第二十二話
大変お待たせいたしました。また再開したいと思います。また月曜日の18時に投稿したいと思います。何卒よろしくお願い致しますm(_ _)m
「所で此の男は誰だ?」
「ゼクスだ」
俺は名乗る。にしても、畜生、本当に二人共どストライク何だが……。
「ゼクスさんですか?」
「とりあえず、詳しい説明は後で私がしますわ!とにかく、帝国の軍を退かせないと」
「退かせるだけで良いの?焼却しようか?」
全員がこっちを見ている。おい、俺の眷属たちよ。お前らまで見ることは無いじゃないか?
「いや、なんかもう面倒じゃない?」
「その発想にドン引きですわ」
「本当に此の方は一体どんな方なのですか?そちらの説明のほうが先のような気がしますわ?」
「僕もその意見には賛成だな」
「いや、軍ほっといて良いのかよ?」
「ほっといたら不味いのはわかっていますが、貴方のその思想、危険だと判断しますが?」
「……いや、すまんな。何かちょっと疲れているみたいだ」
俺は苦笑いすると、シェリー達が心配そうな顔をしている。
「ん、ああ、大丈夫だ。疲れたと言ったって、言うほど疲弊はしていないよ。だから安心してくれ」
皆は、納得していないが、とりあえず、何かを言うつもりは無いみたいだ。
「ちょっとまって、貴方達は?亜神……みたいだけど、どういう事?あなた方を覚えていないわ?」
「ああ、そういうややこしいのもこっち片付けてからにしないか?」
「いや、僕も気になるね」
「いや、気にするのは何時でも良いだろ?別に、こいつらなんとかした後でも十分なんだから。てか、マリー達が居るんだから、逃げることもしないし」
「そうなのですか?マリー?」
「ええ、逃げることは無いと思いますわ」
「なら、マリーの言葉を信じようかね」
「で、コイツラまだ破ろうとしているけど、どうする?制裁は必要だよね?」
「そうね?リィリはどう思う?」
「……もう一度、学習させる」
「とは言え、気をつけろよ?この世界の亜神の魔法は俺からすれば弱く感じる。殺されることはないだろうけど、可愛い子たちが傷つくのを見るのは、俺の趣味じゃない」
「……口説いてる?」
「いや、そういうつもりは無いけど」
「……まぁ、気をつける」
そう言うと、リィリが飛び上がり、軍の目の前にある、俺が作った壁の上に立つ。
【勧告。直ちに軍を引く。じゃなきゃ全滅させる】
「もう亜神の時代は終わったんだ!帝国はこの世界で最強だ!」
『うおおぉぉおおぉぉおぉおおお!!!!!』
士気は高まるばかり。
【それが、答え。分かった。痛い目、見てもらう】
そう告げると、巨大な炎の塊が上空に出現する。
「魔法部隊!やれ!」
すると、上空に浮かんだ炎が徐々に小さくなっていく。表情をあまり表に出さないリィリが驚きの顔をしている。
「攻撃に転じろ!」
そう言うと、魔法部隊の真上に巨大な炎の塊が出現する。
「な!どういう事なの!」
「馬鹿な!ありえない!
「帝国軍は一体何をしたというの!」
「リィリちゃん!」
「タルト、ピュア、どういうことか分かるか?」
「多分ですが、リィリさんの魔力を利用して、何かしているのだと思いますが……詳しい事はわからないですね」
「おにーちゃん、ごめんなの」
「いや、構わない。とりあえず、あれはなんとかしないとな……しょうがない。俺が行くか」
「ちょ、ちょっと、無理はしないでよ?」
「そうですよ!さっきも疲れたって言ってたんだし」
「お姉ちゃんの言うとおりですよ!」
「大丈夫、わかっている。心配しなくても、俺は負けないよ。俺がどれだけ強いかは皆が一番知ってるだろ?」
皆泣きそうな目をしているが、俺がなだめると、皆首を縦にふる。
「みんな、いい子だ。じゃあ、ちょっと行ってくる。タルト、ピュア、行くぞ」
「わかりました」
「はい、なの!」
俺はタルトとピュアを腰に刺して、飛び上がる。まずはあの炎の処理だ。
「とりあえず、斬ってみるか?」
居合の構えで炎に向かう。今回は飛んでいく。そして、一気に加速してタルトを振り抜く。魔法部隊の真上の巨大な炎はそれだけで吹っ飛んだ。
「な、なんだと!だ、誰だ貴様!亜神は少女しか居ないはずだ!お前は一体何者だ!」
「死にゆくものに答える名は無い。リィリ、こいつら片付けていいか?其処の森の奥にいる別働隊ももろとも」
「……いい」
「じゃあ、遠慮なく。その前に、リィリは俺の壁の裏に、というか皆のところに居てくれ。後、全員固まって全員でバリアでも張っといてくれ」
俺は、リィリが皆の元へ行き、バリアを張ったのを見届けると、ダウンバーストを使った。一瞬で凍りつく兵士たち。森も凍りつく。森に居た別働隊も。防御壁の裏まで凍る。だけど、亜神のみなは無事だった。
「ちと、威力が高すぎたか?……おーい、まだシールド張っとけよ?」
そう叫ぶと、後数度ダウンバーストを放つ。
「ふぅ、これだけ凍らせれば、一ヶ月以上は凍ったままだろう。ちゃんと全員死んでるし、まぁこんなところかな?」
そう独り言を言うと、防御壁を解除して皆の元へ戻った。
「待たせてごめんね。念入りに凍らせたから、多分後から来た偵察がちゃんと事を把握してくれると思うから大丈夫だと思うよ。これで」
亜神たちは呆然としている。
「ん?どうした?」
「今のは何だ……僕は知らないぞこんな魔法……なんなんだ!なんなんだよお前!」
「ああ、そう言えば自己紹介してなかったな。お前らもご存知の神から遣わされた者だ。俺の仕事は神の眷属、今この世界に居る亜神に神の元に戻るか、それともこの世界に残るか、今後どうするか、そういうのを問いて、神の元に戻るなら、俺の能力で送る事。そして、俺の眷属、こいつらだな。新たな亜神の誕生。そして、疲れているだろうこの世界に居る亜神の仕事を肩代わりするのが俺の、俺の亜神たちの仕事だ」
神の眷属の亜神たちはやはりポカーンとしている。
「それは、本当に事実なのでしょうか?私達は帰れるのでしょうか?」
「ああ、それが俺の仕事だ」
そう言うと、メアが顔を伏せて泣き始めた。
「リィリ達3人は他の皆に声を掛ける手伝いをしてくれる。その後神の元へ行くか決めるって決めてくれた。君たちは好きにしていいよ。どうする?」
「僕は、あの人のところに帰りたい」
「私もあの方のところに行きたい!」
「……分かった。リィリたちはいいかい?それで?」
「ん、大丈夫」
「私はまだ貴方についていくわ。じゃないと話にもならないだろうし。変態だし」
「私は最後に帰る!私は皆のことが大好きなの!あの方に会いたいのはあるけど、皆も好きなの!だからマリーちゃんとリィリちゃんが居るなら私も残る!」
「……了解した。じゃあ、もう二人は帰るでいいかい?」
「ああ、お願いできるか?」
「お願いします」
「大丈夫だ。三人と別れもいいか?」
「そうだな、あっちで待ってる。だから、他の皆も集めたらちゃんと来いよ。僕らは待ってるからな!」
「ええ、リラちゃんの言う通りです。私も向こうで待ってるから、ちゃんと戻ってきてね?」
「……じゃあ、送るぞ?」
そう言うと、二人の足元に魔法陣が描かれる。そして、一瞬で姿が消える。
「行ったな」
「ええ、行きましたわね」
「行った」
「寂しいですけど、まだ亜神は残っていますわ」
「だな。よし、とりあえず、これからの事を考えよう」
こうして、新たな亜神に会ったが、すぐにお別れしてしまった。ぶっちゃけどストライクだったんだけど、残念でならない。というか、あのクソ神、こんな女の子とイチャイチャしてたのかと思うと滅茶苦茶腹が立つ。が、まぁ、それは置いとく。とりあえず、これからのことを考えていかないといけない。何より、リィリの魔法が通じなかった。これはやばい傾向かもしれない。この世界何か起きているのかも知れない。まずは情報を集めて、対策を練らないといけない気がする。直感だけど必要だと思う。
「それじゃ、とりあえず、この戦争は終わった。次の事を考えようか」
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