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第十六話

突然ですが、私の都合で更新を週1回にします。

楽しみにしてくださってる方には申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いします。

「わ、わかりました。それが結論ということでいいんですね?」

「はい。やはり私はまだ死にたくありません」

「私も娘には死んでほしくはない。だからお願いする」

「いいですけど、逆に今度は永遠の命を手に入れることになりますが、そのあたりは覚悟できていますか?」

「……はい。大丈夫です」

「そうか、なら何も言うことはない……ここで始めよう。そこのソファーに寝てくれ……それではいくぞ【眷属化】」


 マリア発光すると同時に苦痛に顔を歪める。次第に光が収まると、顔ももとに戻る。


「これで終了だ。だが、暫くは起きてこないだろう」

「ちょっと待て。それはどういうことだ!?」

「いや、眷属化すると何故か神様のところを経由してからしか、意識が戻らない。今頃娘さんは神様の元に意識が行ってると思いますよ」

「か、神様……私はとんでもない決断をしてしまったのではないだろうか」

「そのあたりも含めて話し合った結果でしょう。そこに文句を言われても今更元には戻せません……いや、戻せるのかな?どうなんだろ?」


 といってタルトを見る。


「多分ですが、不可能かと思います。持っている能力は、亜神を殺す能力、亜神を神様のところへ送り出す能力しか持っていませんので」

「なるほど……というわけで不可能らしいぞ」

「……そうか……」


 そう言うと暫く沈黙が続いた。そして暫くするとマリアが目を覚ました。


「おっ、気がついたか」

「……本当に戻ってこれました」

「神様からはなんて?」

「ええと、その、申しにくいのですが……」

「ああ、わかった。言わなくていい。あの神は一度ぶん殴る。これは決定事項だ」

「あ、あはは……その、私も貴方について行ったほうがよろしいでしょうか?」

「好きにしたらいい。永遠の命だ。暫くここで生活をしたいと言うならそれも結構。ただし、この街のダンジョンは攻略してもらう。亜神として肉体が再構築されたはずだ。強くなっておかないと困る。この子達は1ヶ月でできた。だから、目標は1ヶ月な」

「ちょっと待て。ダンジョン攻略?最近妙に質の良い素材が手に入ると報告にあったが」

「ああ、それは俺が卸してます。もちろん流通を色々考えてですけどね。最下層のボスの死体なんて出した日にはとんでもないことになりそうだからな。それ以前に、そのドラゴンで装備を創らないといけないから、売るつもりはないが」

「ちょっと待て。今、最下層って言ったのか?」

「ああ、それが?」

「……馬鹿な、まだ最下層は確認されていないはずだ」

「少なくとも俺たちは全員最下層のボスを倒している」


 親子ともども再度フリーズ。おーい、戻ってこーい。


「とりあえず、マリアさんには最下層のボスを倒してもらいます。そこまで一ヶ月を予定しています。私もそろそろ王都でこの不良在庫を売ってしまいたいので」

「……ふ、不良在庫とは?」

「ここのダンジョンの中層以降の素材。上の下ぐらいの階層までしか取り扱ってくれなかったんだよ。ここのギルド」

「……ということは、現在の攻略中の冒険者たちは……」

「ああ。中層にたどり着いたかどうかって言ったところだろうな」

「そんな、馬鹿な、ありえない」

「そもそもこの肉体は人間のものではなく、神様の肉体だぞ。ステータスにも人族じゃなく神族って出てくるし」

「……」

「ちなみに、もう娘さんもステータスには神族か、それに類するのが表示されてると思うぞ」

「そうなのか?」


 そう言って、領主様は娘を見る。


「【ステータス】……亜神族と書いてありますわ」


 領主様は再度フリーズ。おりょ?マリアさんの方は大丈夫?


「今の事実衝撃的じゃなかったの?」

「あ、はい。一応神様のところで一通りの説明は受けてきましたから……それと貴方についても」

「あ、そう……それに関しては色々否定したいところはあるけど、否定しきれないから半分ホント、半分ウソだと思っておいて。俺の精神衛生上の為にも」

「あ、はい。わかりました」


 はぁ、神様はホント余計なことをしてくれる。


「はっ、では、呪いは解けたのか!?」


 ああ、そっちで固まってたのね。


「ええ、そして、私はこの方に亜神様にしていただく運命であったことも教えていただきました」

「なんと……」

「とりあえず、今後のことを話したいんだけど良いかな?」

「あ、ああ。大丈夫だ」

「マリアさんも大丈夫?」

「ええ、大丈夫ですわ」

「じゃあ、話を始めよう」


 こうして、マリアさんの今後の進退を話し合うのだった……結果。


「私は暫くこの街に残りたいと思います」

「最初の一ヶ月マリアさんを鍛える。その後はダンジョンに潜って、時間があれば経験値を稼げば良い。それだけ果たしてくれれば特に文句は言わない」

「わかりました。では、一ヶ月よろしくお願いします」


 そして、一ヶ月が経った。普通に無事魔法を使い、ボスを倒した。とは言え、最下層でボスと戦ったときはシェリーとミア、シアと一緒だったが。ともあれ、自力で色々できるようになったのを確認できたので、これで特訓は終了。そして、今度こそ俺らは街を去る準備をした。具体的には冒険者ギルドに行き、移動の手続きと、クランの移動。マリアは残るのでその旨も伝えた。もちろんこの一ヶ月、というより最初に冒険者ギルドでギルドカードを作り、ギルドランクも順調に上げながら来た。そのため、すでに全員Aランク担っているという……。とにかく、これでやっと王都へ向かうことができる。マリアと分かれるのは名残惜しいが、マリアが言うにはしばらくしたら合流するかもとのことだった。ちなみに、その時女性陣は俺の顔を見て罵詈雑言を浴びせてきた。内容は秘密だ。これ以上恥部を晒したくない。と、言うわけでこの街、ガロルを無事出発することができたのだった。

お読みいただきありがとうございます。

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