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Neunter mission: Über Hölle――地獄を超えて

上から女の子が落ちてくる。

その正体は河合杏佳だった。

異質な服をまとった少女はその力を見せつける。

そして、戦闘は終結へと向かう。

 黒を基調として白いフリルとリボンのあしらわれたドレスが空間を舞う。

 河合らしくない少女趣味らしい格好は、一度見た以外はなかったこともあって非現実的な感じがする。

 いきなり湧いて出た特殊部隊に瞬時に肉薄してパラべラム弾を叩き込む。

 撃ちまくる敵がマガジンの交換に手間取っている間にあっという間に近づくと、肩をつかみ支点にして、まるでワイヤーアクションのような重力を感じさせない動きで自分の体を宙に舞わせる。すぐに二丁拳銃で支点にした奴も含めた周囲の敵を一斉に始末する。

 着地するとしゃがんだまま至近にいた敵に二丁の銃口を向け射殺すると、河合は再び変な型を決めて停止した。ちょうど弾が切れたようでスライドは後退したままになっている。

 「当初の予定と違うようね」

 まじまじと周囲を見て河合は呟いた。

 「その拳銃。どうして」

 幸太郎は河合に問いかける。

 河合はマガジンを重力に任せて落とすとホルスターに仕舞ってマガジンを挿し込みホルスターから引き抜くとスライドストップを解除した。

 「もらったのよ。90(ナインティ)(・ダッシュ・)TWO(トゥ)だったかしら」

 M92Fとよく似ているが雰囲気の違う拳銃。

 全体的に複雑な、黒染めのナイフのように鋭く官能的なフォルムは河合らしいチョイスではあるのだが。

 「それにしても下僕はいつも詰めが甘いというか」

 会って早々河合は毒を吐く。

 「よく言うよ。あんなハリウッドみたいなド派手な登場して。で、その構えはガン=カタか?」

 「ジョジョ立ちにインスピレーションを受けたんだけどね」

 拳銃をまじまじと眺めつつノリノリで答える河合に幸太郎は溜息を吐く。

 「そうか」

 AS12とマガジンを手に取ると、幸太郎は本体を確認する。

 「それで、もしかして俺みたいにスカウトされたのか」

 少々苛立った声色で幸太郎は河合に問う。

 「そういうことね。お金に転がされたというか」

 「人の尊厳と命を投げ捨てる気か!」

 軽い口調で言ってのける河合に幸太郎は激昂した。

 「すでに投げ捨ててる下僕に言われる筋合いはないわ。妹と私を救うために殺し合いに身を投じた、お人よしにね」

 「……」

 先ほどと違う重い口調で河合に言いくるめられて、幸太郎は反論できなかった。

 「とにかく、下僕の管理は主人の仕事よ。下僕が私以外の指示で戦うのは許せないわ」

 腕組みをしてきっぱり言い切る。

 「それまた光栄だ」

 幸太郎は投げやり気味に答える

 「それに、私の高貴なるものの責務ノブリス・オブリージュにも響くしね。天使から戦女神にジョブチェンジしようかしら」

 半分笑ったような表情で河合は呟く

 「……こんな戦女神なぞ望んでいないぞ」

 「どっちみちこれから本気を出すわよ」

 両手に握りなおした拳銃を挙げると視線を周囲に這わせる。

 多数の特殊部隊が気配を殺しているのがわかる。

 「準備はいい!?総員!強襲!!」

 「行くわよ下僕!!」

 「イェスマム!」

 「ついていくわ!」

 「お姉ちゃんだけ行かせない!」

 副長と河合の号令とともに全員で突進する。

 幸太郎は右手にAS12、左手にUMPを持って向ける。

 AS12の散弾が敵をミンチにしていく。逆方向から接近した敵にはUMPで応戦する。

 近づけないことを悟った敵は退こうとする。

 その銃撃の間を縫うように河合はロングスカートにリボンとフリルをはためかせながら両手の90‐TWOで四方の敵を的確に射殺しながら、正面の敵に回し蹴りを叩き込むと問答無用で頭部に弾丸を撃ちこむ。

 マリアは左手のカランビットで敵を引き裂くと左から接近してきた敵を右手のUMPで射殺する。鮮血が周囲に飛び散るが、そのことをまるで意に介さない。

 マリアと背中合わせになったエミリーはAUGを構え、薙ぐように敵を射抜いていく。つかず離れず、息をぴったりと合わせてマリアの背中を護る。

 神山はP220で近づいてきた敵を穴だらけにする。敵からG36Cをもぎ取って他の敵に連射する。性能面での不利を一気に巻き返す。

 美里は右手のククリで敵の喉を引き裂くと左手のP220でその背後にいた敵を撃つ。身軽な動きで縫うように進むと、敵をククリで薙いでいく。

 灰田と桂木はMP5による正確な射撃で援護をする。精密な射撃のできるディレードローラーロッキングボルトの銃の特性をフルに生かし、最小限の弾薬で敵の急所のみを射抜いていく。

 蓮池はレイジングブルのシリンダーを全弾使うとショルダーホルスターからライノを抜き、敵に弾丸を叩き込む。

 坪倉も不慣れな拳銃で精一杯の攻撃をする。当たりはしないが十分敵をかく乱している。

 ゆっくりとだが全体は進んでいる。

 「二・三階を陣取ればすぐに優勢になる。上階に上がるわ!来て!」

 桂木の合図とともに河合、灰田そしてAS12のマガジンを換えた幸太郎はエスカレーターに向かう。

 「邪魔だあぁ!どけぇぇぇぇ!」

 先陣を切ってエスカレーターを一気に駆け上りながら幸太郎はAS12とUMPを待ち構えていた敵に連射する。三階で全弾使い切ったAS12とUMPを投げ捨てると、幸太郎はしゃがんで、倒れている敵からG36Cとマガジンを奪い取る。

 スリングに腕を通すと手際よくマガジンを交換し、マガジンどうしをジョイントで連結してジャングルスタイルにする。

 河合はしゃがんでいる幸太郎を瞬時に飛び越え二丁拳銃で接近してきた敵を仕留める。

 二階まで上がった桂木と灰田は陣取ろうとした敵を一人一人潰していく。

 桂木は手榴弾を投げようとした敵に瞬時に反応して右手と頭蓋を撃ち抜く。

 敵はあっけなく自爆した。

 「撃破!」

 桂木の言葉で一階の課員は若干の安堵を見せる。

 幸太郎は突撃銃で敵を圧倒している。

 「うぉらああああああ!」

 マガジンが空になると連結した横のマガジンに切り替える。

 「下僕!」

 河合の声にすぐさま振り返ると、背後で狙っていた敵の額に三つ穴を開ける。

 周囲を見回し、二階にまだ陣取って狙撃しようとしていた敵のこめかみに瞬間、狙いを付け、セレクターを単射にして、引き金を引く。

 脳細胞組織を血と頭蓋骨の破片とともに吹き出して、敵は一階に落下する。

 「よっしゃ……」

 小さく口から言葉がこぼれる。

 階下の敵も神山たちが畳み掛ける。

 既に残存していた敵は撤退していた。

 「状況確認!」

 副長の声が吹き抜けに響く。

 「こちら桂木。敵を撃破」

 「こちら灰田。敵を撃破。二階にはいない模様」

 「こちら神山。敵を撃破。一階にももういないと思われます」

 「三階は?」

 「見る限り全滅!」

 河合は声を張る。

 「ある程度は後退したみたいね。後は隣接するスーパーだけ」

 副長の呟きは銃声が聞こえなくなった空間に意外に響いた。


     *************


 バーナーの唸りがシャッターを引き裂く。

 秋津たちが到着するころにはショッピングモールは県警が封鎖していた。

 先日壊滅したSATを警視庁と大阪府警から持っていくための調整をしていたらしい。

 県警から作戦を強制的に引き継がせて今は突入口を作っている。

 複数の突入口を作る余裕はない。

 蓮池からの報告からスーパー側から入ることにして挟撃することになったのだ。

 最低限の能力しかないシャッターとガラス戸を焼切ると、今度は内側のガラス戸が見える。

 突破に時間をかけららない。

 ブリーチングに使うエントリーラムをガラス戸に叩き付ける。

 ガラスは脆く崩れ去る。

 「総員!突入!」

 秋津の命令とともにフル装備の特殊部隊が入っていく。

 中に入ってもまるで敵がいなかった。

 バーナーを使用した挙句、爆破してこのありさまだ。

 「二人一組で行動しろ」

 『了解!』

 一瞬で散開する。固まっていると包囲されて袋叩きに遭う可能性が高くなるのだ。

 「(トラップ)すら感じられない。どういうことだ?」

 「知るかよ!」

 無線ではなく肉声でコンタクトできるほどシンとした店内。

 敵の足音どころか気配すらしない。

 「ゆっくりすすめ。不審物を発見したらすぐに退避しろ」

 『了解』

 ゆっくりという指示のとおり、一歩一歩踏みしめるように、音をたてないように進んでいく。だが一向に反応がない。

 大抵、防犯カメラで動向は掴んでいるはずだ。ならば

 「一気にモールまで突っ切るぞ!総員、突破!」

 それまでの亀のような歩みから打って変わって兎のように速くなった。

 ここでダラダラしている間に事態が悪化する可能性がある。

 ブロックごとに閉鎖できる設計の防火シャッターはスーパー店内では作動していないようだ。すいすいと迷いなく進むことができる。妨害もない。地雷もセットはされていない。

 当たり前ともいえる。さっきまで普通に営業していたのだ。セットはできない。

 だが、スーパーからモールへの接続口のシャッターは固く閉ざされている。防火扉すらない。防火設備の設計とモールの運営時間の関係上そうならざるを得ないようだ。

 「コンポジション準備!」

 号令とともにC‐4をセットし雷管を挿し込むと、安全な位置まで退避する。

 「起爆!」

 合図とともにスイッチを入れると、オレンジの火炎とともにシャッターは紙切れのごとく吹き飛んだ。

 すぐさま隊員たちはそれぞれの銃を構える。

 若干の硝煙が晴れると一気に突撃する。

 モール側を向いていた敵がギョッとこちらに振りかえる。

 すぐさま頭部に狙いを合わせてトリガーを引く。

 敵は攻撃する前に肉塊に変わった。


     *************


 「爆発!?」

 「本隊が到着したようだな。無線連絡が入った。チャンネルを(アルファ)に変更しろ」

 蓮池の言葉に呼応して無線機のチャンネルを一斉に(ブラボー)からAに変更する。

 『こちら秋津。現地編成部隊。どうだ』

 「こちら稲垣。さっきの爆発はそっちの?」

 『そうだ。シャッターを爆破した』

 「そう」 

 『そちらの状況を教えてくれ』

 「敵を撃滅。李国明も一緒にいるわ。すぐにでも合流できそうよ」

 『指揮官は?』

 「知らない」

 『合流後、敵指揮官の拘束のためにスーパーの上階の事務所へ上がる』

 「了解」

 『よし。交信終…………何の音だ?』

 無線が捉えた銃声が事態をまざまざと伝える。

 「どうしたの!?」

 『…………』

 無線は沈黙する。

 「何かあったのか!おい!」

 蓮池が無線に怒鳴る。

 「急ぐわよ!」

 防火扉に近づくと向こう側の銃声が響いていた。

 防火扉をくぐると十三課特殊部隊が必死の迎撃をしていた。

 相対するのは吹き飛んだシャッターの向こう側にいる影。

 ぬらり、と影は動く。

 影に向けて弾丸が殺到する。

 「あいつらだけ動きが違う」

 「ヤバいぞ。本物のホクハだ!」

 「それって本当にやばいんじゃないか!」

 「無駄口叩くな!撃たないと撃たれるぞ!」

 絶え間ない弾幕は敵による攻撃を予防するためだった。

 幸太郎もG36Cを持って一階に下りると弾幕を張る。

 「手榴弾を使う!」

 秋津はすぐにMK3A2手榴弾の安全ピンを引き抜くとスーパーに向かって投げる。

 何回か床にバウンドすると火球が膨らみ爆風と若干の衝撃波が伝わる。

 煙で視界がふさがる。

 スプリンクラーが作動する。

 「やったか!?」

 秋津は呟く。

 だが煙の中を影は突破してきた。

 「畜生!」

 秋津はすぐに引き金を引く。

 飛び込んできた敵は事切れて勢いそのままひっくり返った。

 「まだ一人だけだ。最低でもあと十数人はいるぞ」

 「まったく、最後の最後に精鋭登場か!」

 弾切れのMP5K PDWのマガジンを交換すると、秋津は左手を高く上げて合図をした。すぐさま隊員たちはその意を()んで行動を始める。

 まず二人がシャッターの左右に出ると銃口を向け確認する。

 更に隊員が続きシャッターの外へ出る。

 「最優先で李国明をスーパーの外に出す!弾は出し惜しみするな!敵を全員殺しつくす気でいろ!!」

 『イェッサー!!』

 中腰の李国明を囲んで敵からの襲撃に備える。

 合図を打ってから李国明を誘導しつつ駆け足で進む。幸太郎たちもその後を追う。

 ばしゃばしゃと水溜りを蹴る音が響く。

 ぬっ、と影が動く。銃撃するのではなく手榴弾を影に向けて投げる。

 爆風で敵が吹き飛ぶ。爆圧で内臓はズタズタだろう。

 何かが動くたびに銃口を向け発砲する。次々と敵は倒れていく

 敵の一人が音もなく飛び出す。狙いは、やはり李国明。USPを構え、躍り出た。

 幸太郎はG36Cを指切りでの三点射で敵の頭蓋を粉砕する。

 「ナイス!」

 井口は感謝を告げる。

 数は確実に減っているが、まだ十人はいる。

 出口までの道のりの六から七割ほど進んだところで列は一旦止まった。

 「クレイモア……!」

 対人用陣地型防御地雷。ワイヤーの張力か遠隔操作で起爆する、散弾が放たれるタイプの指向性地雷だ。

 「行きにはなかったぞ」

 「あそこにいた間に設置したか!」

 周囲を一瞥する。

 「解体は無理だ。迂回するぞ!」

 秋津はすぐに方向転換を指示した。

 「クレイモアの裏方向を警戒しろ!」

 迂回を決めるのと同時に秋津は指示を飛ばす。指向性地雷の特性上、待ち伏せするときは安全領域に隠れるのが普通だ。クレイモアは表面と裏面があり表面側に立つと平原なら16メートルが加害領域、100メートルが危険領域だ。

 だが敵は予想を超えた。表面側から飛び出てきた。狙いは李国明

 

 ではなかった。


 一瞬李国明に向いたナイフはすぐにマリアに向いた。

 マリアは固まる。

 幸太郎はすぐに割って入るとG36Cを連射する。

 空中で穴だらけになり落下する。

 逆方向からも襲撃が来る。

 桂木が迎え撃つ。

 「狙いはわたしたち!?」

 「らしいな」

 マリアの言葉に幸太郎は自身の求めた結論を言う。

 「お前たちが陽動しろ」

 秋津は幸太郎たちに向き指示を飛ばす。

 「エミリー!一緒に来て」

 「神山!霧谷!河合!俺と一緒に来い」

 「わかった」

 「下僕が指示しない!」

 「うん!」

 ローゼンハイム姉妹チームと李国明チームの二手に分かれる。

 「坊主ども!一緒にいくぞ!」

 蓮池は弾を込めなおしたライノを構える。

 まっすぐに進むと物陰から気配が感じられた。

 G36Cを構え幸太郎は弾を撃ち込む。

 マリアもUMPを構え発砲する。

 商品棚が商品ごとハチの巣になる。

 背後からもう一人が飛び出しUMPを構える。

 エミリーは即座にAUGを向け、敵を撃ち殺す。

 「まるで撒き餌ね!」

 「いえてらぁ!」

 全方位を警戒する。

 先ほど牽制した棚の影から敵が飛び出す。

 マリアのUMPの餌食になる。

 「数が多いな!」

 ライノに弾を込めながら蓮池は愚痴る。

 落ちた.357マグナム弾の薬莢が音を響かせる。

 それを合図にしたのように一気に多数の敵が襲い掛かる。

 神山はG36Cを単射する

 幸太郎とマリアは一斉に引き金を引く。

 連射していた幸太郎のG36Cが弾切れになる。

 隙を見つけた敵がナイフを抜き肉薄する。すぐさま幸太郎はG36Cを背中に投げると、ポケットからUSPを抜き弾丸を撃ちこむ。

 「李国明の退避が完了した!」

 蓮池が叫ぶ。

 「俺たちも逃げるぞ!」

 幸太郎がマガジンを交換したG36Cを手に取ると急いで外へ出るルートを進む。

 だが最大の敵は息をひそめていた。

 まるで地雷のごとくマリアとエミリーが接近した瞬間に敵が二人飛び出てきた。

 蓮池はライノで敵の頭を撃ち抜く。

 幸太郎もUSPの二点速射で人差し指と眉間を射抜く。

 「急げ!」

 神山の言葉とともにさらに走る。

 近いようで、まるで遠く感じる。

 体感距離ははるか遠い。

 蓮池は破られた自動ドアとシャッターをくぐろうとした。

 だが物陰から体をばねのようにして飛びかかってきた敵にタックルされた。

 「蓮池さん!」

 神山が叫ぶ。

 「こなくそ!」

 蓮池と敵は体勢が二転三転と目まぐるしく変わる。

 照準しようにもうまくいかない。

 突破しようにもUMPの銃撃が八方に放たれる。

 流れ弾から身を護ろうと物陰に隠れる。

 みるみるうちに内側のシャッターがギロチンのごとく閉まっていく。

 分断された。

 背後に気配を感じ取った幸太郎は振り返り銃口を向ける。

 敵は音もなく銃を構えていた。ローマウントベースハンドルのG36にホロサイト、サイトブースター、サプレッサー、さらにバイポットを搭載している。

 幸太郎はすぐにホロサイトごと目を射抜かんとG36Cの引き金を引く。

 ホロサイトのレンズは粉々になる。

 掠った弾丸と破片で流血している顔面を右手で抑えた敵は鬼気迫る表情でこちらへとじりじりと近づいてくる。

 銃声で背後に気が付いた他の河合たちはすぐに応戦せんと銃を構える。

 潜んでいた9人の敵もこちらに近づいてくる。

 「みんな!もう一仕事あるぞ!」

 『了解!』

 神山の言葉にすぐ返答した。

 目の前には敵がいた。

 選りすぐりの凄腕たちが九人。動きが他と比べても、なおさら機敏だ。

 最強の九人がものの見事に残ってしまった。

 「不利だな」

 「そうね」

 全員が銃を構えなおす。

 敵も身を隠すと若干の殺気を放ちながら待ち伏せている。

 「どうする?」

 「敵を殲滅する。指揮官を除いて一人残らず!生きて返さない!」

 神山の言葉とともに俺たちは一斉躍り掛かる。

 敵も一斉に飛び出る。

 幸太郎は直前にホロサイトを撃った相手にG36Cを向け引き金を絞る。

 一斉に軽量高速弾が襲い掛かるが敵は冷静に物陰に隠れる。

 そのまま幸太郎は追撃する。走りながらマガジンを交換すると隠れているはずの商品棚の陰に銃口を向けた。

 G36の銃口を視界の端に見つけた瞬間、幸太郎は若干ゆるめた速度を再度加速させる。

 咄嗟に牽制の銃撃を加えながら棚を通り過ぎる。

 敵の銃撃が幸太郎の背中を追う。

 幸太郎は足を滑らせながらドリフト走行のようにして商品棚の陰に隠れる。

 すぐに至近に近づいたの敵に気が付き銃撃する。

 「畜生!」

 小さく呟いた。


     *************


 蓮池は鬼気迫る表情の敵と格闘していた。

 体勢が二転三転し、UMPの残弾もなくなり、敵はついにナイフを使い始めた。

 仰向けの体制でナイフの切っ先を避けるがそろそろ限界だ。

 這いずって体勢を立て直し急いで距離を取ると腰のレイジングブルを引き抜く。

 敵のナイフが迫った瞬間引き金を引く。

 ナイフを握った右腕を.44マグナム弾が砕く。

 そのまま全弾を敵の胴に叩き込む。

 いくら防弾チョッキで防がれているとはいえ、.44マグナム弾の持つ運動エネルギー自体は敵にダメージを与える。

 灰色熊殺し(グリズリー・キラー)は伊達じゃない。

 下手に頭を狙って外すよりもずっといい。

 だが蓮池は敵の気力を見誤っていた

 よろよろになった敵は最後の気力だけで手榴弾を左手でもぎ取ろうとする。

 手榴弾は安全ピンのリングによってベストに固定されている。

 もぎ取れば安全ピンは外れることになる。

 秋津のMP5K PDWが吠えた。

 安全ピンが外れる寸前に側頭部に弾丸が殺到する。

 「逃げろぉーっ!!」

 秋津の絶叫が響く。

 安全ピンが外れるのと同時に敵は手榴弾に被さるように倒れる。

 蓮池はすぐに脱出すると全力で走り体を伏せる。

 爆発がショッピングモールの出入り口を破壊するのを、人々は見るだけしかできなかった。


     *************


 敵の一人と対峙した神山はG36Cを構え、バースト射撃で敵に攻撃を加える。

 後退しつつ敵が手榴弾を投げてくる。

 投げられた手榴弾を銃撃で叩き落とすと、すぐに棚の陰に隠れる。

 爆発を棚が阻む。

 即座に棚から飛び出すと伏せていた敵に銃撃を加える。

 敵の無力化を確認すると、持っていたUSPを奪い他の敵を探す。

 飛び出してきた敵に銃撃を与えると、さらに奥にいた敵にも攻撃を加える。

 「どこにこれだけいたんだ!」

 いまだ見えぬ終わりを感じていた。

 底知れない敵の本性はさすがのプロフェッショナルといった感じであった。

 適度に分散し一網打尽になることを防ぎつつ必要に応じて連携して攻撃できるようにしていた。

 だがこの方法は余程の手練れじゃないと途中で統制がとれなくなり個人プレーが中心になることがあるのが欠点だ。

 敵の火器の充実度からしても今まで相手してきた奴らも十分だったがどこか身の丈に合わない部分があったのに対し、コイツらは適材適所といった感じがする。

 UDT/SEALや空挺(ブラックベレー)クラスだろう。撃つ時のためらいが感じられない。

 牽制射撃で弾切れを起こしたらしい敵が接近してくる。

 制圧射撃をするが敵は弾幕を回避して頭めがけて右脚で回し蹴りを仕掛けてくる。

 すぐさま体制を低くし回避するとUSPを抜く。

 今度は左脚で蹴りに来る。

 USPの狙いを定めて軸足になった右脚の膝を撃つ。

 膝が破壊され敵は体勢を崩す。

 そのまま転げる敵の頭に二発叩き込む。

 すぐに物陰に隠れG36Cのマガジンを交換すると静かに移動する。

 残った敵に背後から静かに接近すると至近距離で後頭部に集中射撃する。

 気が付いた敵にすでにピンを抜いた手榴弾を投げつける。

 防御姿勢を取る間もなく、呆気なく敵は爆散する。

 「じっとしてられないな」

 敵が来る前に早く逃げようと床を素早く這った。


     *************


 霧谷美里はマガジンを交換するとP220を速射する。

 弾が切れるとすぐにマガジンを交換する。

 敵はUMPで銃撃する。

 物陰から撃つために、まともに構えていないから狙うのも反動を抑えるのもほぼ不可能だ。

 すぐに踊るようなステップを踏んで回避しながら至近距離に近づいてククリを振るう。

 敵は素早く斬撃を避ける。UMPを美里に向けると指切り射撃で牽制する。

 美里は銃撃を避けると、踊るようにしてククリを操り、UMPを握った右手を振り上げた刃で切り落とす。

 切断された右手をかばう左手に目もくれず、眉間に容赦なくP220で9ミリパラべラム弾を二発叩き込む。

 「一人終わり!」

 敵が脱力して崩れ落ちるより早く次の標的を見定め駆け出す。

 美里の存在に気が付いた敵はG36Cを構える。銃口が破裂音とともに瞬く。

 両脇にいた敵をククリの刃で一閃する。

 ほんの一瞬のうちに首の太い血管を引き裂く。

 キレイに赤い血が一筋の線になる。

 最後に待ち構えていた敵の弾道をすべて見切って回避しながら肉薄すると、美里はククリの峰でG36Cの銃口を勢いよく跳ね上げる。

 敵はすぐさま左手でコンバットナイフを鞘から引き抜くと美里に切りつけようとする。

 美里はすぐに斬撃を回避すると左手のP220を構え攻撃する。

 P220の銃撃を避けた敵は再度接近すると左手のナイフでさらに斬撃を加える。

 左右に振られたナイフの軌跡を避けると、美里はククリで引き裂こうとする。

 ククリの切っ先が敵の頬を裂く。

 敵のG36Cが火を噴く。

 弾幕を潜り抜けるとククリを逆手に持ち替え振るう。

 敵の喉笛にククリは深々と突き刺さった。

 「てやああああああああッ!」

 そのまま振り抜く。

 鮮血があたりを深紅に塗りつぶしていった。


     *************


 敵の一人を追ってみたのだが見失ってしまった。

 エミリーはAUGを構え警戒する。

 不意の殺気が背後から感じられる。

 「……ッ!」

 一息遅い。

 AUGの銃口が敵を捕らえるころにはUMPが完全にエミリーに狙いを定めていた。

 絶命を覚悟した瞬間に影が横切る。

 鋭い斬撃が敵を襲う。

 敵はたじろぎ影を狙う。

 その一瞬にエミリーは敵の頭蓋に一発だけ5.56ミリ弾を叩き込んだ。

 敵は動きを止めた

 「〈よくやったわ、エミリー〉」

 影の正体は大好きなマリアだった。

 「〈背中を預けるわ〉」

 「〈わかった!〉」

 姉の指示で表情が明るくなる。

 姉妹で背中合わせになると再度武器を構える。

 こうして落ち着いてみると敵はいつか襲い掛かってきたFSBの部隊より格段に弱い。

 大丈夫。

 お姉ちゃんと一緒なら絶対勝てる。

 安心感が鋭い感覚を生む。

 お姉ちゃんが考えることがわかる。

 何をしたいかが温もりと一緒に伝わってくる。

 複数の敵が躍りかかるのもわかる。

 だが二人は何の合図もなく正確に接近してきた敵をきれいに分担して迎撃する。

 正確無比な銃撃は一人一人を確実に葬り去っていく。

 エミリーがAUGのマガジンを交換している間に二人の方向はいったん入れ替わる。

 マリアもUMPのマガジンを交換する。

 入れ替わったころにはマガジンの交換は完了していた。

 一気に弾幕が敵を襲う。

 閉所という有利不利が武器によるアドバンテージとは違うところに依存する空間。

 二人の少女はそれを熟知していた。

 数で勝るはずの敵は軒並み肉塊と化した。

 逃げようとした敵にエミリーは容赦なく残弾をすべて叩き込む。

 銃口を下すとマガジンを交換した。


     *************


 目の前の敵に河合杏佳は若干の恐怖を抱いていた。

 今までの相手より格段に強い。

 少しの所作だけで判断できる。

 弾が切れても即座にマガジンに手が伸びる程度の訓練を積んでいるのだ。

 恐怖に対する耐性も判断速度も段違いだ。

 先制は敵だった。

 UMPの弾幕が空間を占有する。

 すぐに棚に隠れるとタイミングを計る。

 銃声が途切れる。すぐに右手の90‐TWOを棚の陰から突き出して発砲する。応じるように再度銃撃が来る。

 まるで予想が出来ない。

 (ならば)

 すぐさま棚を迂回するルートを取る。

 敵もすでに気が付いているはずだ。

 陳列された商品が破裂して、商品棚に向けて銃撃があることがわかる。

 回り込んで立ち塞がった敵に両手の90‐TWOを射撃する。

 通路に待ち伏せていた敵にも即座に銃撃を加える。

 商品棚を素早く上ると最上段の商品を蹴散らしながら進む。

 状況に気が付いた敵のUMPが吠える。がその時にはほぼ決着はついていた。

 UMPの弾が切れたのと同時に河合は商品棚から飛び降り、ありったけの9ミリ弾をマガジンを交換していた真下の敵に叩き込んだ。

 異常に気が付いた敵が現れると二つの銃口をすぐに向けて攻撃を加える。

 UMPの銃撃に即座に反応し物陰に隠れると、マガジンを交換するとマガジンを二つ敵の周囲に立てた状態で滑らせて配置した。

 棚から飛び出ると敵に接近する。

 敵の弾幕を掻い潜り、UMPを右足で思いっきり蹴り上げる。

 一回転してから敵に向き直るのと同時に両手の90‐TWOを向け撃ちまくる。

 防弾チョッキが弾丸を阻むが衝撃が敵の行動を阻害する。

 敵が若干のけぞると左足でUMPを蹴り照準の隙を与えない。

 再度銃撃すると、ついにマガジンが空になる。

 ふらついて不安定な敵の脚に即座に脚払いの蹴りを加えると床のマガジンの位置を再度確認し、空のマガジンを落としながら前転で進み、先に置いたマガジンを挿す。

 体勢を立て直した敵に両手の90‐TWOを向け頭にあるだけのパラべラム弾を叩き込んだ。

 ありったけ弾丸をぶち込むと自然と言葉が漏れた。

 「ざまあみなさい!」


     *************


 幸太郎は膠着状況を打開できそうになかった。

 G36Cのマガジンを交換しチャージングハンドルを引く。

 左手にはUSPを持つ。

 G36Cのマガジンもあとは換えが一つ。

 無駄にはできない。

 右手から敵が現れる。

 即座に反応し射撃する。すぐにフルサイズのG36を持った敵が挟撃に走って左手に来る。

 「このぉ!」

 左手の敵に牽制でUSPを撃つ。

 左手の敵が退き、右手の敵が倒れたのを確認し、近づくと急いで銃とマガジンを奪う。

 G36Cが二丁。マガジンの余裕も増えた。

 USPをリロードするとポケットに入れる。

 もう一丁もマガジンを交換しチャージングハンドルを引っ張る。

 敵が顔を出すと右手のG36Cで打ちまくる。

 即座にマガジンを交換すると一気に敵のいる方向まで進む。

 残るは隊長格の男。

 さっき片目を潰したフルサイズのG36を持っている奴だ。

 挟撃を仕掛けてきたときには、いつの間にかホロサイトとブースターを取っ払ってバックアップのフリップアップサイトにしていた。

 落ち着き払った所作から見ても相当場数を踏んでいる。

 十三課強襲班の本物のホクハ――対北派遣特殊浸透部隊という発言も納得いく。

 殺す気じゃないといけないだろうが殺すわけにはいかない。

 ならば奇策に打って出るのみ。

 意識を集中させる。

 〈力を欲するか?〉

 心の奥底からの声が反響する。

 「……欲するさ」

 小さく答える。

 さらに意識を収束させる。

 〈ならば与えよう。力を〉

 瞬間、体が軽くなる。

 〈その力で〉

 詳細な情報が全方位から流れ込む。

 〈刃向うすべてを〉

 見えない敵の位置すらわかる。

 〈破壊しろ!〉


 オーバー・ロード


 自分の持ちうる限界の力を引き出す、いうなれば『火事場の馬鹿力』。

 自分が知る限り最強の力。

 この状態を維持できるのは、どうあがいても3分42秒。これを超えるとあっけなくぶっ倒れる羽目になる。通常の覚醒状態以上に肉体的、精神的負荷がかかるからだ。

 脚で床を蹴り敵に向かう。

 自分の脚で加速したというのに体は強烈なGを感じる。

 敵の銃口がこちらを向く。

 全て想定済みだ。

 敵の銃口がこちらを捉えた瞬間、脚力と腕と胴の慣性で避ける。

 靴と床の摩擦を想定し体勢を立て直す。

 両手のG36Cをフルオートで撃ちまくる。

 敵はすぐに棚の陰に隠れるが微小な騒音で位置は完全に捕捉している。

 先回りすると敵の頭が見えた。

 両手のG36Cで制圧射撃を加える。

 マズルフラッシュが視界を遮る。

 敵は回避したらしい。左耳と右こめかみ、そして右頬から血を流しながらG36を構える。

 連射された銃弾が迫る。

 身体を即座に逸らせ回避する。

 身体のあちこちを銃弾が掠る。

 同時に左手のG36Cを突きつける。

 G36Cの銃口に敵は怯む。

 左のG36Cを撃ち尽くす。

 敵もすぐに回避する。

 左手のG36Cをすぐに捨て、右手のG36Cをしっかり両手で構えて撃つ。

 命中コースだったが防弾チョッキが阻む。

 たった五発で弾切れになる。

 敵のG36が火を噴く。

 すぐさま体を沈め回避すると、脚の筋肉で一気に跳びかかる。

 「おおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!」

 タックルで抱きつくと、そのまま押し倒す。

 USPを右手に握ると速射する。

 敵は必死に振り払う。

 振り払われた幸太郎は残弾を敵の脚と腕に叩き込む。

 「ガァッ!」

 敵は射撃姿勢を維持できなくなり崩れ落ちる。

 こっちも限界に近い。

 オーバー・ロードが解ける。

 弾切れのUSPを放棄してP230JPに持ち替える。

 敵の眉間に銃口を突きつける。

 「貴様はこの部隊の指揮官だな」

 「チッ……!」

 敵は舌打ちをする。

 「付き合ってもらおう」

 敵は観念したようにうなだれた。


     *************


 「幸太郎!」

 敵の気配がなくなり、血濡れになった美里と意外と汚れていない河合さんと合流してから二分。

 やっとのことで幸太郎と合流した。

 ところどころから出血している。

 服ももうぼろぼろだ。

 傍らには防弾服を着た奴がいた。

 「敵の指揮官クラスだ。他の奴と装備が違った」

 息も絶え絶えな幸太郎はそう説明するとぐらりとふらついた。

 呆気なくしりもちをつく。

 「下僕!」

 河合さんが駆け寄る。

 「何無茶やってんのよ!下僕に殉職なんて高貴な死に方は許さないわよ!」

 河合さんは珍しく激しい感情をあらわにしていた。

 「すまんすまん。ちっと無茶しちまった」

 はははと笑う顔には疲労がにじんでいる。

 その間に猿轡と手錠で自由を奪う。

 「大丈夫!?」

 ローゼンハイム姉妹も駆け寄る。

 「大丈夫。久々に本気出すとこうなるか」

 笑いながら俺の肩に手を載せると「よいしょ」と立ち上がる。

 「何やったんだよ」

 「限界に挑んでみただけさ」

 肩を回してみると、幸太郎は商品棚にもたれかかった。

 「明後日の学校大丈夫かな……」

 場違いな心配をする幸太郎。

 河合さんはそんな幸太郎に若干の恐怖を孕んだ瞳を向けていた。

 そんな中、スーパーに入ってくる影があった。

 「作戦遂行ご苦労」

 「課長!」

 背広姿の課長が突入班を引き連れてきたのだ。

 「こいつが?」

 「作戦指揮官のようです」

 「急げ!」

 課長の指示で担架に乗せられると敵は運ばれていった。

 「さて。ここで本題だ」

 課長はそういってこちらに向き直る。

 「ヴァイス・リリー・シュヴェスターン、君たちを雇いたい」

小辞典


ベレッタ90‐TWO

ベレッタ社が製造する自動拳銃。

M92FSを基にピカティニーレールを追加し著名な工業デザイナー・ジウジアーロによるデザインに変更したモデル。

レールカバーを標準でつけている。


G36/G36C

H&K社がドイツ軍向けに開発製造した新鋭小銃。

G36Kと呼ばれるカービンモデルが一番有名だが今回は出てきていない。

G36はフルサイズのアサルトライフル。G36Cはコマンドカービンというサブマシンガン並みに小型化したコンパクトモデル。

構造にプラスチックを多用しマガジンは独自のシースルーマガジンを採用。一応NATO標準のSTANAGもアダプター使用で対応する。


MK3A2

アメリカ軍が採用した近接戦用手榴弾。

破片ではなく衝撃波で敵を破壊する設計で危害半径が小さい。

陸上自衛隊も採用している。


.44マグナムの威力

.44マグナムは運動エネルギーの総量で見ると5.56ミリNATO弾に匹敵する。

質量が大きく弾速が遅いため防弾チョッキの上から撃ってもショックを強く与えることができる。

これでも自動車のエンジンを破壊することはできない。

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