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第十話 別視点

別視点です



俺はアッキー。

プレイヤーだ。

種族は人間で特性スキル「鑑定」を持っている

俺は今最高に気分が良かった。

理由はワールドアナウンスだ。

そう俺は何を隠そうフィールドボスであるグラスウルフを初討伐したのが俺たちの4人パーティーなのだ。


ドワーフやエルフの方は知らないが、

街から旅立つときに東、西、南、北の4つの選択肢がある。

それぞれ森、沼地、草原、山となっていて俺らが進んだのは最も簡単な南だ。

ちなみに難易度は北が最難関西と東はほとんど同じだろう。


ただ、だからといってボスの攻略が簡単なはずがない。

現に俺たちだってギリギリだったのだ。

タンクのマカロン

遊撃役の英雄目指します

アタッカーの俺

後方支援の剣ターキー


それぞれが役割を果たさなければ勝てなかっただろう。

奴は異常に硬い草をまとっていて初めはダメージを与えることが難しかった。

だが剣ターキーのファイヤーボールが効果抜群で当てれば燃え広がり防御力を落とすだけでなく。

かなりの火傷にさせることにも成功した。


その後は剣ターキーが奴が硬い草を纏うのを邪魔してマカロンがしっかりと攻撃を受け止める。

そして英雄目指しますと俺がダメージを与え続けることで勝利することができた。

特にピンチだったのはマカロンが草に足をとられて転倒したときだった。コツコツ依頼でためた金で買ったポーションがなければまずあそこから持ち直すのは不可能だっただろう。


こうして俺たちは勝利することができた。

その結果に満足して、帰っていたときだった。

そいつが現れたのは。


そいつはいきなり草むらから飛び出してきて剣ターキーの頭を蹴り飛ばし、1撃でデスポーンさせた。

俺は一目で初めて見る魔物だと気づき鑑定した。

だが、鑑定はグラスウルフですら多少は情報が見えたのにそいつには弾かれてしまった。

一目でここら辺のレアエネミーあるホーンラビットとは別物だと気づいたのは角が薄灰色ではなく金色に光っていたからだ。


姿形こそホーンラビットと同じだったが中身がまるで違った。

多彩な攻撃パターンに他とは一線を画す判断力。

動作と動作の間が驚くほど少なかったのだ。

まあ俺たちはそれでも諦めずに戦った。

ただ俺たちは普段パーティーで戦うときにはグラスウルフなどの大きな敵を相手にしていたので連携がうまく取れずそのまま奴にやられてしまった。


とにかく仲間たちとその魔物について話しつつ悪かったところを上げて反省した。

その後、今はまだ1時間のデスペナルティー中なので簡単なクエストでも受けようとギルドに向かった。

しかし心の中ではせっかくボスに勝利したのにと苛立っていた。


そして、ついつい自身の前に並んでいた女の子のプレイヤーに口調を荒くして文句を言ってしまった。

彼女は慌ててインベントリを操作しているようだった。

そして彼女が取り出したものを見て俺は言葉を失った。


なぜなら彼女が取り出した物が俺をデスポーンさせた「奴」の角にしか見えなかったからだ。


なんでこの子がそれを持っているのか?

もしやこの子が奴を倒したのだろうか?

後で生意気な口ききやがってみたいなノリで裏路地に連れ込まれないだろうか?


様々な考えが頭に浮かんでくる。

混乱して思考がまとまらない。

そうしているうちに話が終わったのか彼女は足早で去っていってしまった。


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― 新着の感想 ―
[一言] アッキー騒がなくても、気付いたっぽい。良くあるとかな気がする大騒ぎにはとかのは多分、サイズが大きくてもそこまで巨大ではとかな気がするし、それと新種でとかな気がする。
[一言] そう俺は何を隠そうフィールドボスであるグラスウルフを初討伐したのが俺たちの4人パーティーなのだ。 ソロでは無くパーティーだろとか思ったらそうっぽい。ソロ討伐は主人公以外は基本的にはとかのは…
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