第一四話 フレンド
っとその前に万全の準備をしてからいこう。
北は極端に難しくてまだ誰もボスを討伐できてないらしいからね。
つまりは買い物だ。
あわよくばボスの初討伐をしたいという欲もある。
今の所持金オープン
12ゴールド80シルバー
では買い物にレッツゴー。
…やっぱりそのまま行こうかな
そう思うのも仕方がないことのはずだ。
なぜなら武器、防具を売っている店があまりにも繁盛しすぎていたからだ。
NPCの店もあるようだが、この街の店は大層な頑固者が経営しているそうでまずは好感度上げから始めなければならないそう。
しかもそのくせ,品物の品質は悪いそうでそっちは閑古鳥が鳴いているそう。
まあとにかくプレイヤーが経営している店は皆繁盛しているのだ。
私にこの人混みはまだ早いだろう。
なんて思っていたらプレイヤーの店なのに人がいない店があった。
そこ以外に入れる場所など無いので入ってみることにした。
すると目の前に広がったのはのはなんとも独特な武器たちが鎮座している場所だった。
バスターソードや両剣、蛇腹剣に鋼線など誰が使えるのか?と聞きたくなるような武器の数々だ…
だがカッコイイ。
…ただ冷静に考えてみたらそりゃあ誰も寄り付かんわ。
システムの多少のアシストがあってもこんな武器誰が使いこなせるねん?
しかも効果を見た感じ驚くほど微妙。
いや違う、他で売ってるものよりも品質は貼り紙を見る限りいいものだ。
ただ強くても圧倒的に使いにくいということが予想できてしまうのだ。
そして高い。
そう、ただただ高い。
他のプレイヤーの店では5〜6ゴールドで武器を売っているのに対してここの武器は10ゴールドからだ。
ただ少しこれらを使ってみたいという気持ちはある。
そうして私が悩んでいると…
「あれ?珍しいねお客さん?」
いきなり後ろから話しかけられた。
コクン
「そうなんだ、いらっしゃい」
後ろを振り向くと水色の髪の毛の活発そうな女子のプレイヤーがいた。
残念なことにおそらく身長はギリギリ負けているだろう。
「その武器いいでしょ。私が作ったんだよ」
などと教えてくれた
へ〜なかなかいい趣味してるな〜と思っていると
「ねえあなたはどう思う?」
何!相槌で返答ができないぞ
秘策で返事をすることに
素晴らしいと思います。
「だよね、いいよね!。ところであなたは話せないの?」
話せます
「なら声に出して話してみてよ。なんか返事がなくて話してる気がしないんだ。」
「はっはい」
その後彼女とは色々なことを喋った。
彼女とは今までに作ってきた武器の話や、ロマンの話についてしてくれた。
私はここに来た理由やこれまでにあったことを話してあげた。
けっこうグイグイ来てたのにこっちはあまり不快にならなかった。
趣味が合うからなのかな?不思議なこともあるもんだ。
そして小一時間ほど様々な話で盛り上がった。
結局私は”このゲームを始めて”初めての友達をつくることに成功した。
彼女の名前は「クッキー」らしい。
そしてフレンド登録を済ました後私はおそらく使うことのないであろう11ゴールドの鋼線を買って店を出た。
あー楽しかった
こんなふうに誰かと夢中で話すなんて久しぶりだ。
さてと、何故かお金がなくなったようなので北の山に行くとしよう。