第五話
評価いただきありがとうございます!
これからも頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします!
少々、読みづらいとリア友から言われ、行間を開けてみました。読みづらいなどあれば教えてください。
「さてと、これからどうすればいいんだ?」
「先ほどと同じ地図を出してもらってもいいですか?」
「はいよ」
俺は再度魔法で生成する。
「最初はここに行きましょう。一番人里に近いので。とは言え今すぐ脅威になるような距離でもないですけど」
「どうやって行くんだ?また走るのか?」
「いえ、面倒なので転移しましょう」
「お~、転移魔法、いいねいいね~」
「じゃあ、お願いします」
「へ?俺がやるの?」
「はい」
「おにーちゃんがんばってなの!」
「ん~転移のイメージ……どちらかと言うと転移より空間と空間をつなぎ合わせるイメージのほうがしっくり来るかも」
「じゃあ、それでやってみてください」
「ん、やってみる」
すると、目の前が歪み、その歪みが広がる。
「これでどうだ?」
歪んだ空間の先に見えるのは森。
「斬新で実に面白いですね……ここを通れば、このポイントへ行くことができるのですか?」
「ああ……多分」
「じゃあ、出発しましょう」
「しゅっぱつ~!」
「よし、行くか!」
こうして、歪んだ空間の中へ入っていく。というより、一歩踏み出したといったほうが正しいだろうか。なぜなら、たった一歩踏み出しただけで、森へと出てこれたのだから。
「おお、こんな感じなるのか……」
「面白いですね」
「おもしろいの!」
「で、魔物ってのは何処に?」
「後ろです♪」
「は?」
俺は後ろを振り返ると恐竜みたいなのが華麗なるスタートダッシュを見せてくれた。
「おい、ちょっと待て!」
俺は刀を抜く。それでも、恐竜みたいなのは止まらない
「待てって行ってんだろ!」
俺は巨大な恐竜の足と足の間を通り抜け、すれ違いざまに足を斬りつけた。
GYAAAAAAA
恐竜のようなやつは倒れた。が、すぐに起き上がって咆哮を上げる。
「ちゃんと攻撃効いているのか?」
「大丈夫です。ちゃんと攻撃は効いています」
「なんか面倒……魔法使うか」
そう言うと、ワイバーンとやらと同じように顔に水玉を作った。恐竜もどきは口を開けて水を飲もうとしたり、手で水をどかそうとしたり、首を振り回したりしたが、そんなことでは水は消えない。そして、少しするとバタンとものすごい音を立てて倒れた。俺は、ちゃんと死んだか確認できないため首を斬り落とし、収納した。
「面倒じゃないけど時間がかかるな……なにか新しい魔法でも考えておこう」
「そうですね。それがいいと思います」
「おにーちゃん、がんばれなの!」
「このあたりには後は魔物はいないの?」
「ええ、この一体だけです。次のポイントは結構数が多いので気をつけてください」
「了解……で、次のポイントは?」
「次はここです」
「ん~、さっきの魔法名前何にしようかな……やっぱ定番通りかな……【ゲート】」
俺はそう言うと、先程の空間の歪みができた。
「なるほど、イメージしたものを言葉にしていくのはとてもいいと思います」
「そうか?じゃあ、今度から色々名称を考えてみる」
「それでは行きましょう」
「いくの!」
「よっしゃ」
こうして次のポイントへ移動した。そして、ダンジョンから外へ出たと思われる魔物を倒し尽くし、とうとうダンジョンへと向かった。
「ここがダンジョン?」
「ええ、ここからは気を引き締めてください。先程の雑魚とは違いますので」
「雑魚……なるほど、気を引き締めよう」
「おにーちゃん、がんばれなの!」
ダンジョンの中に入っていく。
「普通の洞窟みたいな感じなんだな」
「ええ、通常のダンジョンは大体こんな感じですよ」
「そうか……とりあえず、経験値を貰いに行こうか」
「ええ、そうしましょう」
「けいけんち!けいけんち!」
俺は中に入って戦う。予想以上に魔物はたくさんいた。いかに素材を壊さないように倒すか、殲滅速度を上げるかを考えながら魔法を放っていく。
「あの、私達も使ってくださいね?スキル伸びませんよ?それに基本亜神と戦いになった場合は肉弾戦になりますので……魔法無効とかよくある話なので」
「……わかった」
そう言うと俺は今度は刀を取り出した。そして、立体的な動きをしながら敵の背後へと忍び寄り、一撃で首を落とす。そうして色々な魔物を殲滅しながら進んでいく。
「やっぱり切れ味凄いな」
「一応これでも私達神器なので」
「やっぱり、普通の武器とは比べ物にならないのか」
「そうですね」
「っと、今度は何だ?」
「魔物がこの中には大量に居るみたいですね……一体一体斬り殺していったらスキルもかなり伸びると思いますよ?まぁ、あまり現実的ではないと思いますが」
「とりあえず、部屋の様子を見てみよう」
俺はこっそり覗いてみる。数えるのが面倒になるほど魔物が居る。
「よし、今は素材を忘れて、殲滅だね」
俺は地面を溶岩に変え、そのまま全ての魔物を燃やし尽くした。
「これで大丈夫かな?」
「そうですね……それとこの先、ボスが居ます」
「ボス?」
「はい。ダンジョンの最奥には強力な敵が居ます。それをボスと呼んでいます。それがこの先で待ち構えています」
「何体?」
「大抵一体です。が、その分他の魔物と比べ物になりません」
「ちなみに、この刀で斬れる?」
「私達が実体化を解けば可能かもしれません」
「じゃあ、実体化を解いてもらってもいいか?」
「わかりました」
「わかったの!」
(それではご武運をお祈りしておきます)
(おにーちゃん、がんばれなの!)
俺は溶岩を冷やし固め、奥にある扉を開ける。
「そう言えば、今まで扉がなかったけど、どうしてここだけ扉?」
(ボスの目印ですね)
「なるほど……というか、目をそらしたくなる光景が目の前に広がっているのだが、あれ無視しちゃまずいよね?」
(まずいですね)
(おにーちゃん、がんばれなの!)
眼の前に居たのは、所謂ドラゴンと呼ばれるような存在だった。以前戦った竜種と呼ばれたワイバーンとは比べものにならないほどの威圧感。
「……嘘だ……嘘だと言ってくれ」
戦闘そのものは数秒で終わった。俺がとっさに【水玉】を放ってしまったからだ。流石にドラゴンも呼吸を封じるとどうしようもないらしい。いや、厳密には一度水が吹き飛ばされた。炎のブレスで。だけど、それは問題にはならなかった。水を一気に蒸発させて液体から気体へと変わったのだ。何が起こるかは目に見えている。
「嘘だ……こんな簡単に、あっさりボスが死ぬなんて……しかも刀なんて使うことすらなかったぞ……」
そう、ラスボスは簡単に死んでしまったのであった。
(あ、あははは……)
(おにーちゃん、わたしたち使わないのはだめなの!)
「ちょっとまって、俺もこんなことになるなんて思ってもいなくて……」
そう言うと二人共実体化する。
「まぁ、しょうがないでしょう。それよりそのドラゴンを収納して、街に戻りましょう」
「……ちなみに今回の戦いで俺はどれくらい強くなったんだ?」
「亜神の中では……そうですね……下の下ぐらいでしょうか?」
「……勝てるやつ居るのか?」
「戦闘が苦手な亜神も居るので、そういう方にはかろうじて勝てる見込みが無きにしもあらずというところでしょうか?」
「それって、まだまだ勝てそうもないってことじゃないですか」
「まぁ、もう少したくさん戦いを経験してがんばりましょう」
「かんばるの!」
「わかったよ。とりあえず【ゲート】」
こうして俺たちはリッヒの街に戻った。
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