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第四一話 洞窟


そこでいきなり驚かされた。

何と今までは単体でしかエンカウントしなかった金色がかった強めの魔物が複数体で連携して襲いかかってきたのだ。

何とか倒したが一度の戦闘で消耗が多めだった。


具体的に言うとSPを100ぐらい消費した。

攻撃によって纏った「黄」が剥がされるのだ。

密度が高めなのでHPは減らないが、剥がされる量が多かった。


散った気や大気中の気、敵の気などを回収して回復するので、実質消耗はゼロに等しいほど少ないが消滅してしまう一定量の気は存在するので、敵の気を奪う技術を身に着けていなければ回復のペースが追いつかず、大変だっただろう。

戦闘が終わり、大気中の気を吸収しながら奥へ奥へ進んでいくが結構なペースでエンカウントするのでそれなりに大変だ。


これでもシャドウウルフのマントの効果で敵にバレにくくなっているというのだから驚きだ。

そうして1、2時間ほどが立っただろうか私は思ったよりも遥かにこの森が深いことに驚かされていた。

因みにこれまで遭遇した魔物は狼、兎、鹿、蜘蛛など様々だ。


蜘蛛はもう二度と会いたくない。

マジで。

なんか後に妙なSPがあるなと思って振り返ったら後ろに木に糸を使ってぶら下がってるクソでかい目が金色の蜘蛛の姿があったのだ。

しかも至近距離に。


その後の私の反応は素早かった。

その時の私は自分でも驚くほど冷静で、一瞬のうちに強固に気を編み、今考えたらどうやったのかが分からないほどの密度の気を完全に操りおそらくは「赤」?だったであろうオーラを纏いその蜘蛛を消し去った。

そう、別に視界から消し去ったとかでも何でも無く、文字通りその蜘蛛の存在を消し去ったのだ。


何が起こったのか自分でも分からなかったがまあとにかく一瞬で蜘蛛を消し去ったのだ。

無意識で気を操ったため私がどの様にしたのかなどは分からなかったが、どうやらまだまだ気の制御には高みがあるのだという事を感じた一戦だった。


まあ例えもう一度あれを経験できるとしても私は絶対に経験したくないが。

あれは本当に軽くトラウマだ。


そうして私がここ数時間のことを振り返っていると前から魔物が現れた。

それも純粋な金色の熊が。

それは間違えることなんてできない。


鑑定では熊としか出ないが、間違いなく徘徊型のボス、アクアベアーだった。

急いで身を隠す。

どうしてあいつが生き残っているのかなどの不思議なことは多々あるが、それは考えず、とにかくやり過ごそうと体を小さくした。


しばらくするとアクアベアーは去っていった。

もしかするとこれから先にはこのレベルの魔物がポンポン現れるのかもしれない。

そう考え、戦闘という行動を取るのは諦めた。


私では倒すのに手間取り、そのうちに敵の数が増え、死ぬだろう。

私の目的は原因となる魔物を観測し、その居場所や強さを図ることなのだ。

決して魔物を殲滅することを目的としているわけではない。


そう考え、私はステータスを開いた。



名前 ハル

種族 獣人 level100 進化可能

ジョブ 拳闘士 level100 ランクアップ可能  サブジョブ 結界師 level4

HP1310/1190+200

MP449/349+100

SP3031/2830+200

攻撃115+25

防御110+25

敏捷235+25

魔攻0+10

魔防7+10

生命0+20

魔量0+10

持久120+20

器用0+10

幸運7+10

ステータスポイント


スキル

(五感強化level48)〔気力感知level23〕〔気力操作level24〕〔魔力感知level1〕 NEW

〔魔力操作level1〕 NEW(SP消費緩和level30) (拳術level23)

(HP回復速度上昇level6)(MP回復速度上昇level2)(SP回復速度上昇level9)(攻撃強化level5)

(防御強化level5)(敏捷強化level5)(魔攻強化level2)(魔防強化level2)(生命強化level4)

(魔量強化level2)(持久強化level4)(器用強化level2)(幸運強化level2)

(暗視level5)(鑑定level3)(隠密level1)NEW

スキルポイント22


称号

(プレイヤー)(拳闘士)(結界士)(C級冒険者)(ジャイアントキリング)(拳鬼の弟子)

(破棄者) NEW



〔魔力感知〕

正しい方法で修練し、自らの力で身につけた力。

(魔力感知)の3〜4倍程の精度、距離を誇る。

また、使い続けることでしか成長せず、(魔力感知)の2倍ほどの経験値を必要とする。


〔魔力操作〕

正しい方法で修練し、自らの力で身につけた力。

(魔力操作)の3〜4倍程の精度、強靭な操作性を誇る。

また、使い続けることでしか成長せず、(魔力操作)の2倍ほどの経験値を必要とする。



(隠密)

スキルポイントによって獲得

他の者に存在を感じ取らせにくくする


(破棄者)

一定以上の素材をインベントリから捨てたため獲得

インベントリ容量+30



スキルポイントを5使用し、隠密を獲得。

これまでの傾向であれば必要経験値量は10の倍数ごとに体感2、3倍増えていた。

これまで通りであればもう101どころか102に達していてもおかしくないほどだろう。これでもレベルが上がっていないとするならばおそらくは100レベルで打ち止めだろう。


ただここで進化、ランクアップをするのは少々不安が残る。

何が起こるか分からないからだ。

という事で私は進化やランクアップは後回しにして依頼を優先することにした。


そこから先は恐怖の連続だった。

木の上に登り、隠密を使い、木と木の間を跳んでボス級モンスターの群れをやり過ごす。

そうして更に1時間程立ったときだった。


奥に行けば奥に行くほど敵の量が多くなっていったというのにいきなりエンカウントしなくなった。

そしてそのまま警戒心を維持しながら進んでいく。

するといきなり開けた空間に出たのだ。


そこには洞窟があった。

巨大な洞窟だ。

入り口は横幅20m縦15mぐらいはあるのではなかろうか?


おそらくここに龍の眷属がいる。

根拠も無くそう思った。

五感強化で強化された聴覚は何も拾わなかった。

抜き足差し足で洞窟に入ろうとする。


そして一歩足を踏み入れたその瞬間。


視界が赤に染まった。


〔魔力感知〕、〔魔力操作〕を入れるのを忘れていたので修正しました。

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― 新着の感想 ―
[一言] ただここで進化、ランクアップをするのは少々不安が残る。 何が起こるか分からないからだ。 という事で私は進化やランクアップは後回しにして依頼を優先することにした。 後回しとかでそれは相当…
[一言] 何が起こったのか自分でも分からなかったがまあとにかく一瞬で蜘蛛を消し去ったのだ。 無意識で気を操ったため私がどの様にしたのかなどは分からなかったが、どうやらまだまだ気の制御には高みがあるの…
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