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第四六話 「私」の立ち位置



私は今、王都に向かって帰っていた。

まだデスペナルティは残っているものの王都の西、東に出現するレベルと変わらない魔物を相手にするならば、余裕で戦える。


自分はこの世界でどんな立ち位置で生きていくのだろうと考えていた。

悪役?正義の味方?それとも…

まだ分からない。


ただこの世界を存分に楽しむ為には「ハル」はどんな存在であるのかをそのうち決めておいたほうがいいだろう。

まあどのような道に進むにしても強さは必ずと言っていいほど必要不可欠、まあまだ決めることができない以上、今できることは強くなることだけだ。

そして今回、ステータスのゴリ押しで負けることも、逆にステータスが高くても負けることがあってもおかしくは無いということを学んだ。


もう二度とこんなに悔しい気持ちはしたくないから油断しないように心がけなきゃね。

別に最強になったからと言ってこの世界で楽しむことができなくなるわけではないんだし、そうなればどんな楽しみ方だってできるだろう。

戦い以外にもロールプレイで楽しんだりもしてみたいな。


そんなふうに考えているうちに私は王都に帰ってきていた。

だが王様に報告しようとして重大な問題に気がついた。

アポが取れないのだ。


どうしたものか…

わたしは考えた結果、あのときに行った商会に記憶を頼りに行ってみることにした。

少々(数時間)迷ったが無事にたどり着くことができたのでよかった。


そしてそこに入店したところなんか黒い服を着た人たちが来て案内してくれた。

そしてたどり着いた先には部屋があり、そこでなんか騎士っぽい人に結果を話すことになった。

どうやらその人はケインさんというらしい。


そこで私の会った龍の眷属の姿形、強さや戦法について話した(紙に書いて渡した)。


「…そうですか。これは危険ですね。」


そうなんですか?


「はい。ハルさんの話を聞いた感じ、その竜は変異種と言ってもいいでしょう。おそらく強さとしてはまだ亜竜です。亜竜は下位、中位、上位と進化していくらしく、ハルさんが戦ったのは下位の上もしくは中位の下程の強さの物でしょう。その頃の亜竜は本来魔法を使うことがありません。亜竜は遠距離攻撃はブレスを吐くなどで十分で魔法が必要がないからでしょう。ハルさんからの報告にあった種類は魔力を持て余すことがなく、今も後々になっても他と比べて魔法の熟練度が高い個体になるので非常に危険です。これはもし攻めてきた場合、最優先で倒す必要がありそうですね。おっと失礼、これにて依頼は終わりです。ありがとうございました。」


ありがとうございました。


{クエスト 魔物の変異の原因 がクリアされました。}


こうして王様からの依頼は少々後味が悪かったものの、終わった。

報酬は1000ゴールドもあった。

ここ数日は依頼のために動いていたので疲れた。

という事でログアウト。



よし今日も楽しむぞ〜

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おや?何やら通知が来ている。



{プレイヤーの皆さまへ


平素より「Our World Online」をプレイしていただき誠にありがとうございます。


アップデートとイベントについてのお知らせです。


アップデートはクランの設立が可能になったことと、いくつかの種類の魔物になれるようになりました。

クランに加入すれば様々なメリットがあり、例えばイベントなどの大きな行事ではプレイヤーの順位だけでなく、クランごとの順位があり、それに応じて報酬がもらえる、等です。


最初のキャラメイクで魔物になることが可能になりました。

魔物は人類の敵なのでもし人と出会った場合、攻撃されます。


これは既に始めている人たちが不利になる可能性があるので、既存のプレイヤーの皆様方には今のレベルを引き継ぎ、魔物プレイヤーになることができる権利が与えられます。

その他にステータスに防具、アクセサリーも表示されるようになるなどの変更を加えました。


イベントは魔物の氾濫です。


今からゲーム内時間で一ヶ月半、現実世界で9日後、リトランド王国で最大限に魔物が最も強くなる日が訪れます。

そのため己の力を過信した魔物たちは人間の町へ進行してきます。

NPCや他の人間プレイヤーと協力して強力な魔物たちを退けましょう。


魔物プレイヤーでもクランに入るなどの行為は可能です。

魔物プレイヤーの方々は街を落とすことができるよう頑張って下さい。


今後も「Our World Online」をよろしくお願いします。}


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