意味が無いのだよ!!
是非とも、この感染症問題を契機に、良く考えて見て欲しいぞ?
国の在り方とは、何なのかと?