国荒れ
白い髪の少女は、誰かの温かい背中におんぶされおり、安心して眠っている。
「はぁぁぁ、どうしたもんか。」
おんぶしている本人、イガーはこの子をどうしようか考えている。とりあえず自分の家に帰るが、おふくろが見たらどうなるかと、とにかく嫌な予感しかしない。
「てか、この子はなんで追われていたんだ?」
少女が起きたら聞いてみるイガーであった。
「おい、改修工事の進行度はどうなっている」
「今はそれどころではない、他国から圧力がかかっているのだぞ」
「ニアコストの財政が揺れている」
「エスニアは災害が起きて、難民がこちらへ来ています」
今、エスクロナ王国は荒れている。ニアコストやエスニアは平等の条約を結ぶほど仲のいい国だ。だが、その二つのの国が今存続にかかわるほどの危機が訪れている。エスクロナ王国の数導者行方不明事件が原因だが、まだその原因が不明なのである。この世界の国々の数導者はエスクロナ王国出身がほとんどである。そんな中、現国王ニヤーバ・シモニ―がブーナットへ要請をする。
「今後ブーナットのカルナ以上のランクは、ニアコスト、エスニアへ向かえ、そして両国を落ち着かせるのだ」
「またとんでもない要請をしたものだ」
ニヤーバ・シモニ―が要請したことに不服を感じている男がいる。それは根本的な解決策にはなっておらず、いずれは力尽きると考えたからだ。
「行方不明事件は私たちで解決すればいいものを、、、あの人は何を考えているのか。行方不明事件はここ最近を機にどんどん増加している。トリガーがあったのか。それともなにか大きな陰謀が裏で起きているのかもしれないな。」
不信感を抱いた男は裏で探ることにした。