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第五四話 税金奪取大作戦


そんな場所の小さな執務室とでも言うべき場所にアマメはいた。

なんか偉そう。


「久しぶり、ハルちゃん。」


「久しぶり」


「おお〜」


「どうしたの?」


「いやクッキーが人見知りだって言ってたからやっとまともに話してくれたのが嬉しくてね。」


「まあこれでも結構会ったりしてるからね。」


「まあここではなんだし場所を移そうか。ああ、あとは頼んだよ皆。」


そう言われて違う部屋に入った。そこは応接間のような所だった。


「さて、ここなら聞き耳をたてられることはないはずだよ。因みにさっき一緒に仕事をしてた子たちは完全に裏切ることはないから聞かれても困んないんだけど、どこに耳があるかわからないからこうして場所を移したのさ。」


「それでなんで呼んだの?」


「ああそれね、今は裏から悪党たちが市場にかけられている税を半分ほど自分のものにしててね、ここの領主様もそれを気付いていないのか気付いているのか知らないけど黙認してるんだ。だから私達が根こそぎ税をもらって代わりに有効活用してあげようかなって思ってね。」


「どうやって?」


「ああそれね、私のジョブは商人なんだけどこの前サブジョブを手に入れてね、私は戦闘はあまり得意じゃないからあまり外には出ないんだけどやっぱり出なければいけない時ってあるじゃん。勿論死にたくはないんだけど、冒険者だったりを雇うのお金がいるからできればただで使える仲間が欲しかったんだ。それにはやっぱりテイマーかなと思ってさ、テイマーにしたんだ。そこで問題なんだけどテイムって可能な範囲はなんだと思う?」


「魔物ならできるとか?」


「ブッブー不正解。答えは今のところ制限は見つかっていない。まあ向こうが認めなければ成立はしないんだけどね。それにセーフティーエリアでは使えないし。まあこれはあそこにいた子たちで試したんだよね。実はあの子達は元王都にいた孤児と死にそうな商人だったんだよ。まあNPCだからプレイヤーと違って食べ物とかが必要なみたいで費用がかかるけどそれを引いてもとっても助かってるんだよね。だからこれでこの街の領主だったりの重要NPCをテイムしようと思ったんだ。でもセーフティーエリアの外には重要NPCは用心深くて中々出てこない、それにもし出てきてもすごい護衛でも連れているんだろうね。ただこのアイテムがあればそんな問題は解消される。何とセーフティーエリアを解除することができるかもしれないんだ。」


そう言ってインベントリから謎の箱を取り出し、その中から欠けた歯車のようなものを取り出した。

そしてそのアイテムの説明文を表示させた。


█壊の歯車

品質 粗悪 レア度 エピック

この世界の歴█が刻██始める更に昔から█在していた、は█か古██歯█。

█故か魔█を根本から破壊する█質を持つよう█…?


※これはベルゼハイム王国からの盗品として登録されています。

 所有しているだけでカルマ値が継続的に上昇します。

 急いで返却してください。


「あ〜そういえばこれ、これだけしか見えないんだ。私のスキルである(商人の眼識)は鑑定の獲得経験値量増加とアイテムの鑑定精度の上昇なんだ。因みにレベルは3で鑑定は67だね。でも今まではこんな見え方はしたことが無かったんだ。全てが見える、もしくは全てが見えないって感じでしか見たことがなかった。だからこれはかなり特殊なものなんだろう。こんなふうに見えるということはもしかしたらこの世界においてかなり珍しいものなのかもね。まあそんなことは今はどうでもいい。」


「まあなんでこんなあからさまに重要そうな盗品を持ってるのかとか色々言いたいことがあるけど、そうだね。」


「まあ実践するのが早いでしょ。ギルドの共通倉庫に魔法書が入ってたよ。あれはハルちゃんが買ったんでしょ?だから予想だけどある程度は魔法が使えるんじゃない?使ってみてよ。」


「完璧にスルーかい。まあわかった、ってう、うん?え?」


ってあれ?

うまく発動できない。

と言うより、体外に放出した魔力がどこかに消え去る。


「気づいた?」


「うん」


だがそう簡単に私から魔法を封じれると思うなよ!

悔しいので消されたそばから幾何学模様を修復し、無理矢理強化結界を作る。

一瞬は作ることに成功したが、すぐにその結界は壊れてしまった。

だが作製に成功したことに変わりはない。


「…え?」


「フフン。」


ドヤ顔してやる。


「え、え?すごいね。この状況下でも発動できるんだね。多分私の方が魔力操作のレベルは高いのに。どうやったの?」


「なんか魔力の粒があるじゃん。それが散らないように魔力を操作して留めるんだよ。完全には留めきれないからどうしても発動が遅くなるし、いつもよりも消耗も多いけどね。」


「え?ハルちゃんいちいち魔力の粒から操作してるの?」


「え?うん」


「そうか〜…。ありがと勉強になったよ。」


「あ、うん。どうたしまして。」


「かなり話が逸れたから話を戻すけどまあ、とにかくこれがあれば魔力を消すことができるってわけ。そして今見たとおりだけど、これには魔力を消す力がある。あと言い忘れてたけど実は今、現在進行系で私達は結界に覆われているんだ、そしてそれがセーフティーエリアを維持する要となっているみたいなんだ。ただそれはなんか大昔にすごい人が作った強度も効果もすごい魔導具を利用しているみたいで私達では干渉どころか観測すら出来きないらしいんだ。だからその結界の魔力供給を断ち、結界を破壊するためにこれをとある場所に置いてきてほしいんだ。」


「分かった」


「まあ一度置くだけなら可能だし、簡単に結界は破壊できると思うんだけどいくつか問題があってね…」


「何が問題なの?」


「もしかしたらの話なんだけど結界を一度破壊しても再構築される可能性があるんだよね。」


「なるほど」


「でも幸いなことにその魔導具は移動不可能らしい。だから何とか誰もその場に近づかせないようにしたい訳なんだ。」


「私はそのままそこを守ってればいいんだね?」


「いや。そういうわけでもなくてね…」


「どしたの?」


「重要NPCやその周りの敵の強さが分からない。」


「え?それの何が問題なの?」


「え?敵が強かったら勝てないよ。」


「それは分かってるけど何か問題があるの?」


「…いや何でもない。確かにそれはほとんどの戦闘で言えることか…。まあおそらくなんだけど敵はかなり強いと思うんだ。だから今のところこっちの最大戦力のハルちゃんはできれば重要NPCに当てたいんだ。あ、あと身バレを防ぐために作戦決行時はこの仮面をつけて。身分がバレると指名手配されるから。」


幻狐の仮面  防具 頭

品質 良質 レア度 ユニーク

かつて名のある暗殺者がつけていた仮面。

つけた者の気配を少し曖昧にし、他者に幻影を見せる。

幻影の成功確率は使用者と相手の合計基礎レベルの差に依存。

装備中〔同化術level1〕 が発動可能となる。

また、持ち主とともに成長し、持ち主に合った能力を身に着けます。

装備中、装備者の視界が大幅に狭まる。

部分防御+120 魔攻+30


※この防具は呪われています。

 装備中一時間に一度は生物を攻撃しなければ秒間一%HP、SP、MPが常に削られます(生物に攻撃することで解除することが可能)。

三時間中に一度も生物に攻撃しなければこの装備を外すまでの間全ステータスが1割減少します。

三日間一度も生物に攻撃しなければこの装備を外すまでの間全ステータスが7割減少します。

耐久値が減ると装備者のMP、SPもしくはHPを自動的に吸収し耐久値を回復させます。

 一度装備すればゲーム内で5日間は装備解除ができなくなります。


「…こんなにいい物貰っちゃっていいの?」


顔の上半分が隠れていて、狐の形をした仮面だ。

正直に言わせてもらうと私の好みに合っていて、めっちゃカッコイイ。

私達のクランは月の猫だが仮面が狐なのは些細な問題だろう。


「どうぞどうぞ、それにこれが今回の報酬代わりだから。あと早めに付けて慣れておいてね。話を戻すね?これは結界を破壊したあとの話になるんだけど…………」


「よくそんな人達と会えたね。まあ分かったけどそもそも参加してくれるの?」


「それに関してはいくつかに声をかけておいたから最低でも一個は参加してくれると思う。」


「でもいいの?すぐ負けちゃわない?」


「大丈夫、大丈夫、決行は街の中だしプレイヤーも居るかもだけど、向こうにもそれなりに強い人いるし数もかなりいるみたいだし。もしもほんとに予想以上に粘って占領されそうになってもその時はハルちゃんに頑張って倒してもらうから。」


「…まあ分かった。」


「うん、じゃあまたね。決行はゲーム時間でイベントが終わった3日後だよ。忘れないようにね。」


「うん分かった。バイバイ。」


「ちょっと待ってこれ忘れてるよ、持って行って。」


歯車も今渡された。

何も今渡さなくても…

こうして私は新しい装備を手に入れた。


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[一言] 幻狐の仮面  防具 頭 品質 良質 レア度 ユニーク かつて名のある暗殺者がつけていた仮面。 つけた者の気配を少し曖昧にし、他者に幻影を見せる。 幻影の成功確率は使用者と相手の合計基…
[一言] █壊の歯車 品質 粗悪 レア度 エピック この世界の歴█が刻██始める更に昔から█在していた、は█か古██歯█。 █故か魔█を根本から破壊する█質を持つよう█…? ※これはベルゼ…
[一言] 「重要NPCやその周りの敵の強さが分からない。」 「え?それの何が問題なの?」 「え?敵が強かったら勝てないよ。」 「それは分かってるけど何か問題があるの?」 「…い…
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