二話『動き始める歴史』
この国は昔から商業で成り立っていた。
さらに国は学問に重点した教育をしており、研究者を沢山生み出している。
何故なら、その研究者が発明品を生み出して得る利益のために。
そして今年、十年前から国家プロジェクトとして多くの研究者と多くの金をつぎ込んだプロジェクトが完成した。
そのプロジェクトの名前は、『光』。
王家が受け継ぐ力、光を民達に分け与えると言ったプロジェクトだ。
民達に希望を与えるために、今の王様が進めたプロジェクトだ。
これに当初騎士団が反発した。何故なら、力を分け与えると言う事は、その力を悪用する者もでてくるかもしれないからだ。
だが、この言葉を予想していたのか、王様はただ一言言った。その言葉で、騎士団全員は納得した。
その言葉は・・・
王様「光を分け与えると言う事はその者に希望を与えるが、それだけじゃない。光は人を正しい道に導いてくれるのだ。ゆえに、悪用する者等出無い」
そこから、数多の困難を乗り越えようやく完成したプロジェクト。
このプロジェクトは、民達の希望が詰まっている。
そして、ようやく発表&起動の日の時、悪夢が起きた。
突如現れた人達が、その発明品を壊したのだ。
多くの人達の希望が、多くの人達の結晶が、たった一瞬で壊されたのだ。
騎士団は、その者達を捕らえようと心みたが、その者達は強く騎士団を煽って去って行った。
これに王様は、深き悲しみと静かな怒りを感じた。
王様はその者達を指名手配とした。
だが、そのままでは名がないので、希望を壊したことにちなんでその者達を悪と名づけた。
王様は、悪の目撃情報を集めた。そして、国から遠く離れた山に住んでいる事が分かった。
すぐに討伐隊が組まれ、討伐が開始された。だが、悪は強かった。
討伐隊は当初三千人いたが、帰ってきたのは百人にも満たなかった。
大多数の人間が死んでしまった。それに嘆いた、王様は国が誇る勇者を送らせる事を決めた。