ニッコロ・マキャヴェッリ (マキャベリ)が生きた時代と日本の共通性【後編】
さて、そんな【マキャヴェッリ】が書いた本が『君主論』で、彼は前出の
【チェーザレ・ボルジア】を君主論の理想的な君主としている
その【チェーザレ・ボルジア】とは?
>フランチェスコ・グイチャルディーニは、チェーザレについて「裏切りと肉欲と途方も無い残忍さを持った人物」とした一方、当時のフィレンツェの国情の混乱振りとの対比で「支配者として有能であり、兵士にも愛されていた人物」と評している。
19世紀の歴史家ヤーコプ・ブルクハルトは、「ボルジア家秘伝の毒」と呼ばれたカンタレラ等によって自らの地位を脅かすような政敵や教会関係者を次々と粛清してはその財産を没収したことや「シニガッリア事件」での対応を挙げて、チェーザレを「大犯罪者」や「陰謀者」、「血に飢えて飽く事を知らず、人を破滅する事に悪魔的な喜びを感じる性質」と評した。
(wikiより抜粋)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%82%A2
う〜ん、日本の誰かにそっくりだな?
そう!【織田信長】だよな
ある意味【豊臣秀吉】にも似ている
自分の側近でさえ、必要と有れば容赦無く粛清し、自分に従う者には非常に寛容な所は、信長や秀吉、そして三国志の『曹操』にそっくりだ!!
【マキャヴェッリ】は【チェーザレ】の事をこう評している
>マキャヴェッリは、チェーザレの死後、外国に蹂躙されるイタリアの回復を願い、統治者の理想像をフィレンツェのメディチ家に献言するため『君主論』を執筆した。マキャヴェッリは『君主論』の中で、「チェーザレは高邁な精神と広大な目的を抱いて達成するために自らの行動を制御しており、新たに君主になった者は見習うべき」とし、「野蛮な残酷行為や圧政より私達を救済するために神が遣わした人物であるかのように思えた」と記した。
チェーザレ・ボルジアは冷酷、残忍だと思われていたが、その冷酷さによってロマーニャに秩序を形成して、平和と忠誠をもたらす事となった。(中略)……愛情と恐怖を兼ね備えるのが最も理想的であるが、愛情は自らの利害によって簡単に破られるのに対して、恐怖は必ず降りかかる処罰の為に破られる事は無い……(後略)
—マキャヴェッリ 『君主論』 第17章
(wikiより抜粋)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%82%A2
これが所謂【マキャヴェリズム】と言われる部分だとされている
単に日本人に当て嵌めれば、『織田信長こそ理想の君主』と言う話になるかな?(笑)
しかし!これは確かにある意味真理をついているとも言えるのではないか?
特にこの部分
>『愛情と恐怖を兼ね備えるのが最も理想的であるが、愛情は自らの利害によって簡単に破られるのに対して、恐怖は必ず降りかかる処罰の為に破られる事は無い』
これを現実の国際社会に当て嵌めると?
※【愛情と恐怖を兼ね備えるのが最も理想的である】
は、愛情は『経済協力や国際交流事業(要するに平和)』を指し
恐怖は『軍事力による脅迫』に他ならない
つまり、『強力な軍事力(相手国に匹敵する軍事力)を持つからこそ、愛情(平和)が成り立つ』と言う事を指す
それを裏付けるのが後半部分で
※【愛情は自らの利害によって簡単に破られるのに対して、恐怖は必ず降りかかる処罰の為に破られる事は無い】
『愛情』、つまり平和はそれぞれの国の【国益】によって簡単に破られるが、強力な軍事力(恐怖)は、必ず降りかかる処罰(報復攻撃)の為に破られない
と言う事だと思うがどうか?
実際、アメリカ等の『核武装国』や経済大国は、その強力な軍事力や経済力によって、お互いへの報復を阻止しているのは今更解説する迄も無いよな?
日本の唯一の武器は『経済大国』と言う肩書だったが、それも支那に抜かれて、今や『支那は日本の2.5倍の経済大国』だぞ?
それが『1997年以降、自民党が行って来た素晴らしい政治の結果』だ(怒)
支那が増長するのも当たり前だろ?
てか、今の日本に支那様に逆らえる能力は、ハッキリ言って【無い】!!
これが今の日本の偽らざる『真実の姿』だぞ?
変な笑いしか浮かんで来なくもなるよな?
【マキャヴェッリ】が言いたかった事は、現在に当て嵌めれば『富国強兵』につきる!!
【恐怖(軍事力)は愛情(平和主義)を上回る】と言う現実論が、国際社会の現実を的確に捉えていると思う
これが、左翼が『マキャヴェリズム』を否定したがる所以だろうな?
左翼は『マキャヴェリズム』をこう評している
>日本の倫理学者で東京高等師範学校教授・東京帝国大学助教授の友枝高彦(1876 - 1957)は、「正義といい人類愛といい、人類の間の最も望ましい美徳であることは、昔から宗教でも道徳の方でも高調されているところである。…この事実に対する解説として自然性論というべき一派がある。それは人類は本来利己的であって同胞と協同するも親和するも畢竟利己の為に外ならないようにいうのである。…人類は互いに狼であるとホッブスのいったのは、全く利己的見地から解釈するのであって、国際間には道徳なく、ただ欺瞞、暴力あるのみと考えたマキャベリも同じ考であるといわねばならぬ」としてマキャベリの論を否定した。
【『國際的精神の養成』。国際連盟協会『震災に関する諸名士の所感』、1923年。】
(wikiより抜粋)
美徳で国際社会が動くのなら、戦争など起きはしないし、その美徳をひたすら訴える宗教団体が、何度歴史上『宗教戦争』を起こして来たのか?この人は説明出来るのか?と?
これだから『頭がお花畑』には呆れて物も言えない!!
ちなみに、『君主論』で、特に今の日本の政治家に見せたい部分はこれだ!!
>他人の武力や運によって新たな君主国を得たとしても、そのような成果は君主の指導力が不足しているために常に不安定にならざるを得ない。もしも運によって政権を得たとしても、その力量が不足していれば国の基盤を構築することはできない。具体的には、敵の排除、味方の確保、武力や謀略による勝利、民衆からの畏怖と敬愛、旧制度の改革、厳格かつ寛大な振る舞い(現在に合わない為、一部内容削除)
(君主論7章11節)
正にその通り!
現在の国際情勢にも、そのまま当てはまる
【真理】とは、長年時が経ても変わらないからこそ【真理】なのだ
それは長年軍略として通用する【孫氏の兵法】にも言える事だ
この様に、『君主論』を産み出した、【ニッコロ・マキャヴェッリ】の生きた時代と今の日本は、気味が悪い程に良く似ている!
今の日本にこそ、【正しく理解されたマキャヴェリズム】が必要だとおじちゃんは思うぞ?
つまり【富国強兵】だ!!
これを目指さない政治家は、政治家を辞めるべきだとおじちゃんは思うぞ!!
どうだったかな?
前後編2回に渡る長い解説なので後書きは控えるが、マキャヴェリが生きた時代のイタリアと、今の日本の置かれた現状の共通点は多岐に渡る
つまり、昔から地政学上の問題や、経済的な政策による問題は、沢山有ったと言う事だ!
しかも現在と共通する点も多いと言う事
後半では、更に詳しく解説しているので、是非とも読んで欲しいぞ!!




