いろは詩
言い伝えを鵜呑みにするべきではない
老人の語りが真実味を帯びていたとしても
始まりを語っているとは限らないのだ
認識を騙され歪まされてしまっていたら
本物と偽物が裏返っていることに気づけることができるのか
別離された偽りだと信じ切れはしない
突然に真実が暴かれてしまえば納得に時間がかかるというに
血に塗れた真実は嘆きに満ちている
理解されない悲しみや苦悩を吐き出したくて
ぬるま湯に浸れないのを認められない
類似なんて有りもしないのに
をを、なんとも無惨なことなのか
忘れてしまったこととして逃げるのか
勝ち組になった気分に侵されながら
喜びを奪い去って苦しめて
大切なものを壊して行きながら
冷静になれと言うだけ
空は群青なれど地を紅染めに変えてくれようか
繋がる世界は何を目指している
願いを空に綴っている
七色に染めた目標は消える
螺旋に刻まれた闇色は
夢想の光に散らされる
歌を奏でろ、そのハープで
忌まわしいメロディをかき鳴らせ
脳を震わせるほどの力強さを
おぞましきモンスターの咆哮を
軍団に崩壊を誘い尽くせ
刃のごときメロディで
巻き込んでしまえ、自他の崩壊に
賢明な者たちはもういない
不公平を友としないから
公平は愚かさから離れている
得ることが夢物語のように
手に入れることは悪にはできない
証しは論よりも強い
残酷を時に孕むとしても
気丈に否定しても
優位に立てはしないのだ
女々しく泣いたとしても
見苦しいだけ
証拠とは事実として明確に裏付ける
夜が深まっていく
昼がいくら目映さを増しても
猛暑が酷くなっていても
蝉の鳴き声が途絶えてしまう前に
涼しい時は深夜に産み出せるものだ
んん? 知恵が無ければ何もできないがね