2話 ムー大陸って書いたけど大陸の外が現代世界っていうのは『進撃の巨人』のパクリになるよねー。
「福岡でリコリコは映らないぞ」
限界オタクくん「バカなぁ!!!」
「ジョルノが映らなかったんだ。察しろ」
限界オタクくん「うわあああああああん!!!」
みたいな作品です。
「なんてモノ作ってんだぁ!!!」
王宮の屋上に中城臥煙の叫び声が響いた。彼の視線の先には、空を埋め尽くさんばかりの巨大な船。光る粒子を纏ったその船は、推進器を使わずに空中を浮遊していた。
「良くないですか?宇宙船」
「良くないですか、じゃねぇよ!いらないだろアレ!ウチは小国だぞ!?」
流石の臥煙も唖然としていた。優奈に技術開発を一任していたとはいえ、勝手に人員を使って宇宙船を作りました、と言われれば誰でも驚くだろう。しかもミサイルはあっても宇宙船が無い時代なのだから驚きは2倍だ。
「これで宇宙人が攻めてきても平気ですね」
「何の想定してんだよ!」
「あ、あとコレ置いときますね」
続いて取り出したのは巨大な銃。
「そこ握ってください。そこです。はい、アッチ向けて。引き金を引いてください」
臥煙が言われるまま銃を持って空へ向け、引き金を引いたその瞬間、空が裂けた。
「・・・」
「山を消し飛ばす銃です」
「・・・どこでこんなの使うんだよ・・・」
「良くないですか?撃っちゃいけない銃って」
「使えなかったら意味無いだろ・・・」
今日は学校へ行く3人を見送るだけだと臥煙は考えていた。しかし優奈はそれを許さなかった。技術開発から離れるからと、今まで作ったド級の発明品を見せてきたのだ。
こんな兵器があっては外交に支障がでる。そんな先のことを考えて疲れてしまった臥煙は、一旦脇に置くことにした。
「てか、残りの2人は何してんだよ。もう8時だぞ」
「どうせ私を置いてイチャイチャしてるんですよ」
「してねーよ」
臥煙と優奈が振り返ると、巨大な筒を脇に抱えた杉木蓮がいた。
「蓮。そのデカい筒は何だ?」
「これ?ロケットランチャー。必要かもだろ?」
「いやロケランが必要なタイミングなんて無いだろ。戦争しに行くワケじゃないからな?社会勉強のためだぞ?」
「人のいる所に対立あり、ですよ」
「どうしてお前もロケラン持ってんだよ・・・。てかどうしてロケランなんだ」
「ロケランって面白くない?撃ったら爆笑必至だし」
「それはお前達だけだ」
「この国の兵士全員がロケランをぶっ放すのを想像してください。面白くないですか?」
「酷い火祭りだな(笑)」
「笑い事じゃねぇよ・・・大惨事だぞソレ」
「やっぱ時代は火力だよな」
ここでまた、臥煙は思考を放棄した。
「・・・・・・おう。もう好きにしろ。灯香はどうした?」
「まだ寝てるんじゃね?」
「アイツ・・・」
「起きるって言ってたけどアレは起きない奴の声だった」
「それだけ夜の運動が大変だったってことですね」
「は?」
「いや違います!違います臥煙さん!昨日は一切触れておりません!」
「いやんいやん言ってましたよ」
「は?」
「違いますから!本当に!地球に誓って触れてません!」
「・・・嘘だったら股間を潰すからな」
「うっす!」
「友達関係と恋人関係は違うからな?」
「うっす!何度も聞きました!」
「そうか・・・・・・もし灯香に何かしたら・・・」
「しつこいですよ!でも分かりました!」
「お義父さんがいなかったら灯香さん大変だったでしょうね。主にr」
「優奈はちょっと黙ってようか」
「起こしてって言ったじゃん!」
ここで灯香が屋上に登場した。
「起こしただろ。3度寝を決め込んだのは灯香だ」
「おい。どうして3度寝って知ってるんだ?」
「へたこいたー」
「優奈うるさい」
「あ、束縛系彼氏みたいでちょっと良いですね、この体勢」
「優奈ホント静かにしてくれるか?」
「昨日の灯香さんぐらい強めでお願いします」
「おい」
「うっす!」
「えっ、どういう状況?」
「灯香さんが昨夜シたじゃないですか」
「うぇ!?」
「イタイタイタイタイタタタタタタ!オッサンギブ!ギブアップ!」
「うるせぇ推定有罪だお前はバカ野郎」
「マジで昨日は何も無かったんだって!優奈を信用しすぎだろ!てかギブギブ!!ギブプリーズ!」
「の割には余裕そうだな」
「そりゃあね。イタイイタイイタイイタイイタイ!ちょ!もう子供にする攻撃じゃないだろソレ!」
「・・・男が2人で組み合ってハシャいでるんですが」
「お父さんも寂しいんだよ、きっと」
「優奈。お前のオモチャ部屋は没収だ」
「えぇ!?そんな殺生な!」
「まだ色々隠してるだろ?全部出せ。小出しにされたら俺の胃がもたない」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かってますよね」
「あぁ。誰にも見せない。そこは約束する」
「?」
「蓮」
「うっす!」
「・・・・・・猿にはなるなよ」
「いやどういう意味っすか!」
「灯香。蓮と優奈を頼む」
「あ、うん」
「優奈。ちょっとコッチ来い」
蓮をうつ伏せにさせて背中に足を置き、蓮の左手を捻り上げた状態で臥煙は優奈に手招きした。
「?」
首を傾げる優奈。手招きされるままに近づくと、臥煙は優奈の頭を撫でた。
「・・・」
「頼んだぞ」
「・・・はい。任せて下さい」
「・・・・・・・・・・・・・・・それじゃあまぁ、なんだ、行ってこい」