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第十九話

話を掘り下げるのに失敗し、文量が少なめです。すみません。

「で、ゼクス、これからどうするの?」

「ん?他の亜神達を見つけるたびに出ようと思ってたけど」

「それなら一応ここを拠点の一つにしている亜神がもう二人居るから暫くここに滞在したら?勝手に向こうから来ると思うわよ?」

「名前は?」

「ミィアとリィリよ」

「了解。覚えとく。じゃあ、それまで君も鍛える?」

「は?何を言ってるの?亜神はみんな強いのよ?これ以上強くなってどうするの?」

「亜神同士が戦うことだってあるんだろ?」

「……それは、そうだけど」

「じゃあPvPでもやる?」

「PvP?」

「対人戦闘」

「うっ、それはちょっと遠慮したいかな」

「あらそう……そう言えば、普段はどうしているの?」

「私達は国の治安を守っているわ」

「……なるほど」

「で、ゼクスはどういうつもりでこの世界に来たの?」

「どういうつもりか……普通に神様に頼まれただけなんだけどな」

「ふぅん。そ」

「まぁ、みんなもいい機会だから聞いてくれ」


 そう言うと、シェリーとミアとシアがこちらを向いた。


「実は、俺異世界から来たんだ。と言っても異世界で自殺して神様に拾われたって感じなんだけどな」

「は?」

「「「……」」」

「あっ、その話は本当ですよ」

「ほんとうなの!パパからきいたの!」


 タルトとピュアが援護射撃をくれる。


「本当なのか?」

「ああ。シェリーたちには言ったかな?まぁ、覚えてないからとりあえず言うけどさ。事実だよ」

「おい、ゼクス、本当にお前は何者だ?」

「神から肉体をもらって、死ぬことを許されてない元人間かな?」

「……そうか……」

「ところで、マリー。お前は最終的にはどうするつもりなんだ?」

「私か?ミィアとリィリが来たら相談する。まぁ、二人のことだから全員探してからあの人のところへ帰るって言うだろうけどな」

「なるほど、要するにいいやつか」

「まぁ、そう思ってくれてかまわない」

「なるほどな~……ん~、そうだ。もう一つ聞いておきたいことがあるんだ。ここ最近の各国の情勢だな。物騒な地域とかあるか?そういうところに亜神が介入するって聞いたけど……どうなんだ?」

「そうね。大体そんな感じ。それはあの人から聞いたの?」

「ああ、神様から聞いたよ」

「……そっか」

「じゃあ、とりあえず、その三人が集まったら情勢が不安定なところを目指そうかな?」

「ん、それでいいと思う」

「みんなはどう思う?」

「私はついていくだけですから」

「おねーちゃんといっしょなの!」

「私も亜神様になったからには物語のように悪者を退治したりするのはいいな!」

「私達も亜神様には憧れがあったから、それでかまわない。ね?」

「うん。そのために強くなったわけだし」

「そうだな」

「ところで、その三人が新しい亜神、要するに貴方の眷属になったって考えていいの?」

「そうだな」

「なるほど……そうね。わかったわ」

「ん?よくわからんが納得したならかまわないが……疑問があるなら答えるぞ?」

「いえ、大丈夫よ。神様から肉体をもらったって言ってたし、亜神を新たに生み出す事ができる事が確認できたのは嬉しいことだわ」

「そうか。それは良かった」

「……ところで、いつまでもこんな荒れ果てた地にいないで王都に戻らない?」

「そうだな」

「もしかしたらもうすぐ王都に二人共来てるかもしれないし」

「ん?何か約束でもあったのか?」

「はぁ、呆れるわね。これだけ大規模な戦闘を起こしておいて、察知されないとでも思ってるの?」

「ああ、なるほど。そういうことね」

「理解が早くて助かるわ」

「皮肉はいいよ。じゃあ、とりあえず王都に戻ろうか」


 こうして俺らは全員王都まで飛んで戻ることになった。



 一方その頃ミィアとリィリ


「急いでリィリちゃん!マリーちゃん戦ってるみたいだよ!誰だか知らないけど、マリーちゃんと敵対するなら全面戦争だよ!」

「落ち着いてミィア、マリーは大丈夫。気配でわかるでしょ。それに戦闘も終わった」

「でもでもでも!」

「とにかく落ち着く。急いで戻るのは私も了承する。だけど、焦りは禁物」

「う~」


 ものすごいスピードで空を飛び、グレイシア王国へ向かう。


「マリーちゃん!待っててね!今助けに行くから!」

「……はぁ、心配性なんだから……」


 こうして、次なる亜神との邂逅が間近に迫っていたのであった。

お読みいただきありがとうございます。

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