天下国家とは、歴史的に見ても【経済】に帰結する!!
さて、今回は『歴史はインフラ整備から始まる(土木史)』を取り上げて見たいと思う!
これは先日発刊された【藤井聡】氏の著書の方が詳しいのだが、おじちゃん独自のアプローチで解説する
【社会インフラ】と【経済】は、切っても切れない関係に有る
だからマトモな経済評論家や経済学者ほど、インフラ整備の重要性を説く
まず、世界の4大文明と呼ばれる【エジプト文明】から!
皆も学校で習った通り、エジプト文明はナイル川流域で起こったとされる古代文明だ
当時のエジプトと言えば、アフリカ大陸やヨーロッパの一部を席巻する程の超大国だよな
何故ナイル川流域に文明か起きたかは、確かにナイル川流域に肥沃な土地が多いから(年に一回氾濫して、土地が肥えやすい)なのだが、それに付随して【水運インフラが簡単に作れるから】と言う理由も有る!
土地の肥沃さに関しても、超大国を支えるだけの『農産物や海産物を供給出来る』と言う、至極経済的な理由からなのだが、何よりも『水運で海産物の輸送や、他国との貿易を行うのに理想的だったから』と言う理由が有る
勿論!水運をする限りは、付随した運河の建設や港の建設は不可欠だ!
な?土木工事(インフラ整備)って重要だろ?
これが、港の建設や運河の建設をエジプトが行わなかったら、こんなに経済的に栄えた文明を築けた訳が無い
それに近年の研究で、クフ王のピラミッド建設の資料が発掘され、『クフ王のピラミッド付近まで、当時は運河が建設され、石材をかなり近くまで船で輸送していた』事が明らかに成っている!
当時の古代人が、技術や科学的に【遅れている】と思っているのは、現代人の思い上がりだ
寧ろ、人力でクフ王の大ピラミッドを作った古代人の方が、余程凄いのではないかな?
それに、クフ王の大ピラミッドは、奴隷労働者が作った物では無く、『農繁期が終わった後の雇用創出の為の公共事業として行われた』事も、発掘による調査や新たに見つかった資料から、明らかに成っている
ピラミッドを作る職人や、レリーフを掘る彫刻師の給料は、かなり高かった事も明らかに成っている
これだけ見ても、『インフラ整備が歴史を作った』事は明白なのだが、更に支那文明を見てみよう!
支那にしても、長江や黄河流域に文明が起こった訳だが、それから長年に渡って、支那も水運によるインフラ整備が行われた
三国志の『呉』等は水運を有効に使った国だが、三国志の中にも『赤壁の戦い』の様に、水運を盛んに活用していた様子が描かれている
そして三国志の中でも、『魏』が特に強かった理由は、経済的に豊かで、軍備も他の2国に比べて豊富だったからに尽きる
此れを更に分かりやすくする為に、ローマ帝国を見てみよう!
【全ての道はローマに通じる】で有名な様に、ローマ帝国は世界で始めて『舗装道路』を作り、馬車や馬や人の往来を、素早く出来る様に『道路のインフラ整備』をしていた事は有名だよな?
更に【水道橋】を作ったり、ローマに上下水道を整備するなど、公共投資を果敢に行い、当時としては、素晴らしい衛生管理が成されていた
ましてや、『テルマエ・ロマエ』で有名な様に、当時からローマ市民は風呂に入る習慣が有り、古代文明では飛び抜けて【衛生管理が整っていた】国と言える
更にローマ帝国が当時のヨーロッパ・アフリカの覇権国家に成れたのは、『充実したインフラ整備による、交易の多様性。それに伴った経済成長による、富国強兵』で有る事は明らかだ!
船の開発や各種インフラ技術の開発にしても、ローマ帝国が『公共投資や財政支出を盛んに行ったから成し得た』ので有り、『公共投資や財政支出を否定する事の愚かさ』が歴史的事実からも分かるよな?
更に日本の『戦国時代(室町時代後期〜江戸時代初期)』も、公共投資(インフラ整備)の重要性がよく分かるエピソードに事欠かない!
何故、『尾張のうつけ』と呼ばれた【織田信長】が、今川義元に勝てたのか?
そもそも、織田信長が織田家を継いだ時から、織田信長は公共投資やインフラ整備を行っており、【桶狭間の戦い】で今川義元が破れたのも、夜陰に紛れて接近した事が理由だが、『桶狭間迄の道路整備を、既に行っていたから』と言うのが一番の勝因だ!
更に【楽市楽座】の様に、商業の規制緩和を行い、経済を活発化させた事によって、他の大名を圧倒する経済力を身に着けたからこそ、破竹の勢いで勝ち続けた訳だ
これは、豊臣秀吉や徳川家康にも言える
この二人も、城下町や各他大名の統治地区との道路整備や、城下町の運河建設等のインフラ整備を沢山行った事は有名だし、外国との交易も、【キリスト教禁教令】が出る迄は盛んに行っていた
伊達政宗にしても同じで、城下町の運河(貞山堀)や水道整備(四ツ谷用水)、そして有名な【慶長遣欧使節】等、それ以前から、大阪等で【宣教師ソテロ】との交友で、海外貿易も盛んに行っていた
つまり、強い国や超大国に成るには、【インフラ整備(公共投資)が不可欠で、インフラ整備無くして経済力の強化はあり得ない】と言う【歴史的な真実】が有るんだよ!!
そして【経済力無くして、超大国たり得ない】のが真理で有り、今の国際情勢を見ても、覇権国アメリカは、世界最大の【経済大国】だよな?
そして日本の凋落は、支那に経済力で抜かれた事からも明らかだ
だからおじちゃんは、【経済(経済力)こそが、全ての政策の鍵を握る!!】と何度も何度も解説して来たんだよ
経済力無くして『税収増』は無く、税収が増えなければ、どんな政策にしても【財源】が無いんだよ!!
『国債発行』に関する事は、前に解説した通り、『経済回復で税収が増えたら、赤字国債(特別国債)の発行を減らす。それによりプライマリーバランス黒字化も、難無く達成出来る』んだよ
歴史的に見ても、今の政治家や官僚や財界人が、如何に【トチ狂っているのか?】を是非とも理解して欲しいし、未だに『インフラ整備は無駄(公共投資は無駄)』と言う【頭の残念な人】には、エジプトやローマや戦国時代を例にして、教えてあげて欲しいぞ!!
どうだったかな?
今回はインフラ設備の重要性を、歴史的な視点から解説して見た
どんな文明にせよ、インフラ設備抜きで栄えた大都市など存在しない
それが例え小さな集落だとしても、汚物処理インフラや、井戸などの水利インフラ(公共インフラ)
集落から別地域へ向かう道路など、インフラ無しでは、人が生活する事は極めて困難だ!
ましてや、最近流行りの『秘境駅』とか『秘境バス』なども、此等の交通インフラが無ければ、そうした『秘境』に到達出来ないし、そもそも、舗装道路が無ければ、円滑にたどり着けないよな?
ましてや、秘境に有る観光施設やお土産屋さんや食堂も、インフラが無ければ商売に成らない
水道が無い、道路が無い、では、一体どうやってプロパンガスや食材、お土産品を仕入れるのだろうな?
この様に、単純に経済活動だけでは無く、単純に『公共インフラが無ければ、そもそも人は生活すら出来ない』んだぞ?
で?公共投資の何処に無駄が有るんだろうな?
確かに、利用率の低い箱物は、後々負債が嵩む可能性はあるが、道路や上下水道や電気やガス等の公共インフラ
バスや鉄道等の交通インフラ整備に、それ程無駄が有るとは言えないよな?
結局、鉄道が廃線に成ってもバスが代替え輸送をにない、バスすら廃線に成ったら、それこそ道路が無ければ、車もバイクも自転車も使えないし、正直歩いて行く事すら出来ないよな?
まぁ、最近では、民間企業が撤退した地域では、自治体が交通インフラを賄う様に成って来ているけどな
何せ、田舎や限界集落は、老人が多くて車も使えないパターンが多いからね
経済活動の面で見ても、ふんだんな公共インフラが無ければ、活発な経済活動など覚束ない
大型貨物船が入れない港、大型トレーラーやトラックが通り難い道路、あちらこちらで寸断された貨物鉄道
これでどうやって、経済活動を活発化させろと?
正に今の日本がこれなんだけどな(泣)
全然全開通しない、日本海側の高速道路(しかも対面通行)
廃線により、寸断された貨物鉄道
大型貨物船が入れない日本のミナト(その為、韓国釜山港で積み替えて日本に来る)
そして、日本政府は公共投資や財政収支を減らし、更には財務省が『国の借金が〜!!』と大嘘プロパガンダを国民に植え付け、どんどん日本を【発展途上国化】して来た訳だ
エジプトは水路貿易で、ローマは陸上交通で、経済活動を活発化させて、巨大帝国になり得た
その歴史的事実を見ても、今の日本政府や日本国民の様に『公共投資は無駄遣い!!』なんてやるのが、いかに愚かな行為か?
分かって貰えたら有り難いぞ!!
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著者等: 小笠原健二郎
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