表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/3

3話 全然読んでくれねぇ!

一同「貴様、人かカバネか!」

生駒「違う!どちらでもない!俺はカバネリだ!」

みたいな作品です。

 普通に大陸鉄道で学校まで来た3人は、校門で警備員に止められていた。

「そのロケットランチャーは?」

 その問いに対して、優奈は堂々と言い張った。

「護身用です」

「はぁ。護身用・・・」

「皆さんも帯刀してますよね。なら大丈夫かなと思って」

「・・・うん。・・・まぁ、規則では爆発物も大丈夫なハズだよ。大丈夫、なんだけどね。普通持って来る?」

「つまり私達が特別だと、そう言いたいんですね?」

「素直にアホって言えば伝わったか?」

「大丈夫ですよ。本当はロケットランチャーの見た目をしたクラッカーですから」

「え、そうなのか?そうならr」

「まぁ嘘ですけど。なんなら普通のロケランより威力ありますよ、これ」

「お前もう逮捕いっとく?逮捕していいよな?うん逮捕しようね」

「はいはい優奈ちゃん。ロケランはバイバイしようねー、話が進まないから。」

 ここで優奈と同じくロケランを担いでいる蓮が割って入った。

「灯香。落ち着いて考えろ。編入初日にロケラン持ち込んだ奴がいたらどう思う?」

「ヤバい人?」

「輝く人だ。おう、コイツは分かってるなってな」

「思わないよそんなこと」

「私は思いますよ。シンパシーてきなかんじで」

「一緒にロケランぶっ放そうって話になるだろ?それで会話が生まれるんだ。まぁ初日でゲームが好きって言う奴と同じだな」

「え、そのロケラン会話のきっかけのためだったの?」

「何言ってんだ?ロケランなんて普段使わないだろ」

「真顔で言われたんだけど・・・(汗)」

「まだまだ甘いですね、灯香さん」

「修行が足りないな」

「うん。もう好きにして・・・。その、警備員さん、説得はムリでした」

「・・・嬢ちゃんも苦労してんだな」

「警備員さん。ロケランってアクセサリーの扱いになりませんかね?」

「ならねーよ。てかもう帰れ。お前ら何しに来たんだよ」

 呆れ果てる警備員。どうしようかと頭を悩ませるが、彼が行動に移す前に第3者が介入した。

「ここにいたのか貴様ら!」

 突然遠くから放たれたその声に、蓮と優奈は素早く反応した。

「そ、その声は!」

「あ、アナタは!」

 全然知らないのにノリで驚いてみた2人を、会話に乱入した女性は半眼で見つめた。

「・・・・・・なんの真似だ?」

 彼女の名前は『胡桃 千佳』(くるみ ちか)。3人が在籍することになるクラスの担任教師だ。黒髪ロングの美女で頭の回転が早く気配りもできるため、教育者として高い評価をもらっている。

「あ、もう気にしなくていいです。ルイン王国の特使3名、到着しました。初めまして、右から中城灯香、杉木蓮、辻優奈です」

 灯香が3人まとめて自己紹介をした。

「・・・おう。独特な自己紹介だな」

「あのクソジジイのやり方だからな」

「よく来たな。早く入れ。もうHRが始まるぞ」

「はーい」

 当然のようにロケランを離さない優奈に、胡桃は釘を刺した。

「その筒は置いていけ」

「あ、すみません。これは国家機密みたいなものなので、その辺に置くことはできないんです」

「何がなんでも持ち込む気だなお前らは。機密なら専用のロッカーがあるからそこを使え」

 規則で諭す胡桃に、灯香は感心してしまった。

「・・・2人の初手に動じない人久し振りに見たかも」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ