表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学校が教えない社会科・歴史・公民  作者: 学校が教えない社会・歴史・公民
172/602

政府と家計と企業の経済学的違い

さて、今回は『政府』と『家計』と『企業』の経済学的違い(正しくは経済論的違い)について解説して行こう!


これは所謂『国の借金で財政が破綻する〜!!』とか、『国家財政が黒字化しないと、国債が暴落する〜!!』などが、いかにデタラメかを理解するために必要な話だ!


まず、【プライマリーバランス黒字化】と言う話をニュースや新聞などで良く目にすると思うが、これはどう言う意味か?


【プライマリーバランス(略してPB)】とは、国家の歳入(主に税収)に対する国家の支出のバランスと言う事だ!


更に細かく書くとこうなる!


>プライマリーバランス(Primary Balance)とは、国や地方自治体などの基礎的な財政収支のことをいいます。 一般会計において、歳入総額から国債等の発行(借金)による収入を差し引いた金額と、歳出総額から国債費等を差し引いた金額のバランスを見たものです。プライマリーバランスがプラスということは、国債の発行に頼らずにその年の国民の税負担などで国民生活に必要な支出がまかなえている状態を意味します。逆に、プライマリーバランスがマイナスということは、国債等を発行しないと支出をまかなえないことを意味します。

(SMBC日興証券ホームページ)


http://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/fu/J0277.html


で、『国の借金が~!!』と言っている人達は、そもそも国債(赤字国債)を発行せずに、税収ノミで国家財政を賄えと言っている訳だな?


確かにこれが【家計】ならば、それで正しい!


一般家庭が無闇に借金(国で言う赤字国債)を増やせば、たちまち『家計が火の車』状態になり、『借金返済と収入の自転車操業』状態に成るのは解説するまでも無いよな?


しかし!これが【企業】や【政府】となると話が違って来る!


ましてや【政府(国家財政)】となると、尚更話が違う!!


以前解説した様に、『通貨発行権』を持つ日本政府が、企業で言う所の【子会社】に当たる日本銀行が、国債を買い取りしてしまうと、連結決算により【赤字が帳消しに成る】からだ!


つまり、子会社に当たる有る日本銀行が、親会社に当たる日本政府に幾ら金を貸しても、決算上は【負債】には成らないと言う事だ!!


つまり今日本銀行がやってい『異次元の金融緩和』とは、市中に出ている【国債】を買い取る事によって、市中の銀行に【当座預金】として代金を付け替え、事実上【通貨発行】している事と同じ事に成るんだよ!


要するに、理論上は【赤字国債】を幾ら発行しようとも、日本銀行が国債を買い取ってしまえば、日本円建てかつ殆ど(95%)が日本国内で消費される日本国債が没落したり、政府財政が破綻する事など『泣こうが喚こうが出来ない』と言う事だ(笑)


財務省の【デタラメプロパガンダ】の一つだな!


それを踏まえて【プライマリーバランス】を考えて見ると、『プライマリーバランス黒字化』と言うのは、税収が【恒常的】に増え続ければ、おのずと【税収に対する支出】が黒字化するのか分かるよな?


つまり景気回復して、毎年GDPが3%ずつ経済成長していけば、【プライマリーバランス黒字化目標】は達成される事に成る!!


要するに、不景気[デフレ]の時には、国民や企業が支出を増やさない(増やせない)から、日本政府が財政支出を増やして消費を増やし、景気回復の原動力にならねば成らない!


それなのに何故、日本政府[安倍内閣]が財政支出を減らし、更には消費税8%増税を行ってしまい、再びデフレ化させてしまったのか?


その原因が【プライマリーバランス黒字化】を目的化してしまったからだ!!


つまり【プライマリーバランス黒字化(赤字を減らす、つまり国債発行を減らす)】を目的にしてしまうと、『社会保証費が増えました→消費税増税で税収を増やさなければ成らない』やら『授業料無償化しまふ→消費税増税しないと財源が有りません』と言う、頭の不自由な結論が出てしまう訳だな(泣)


本来【政府】は、インフラ整備(例えば、高速道路や新幹線など)なとの財政支出を増やして、消費活動を活性化すると同時に【生産性の向上】をはからなければ成らない!


生産性が向上し、更に消費活動が活性化すれば、おのずと景気回復の原動力に成り、自然に税収が増えると同時に財政赤字が減り【プライマリーバランスが黒字化】する!!


つまり借金(赤字国債)の事など、自然税収増により、意に介する必要性が無いんだよ!


これが家計との一番の違いだな


これを財務省及びそれに騙された政治家と国民が理解していない(泣)


もしくは財務省と政治家は、意図的に【プライマリーバランス黒字化】を訴えて、日本を破滅させたいとしか思えない?


そして【企業】も基本的には、設備投資(政府で言う財政支出)を行って、新工場や社員の技能向上や新設備の導入を行い、他の企業の消費を活性化(例えば建設会社や機械メーカー)させつつ【生産性を向上】させ、売上を高める事によって【設備投資費用(銀行融資つまり借金)】を滞り無く支払える事に成る!


そして給与が恒常的に増えた企業の社員が、更に消費を増やして企業の売上向上を後押しする


これが所謂【景気の黄金循環】と言われる物になる!!


正し【企業】の場合は、国内に【市場】が無ければ幾ら設備投資をしても借金が増えるだけに成るので、不景気の時には無理な設備投資は不可能に成るし、不景気の時代に設備投資を増やす様な経営者は問題が有る!


だから【政府】が財政支出を増やす必要が有る!!


何せ【日本政府】は、通貨発行権を持ち、更には日本国内で殆どの国債を賄えるので、基本的に借金が一時的に増えても何ら差し支えが無い!!


これは【アメリカ】も同じなので、トランプ大統領の景気対策は実に理に適っている!


ただし、アメリカ国債は外国人による購入が多いと言う違いが有るけどな?


そして【家計】については、恒常的に収入が増えなければ、消費を増やす(借金含む)事が事実上無理なので、不景気の時に消費活動が減るのは当たり前だし、増税や負担増など増やそう物なら、その分収入が増えないのだから他の部分の消費が減るのは当然で、景気悪化するのは自明の理だ!!


そして【家計】の場合は、車やオートバイなどを購入した場合や、洗濯機や掃除機などを購入すれば【生産性が向上】するが、それによって別に収入が基本的に増えるワケでは無いので、余り意味が無い


厳密に言えば、車による移動時間短縮により、働ける時間が増えたり、同じく掃除機などで掃除の時間を短縮すれば、その分パートて働ける可能性が有るし、消費電力が減れば、その分電気代が浮くけどな?


そして家電メーカーや自動車会社の売上が、向上すると言う話に成る


これらが、【政府】【企業】【家計】のそれぞれの経済主体の違いに成る!!


要は、【家計】と【政府支出】を『ごっちゃにしてはいけない』と言う話だな?


これは、景気回復する為には重要な話なので、是非とも覚えておいて欲しいぞ!!

どうだったかな?


政府と家計と企業の経済的な運営方法は、かなり違っている


こんな事は、それこそ大学の経済学部で勉強した様な【官僚】なら、知っていて当然の事なのだが、実際には【家計と国家財政を混同】して、『国の借金で財政破綻する〜!!』と国民を脅迫し、過度な租税負担を国民に押し付ける口実にしている!


実際に、これらの『経済主体による財務管理の違い』を理解して、財務省のプロパガンダを批判している【官僚】もおられるのだが(具体的には経済産業省の中野剛志氏)、中々世間には浸透していないのが現実だ!


この他にも、おじちゃんが常に支持して勉強させて頂いている『藤井聡 京都大学教授』『施光亘氏』『三橋貴明 経世論研究所所長』等が、財務省の悪質な【プロパガンダ】やそれに唯々諾々と従っている自民党及び安倍内閣に抗議している!


とにかく経済の基本は、『誰かの支出が誰かの収入に成る』で成り立っている


大体にして【経済】とは、【経世済民】(文字通りに、「世をおさめ、民をすくう」の意味)だ!!


つまり国民を豊かにし、国民の生活を安寧にさせると言う事になる


したがって、今、財務省や自民党や安倍内閣が行っている事は、一部の国民(投資家や企業や起業家)の生活を安寧にしているだけで、大多数の国民(一般労働者)の生活を苦境に陥れ、あまつさえ【税収を減らす】と言う馬鹿丸出しな事をしている事になる!!


どうしても、経済政策に批判している論者も『消費税増税』問題に偏り過ぎだが、実際には【軽自動車増税+経年車両重課税】【酒税法改正で発泡酒増税(一番売れていた庶民のお酒)】【医療費窓口負担、後期高齢者負担増】【薬価値上げ】【地域により市民税増税】【介護保険料値上げ&支給額減らす】等など、およそ6〜7兆円の負担増に成っているんだぞ!!(ちなみに、消費税増税の負担増はおよそ3〜5兆円)


一番消費性向が高い一般労働者が、消費を減らすのは当然で、更に一番市場のパイが大きい一般労働者世帯が消費を減らしたら、税収が減るのは小学生でも丁寧に説明すれば分かるのでは無いかな?


更に『外国人労働者受け入れ』で将来的に外国人と日本人との雇用の奪い合いや国家分断を助長し、田舎の過疎地域を外国人に売り飛ばそうとしている自民党や安倍内閣が本当に【マトモ】な政党なのかな?


自民党内部にも、此等の問題に異を唱えるグループが最近安倍首相に提言書を提出したが(具体的には、財政支出を増やし、減税及び負担減を行えと言う提言)、何せ二回当選の若手議員のグループなので、今後どうなるかは分からない?


早速、財務省からの嫌がらせや、従来の経済政策に固執する自民党議員からの圧力を受けて居るそうだぞ?!


最近、自民党の二回当選組が問題を起こしまくって居るが、中にはマトモな事を言う人達も居る事は事実だ


しかし、自民党全体を通して見れば、矢張りとても支持出来る政党では無い事も事実だ!!


皆も今回の解説を読んで、良〜く考えて見て欲しいぞ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ