2・実食
……という訳でオニフスベを持ち帰り、クッキングする事にした。
ちなみに小さいゴルフボール大の方である。
でかいやつは、流石に持って帰る勇気がなかった。あんなの処理しきる自信はない。
それは兎も角、どうやって食べるかが問題だ。
考えた末に冷蔵庫の中の有り合わせの材料でペペロンチーノにする事にした。
使う食材はオニフスベの他には以下の物を使った。
・シメジ
・甘とうがらし
・にんにく
・鷹の爪
・挽き肉
・玉ねぎ
・ニョッキ
ニョッキとは小麦粉とふかしたじゃがいもを練り合わせたコイン型のパスタの事だ。名前の意味はイタリア語で“マヌケ”
因みに余談だが筆者は未だにカルボラーナなのかカルボナーラなのか、どっちが正解なのか良く解らない。覚えてもすぐに忘れてしまうのだ。
今もどっちが正解か解っていない(マジです)
それは兎も角、とりあえず洗って泥を落とし、皮をむく。
Wikipediaによると、薄皮があり、これをむいて食べるらしい。
確かになんかうっすらと皮の部分がある。
皮をむき終わり、まず半分に切る。
なんか変な汁が……出てきたら面白かったのだが何事もなく真っ二つになるオニフスベ。
しかし、妙な空洞があるのは面白い。
そして、更にスライス。
ようやく少し美味しそうに見えて……はこない。なんか消しゴムみたいだ。
因みに皮をむいた辺りからかなり強烈なキノコ臭がし始めた。やはりこいつも菌類なのだという実感がわく。
そして、他の材料も下ごしらえすると、まずはフライパンにオリーブ油をひいて、ハンバーグ状に固めた挽き肉、シメジ、オニフスベを炒める。
何故、この三つを先に炒めるかというと、挽き肉は焦げ目をつけるため。キノコ類は水分を飛ばす為だ。
挽き肉をハンバーグ状に固めた理由は単にひっくり返しやすいから。
焦げ目をつけて後から解す。こうすると、焦げの香ばしい風味がつく。
キノコは水分を飛ばすと、ぐっと香りが凝縮されて風味が豊かになる。
注意したいのはフライパンを動かさない事だ。キノコも動かさない。挽き肉もひっくり返す意外は手をつけない。
塩コショウをふり、そっと放置して強火で一気に焦げ目をつける。
この行程が終わると、いったんフライパンから挽き肉、シメジ、オニフスベを取りだし、茹でたニョッキと一緒においておく。
……と、ここでオニフスベをひと欠片味見すると……。
美味い!
食感はエリンギより柔らかくはんぺんよりも固い。
水分を飛ばしたせいで思ったよりも香りが強い。まるでシメジのような香りだ。
……ん? シメジ?
もしかするとシメジと一緒に焼いたから香りが移ったのか?
まあ、細かい事を気にするのはやめよう。
というわけで、にんにくと鷹の爪をオリーブ油で再び炒め、甘とうがらし、玉ねぎを投入。
適当にしんなりしてきたら、料理酒をぶっかけ、鶏ガラスープの元をひとつまみ。
そして、ニョッキ、挽き肉、シメジ、オニフスベを投入。
挽き肉をほぐしながらかき混ぜて……。
完成!
……なんか普通すぎて面白味がないな。
味は、なかなかだったが、オニフスベが美味しいのかシメジが美味しいのか結局良くわからなかった。
正直シメジを入れたのは失敗であった。美味しかったけど。
という訳で、みんなも道端で見つけたら食べてみようぜ! オニフスベ。
因みに何か身体にいじょうがあったりはしてないです
でもなんか おなかがすごくへってきて あたま が
かゆ うま
(嘘です 谷尾銀は今日も元気です)
(完)
良い子のみんな。
食わず嫌いは良くないぞ?
ということで、拙作の『ゆるコワ! ~無敵の女子高生二人がただひたすら心霊スポットに凸しまくる!~
』
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を読んでみよう!
(けっきょく宣伝かよ)