第二四話 森のクマさん
敵を蹴散らしながら進む。
更に進んでいくとボスが出てきた。
なんかデカイ猪だ頭に一本の角が生えてる。
猪は出会い頭に私に向かって突進してきた。
私はオーラ「黄」を纏って迎え撃つ。
そして競り勝ったのは…猪だった。
「ゴフッ」
私の体は軽々と吹き飛ばされる。
まじかよこいつ、結構自信あったんだけどな〜
私の気の編み方も中々板に付いてきたし、気の密度も上昇した、そしてそれに伴ってオーラの効果も上昇した。
そして最近メキメキとステータスを上げていくので私はちょっとした万能感も感じていた。
だからだろうか?ボスのことを甘く見すぎていたかもしれない、ステータスとしては相手の方が圧倒的に格上のはずなのに。
いやはや、私としたことが油断していたようだ。
足が動かしにくいね、おそらくは真正面から受け止めた衝撃が足にかかったのだろう。
今ので半分はHPを持っていかれたかもね…まあ衝撃を流そうともせず真正面から攻撃を受けたし当然か。
次は油断なんてしない。
そう胸に刻みつけながら猪と相対する。
動き出すのは同時だった。
全力で気で補助しながら猪に向けて駆ける。
猪もこちらに向かってくる。
私は間に木を挟んで猪の視界を塞いでやる。
そして私はジャンプ、奴は木を無視して突っ込んできたが私のことは見失ったようだ。
…結構太い木だったけど根本から折れてるや。
こりゃあダメージ食らうわ。
そして私は猪の背に降り立つ。
では存分に強化された「赤」を食らうといい…
その後、猪は私を背に乗せたまま生涯を終えた。
何とかマナティアにたどり着けた。
疲れたので一旦ここらで休みます。
よしよし、あと少しで王都だな。
リスポーンポイントを変更していざ行かん。
どうやら王都までの道のりは道が整備されているらしい。
歩きやすくていいね。
そうこうして歩いているといきなり茂みから何かが飛び出してくる。
「おいそこの嬢ちゃん、ちょっと止まれこの先に行く前に持ち物を全部を見せな。」
なんか更に4人ぐらいのぞろぞろと出てくる。
多分こいつらは盗賊か何かかな…
まあ聞いた感じだとNPCも復活するらしいし倒しちゃってもいいのかな?
まあ悩んでもどうにもならんしぶっ飛ばす。
「うおっ」
「こいついきなり殴りかかってきやがった」
「やるしかねえぞ」
一番手前にいた初めに話した盗賊を殴り飛ばす。
おや…「赤」で殴ったのに生き残っているのか。
すると他の盗賊が間に入ってきて私に向かって剣を振るう。
甘いわ、ナックルできれいにパリイする。
がら空きの腹を殴ろうとしたが矢が飛んできたので断念し、距離を取る。
再び距離を詰めようと考えたがその間に盗賊たちは陣形を整えていた。
はじめの一人は簡単に倒せたがまだHPは残っているようだし、残りも互いにカバーができるようにしている。
…むぅ、こいつらただの盗賊のくせに練度が高いな。
互いに膠着状態に陥る、そして…
状況を動かしたのは私、ではなく盗賊、でもなかった。
いきなり道の脇から水の槍が飛んでくる。
クソ、まだ盗賊が残ってたのか。
と思ったがどうやらそういう訳でもなさそうだ。
私がそう断定したのにはわけがあった。
なぜなら盗賊たちの方にも一本の槍が飛んでいったのを目撃したからだ。
何者だ?と思ったがそれは直ぐに判明した。
それが茂みの奥から姿を現したことによって。
なんとか回避するも、驚くほどの速さで後先を考えることすらできず、バランスを崩す。
だが幸いなことに追撃は来なかった。
どうやら向こうの盗賊は一人が直撃そして他にも二人が避けきれずに軽く当たっていた。
…どうやら直撃したやつは死んだな。
二人も無視できるような傷ではなさそうだ。
「まじか、このタイミングか…」
「思ってたよりデカくないか?」
などと盗賊たちは口々に言う。
どうやら奴の事を知っているらしい。
てかこいつら獲物を探してたのに盗賊行為してたのか…依頼に集中しろよ。
「あれは何」
よし、どもらずに言えたぞ。
こういう事があると自分の成長を実感するよね。
「わからねえ、ただその熊は特殊な個体だ。ここら辺では使えるやつなんていないはずなのに、魔法まで使ってきやがる。」
意外なことに素直に盗賊は答えた。
そう、それは熊だった。
そしてその姿はいつぞやのゴーレムを思い出すような金色で巨大だった。




