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衝撃の出会い.1

「起きろーっ!おーいルイーーー!?起きろって、ッよ!!!!」

___ガッタンっっ

「_______ってえ!!!」

「おはよルイ。ほら、交代の時間」

「ううう…もう?相変わらずおこし方が雑だよベル」

「お前の寝起きが相変わらず悪いからだ」

見上げると同僚であり友人であるベルことベルーガの仁王立ちする姿。そして僕の横には倒れたイス。ちなみに僕は地べたに這いつくばっている。

「毎回毎回よくこんな椅子でそんな寝られるよなあ…」

「……」

呆れ顔で言うベルに何も言えない僕である。

「ほらさっさと行ってこい!」

「らじゃー…」

まだ寝起きでふらつく足取りのまま、僕の仕事場まで歩くこと……約50歩。

僕の仕事というのは、ここナイツ王国の王家、レア家の城の見張り番である。僕が見張るのは城の裏門で、正面には2人、裏には1人と昼、夜交代で見張るのである。何を見張るかといえば、、、何も無いけど。隣国のパトナとはこれでもかと言うほどの友好関係を結んでいるので責められることなど今のところ考えられないし、正面門には急な来客があったりするかもだけれど、裏門にそれは、まあ無い。夜は夜で、昼の見張り兵とは別に2時間ごとの交代制があり、僕とベルの2人で交互に見張りを行っている。____まあ、ちょっと緩すぎじゃないかとも思わなくもなくはない…かな?僕とベルが優秀だということだろう。うん。一応これでも王家の一部の兵として関われるぐらい高学歴ではあるのだ。えへん。

「んんんーっ!今日も寒い寒いっ!」

今日は雪は降っていないが、まだ昨日降った雪が積もったままである。体を暖め目を覚ますためにいつものようにストレッチを黙々と行っていると、

_____コッコッコッ。

何かを叩く音が聞こえた。どこからといえば、僕の後ろ、城の扉の内側からだ。いそいそと身なりを整えて(気持ち的に、ね?)、扉をそっと開く。

「ルイ」

「お久しぶりですっ、フラーナ王女様」

「ええ、そうね。二週間ぶりぐらいかしら?」

「はい!お、王女様は、今日もお綺麗で…」

「もう、気を遣わないで頂戴っていつも言ってるでしょ?」

扉の向こうから姿を現したのは、レア家の第一王女、レア・フラーナ王女様であった。

苦笑気味なその笑顔に、僕の頬も自然と緩む。いかんぞ僕!引き締めなければっ!!

「きょ、今日もお出かけですか?」

「ええ、それ以外の理由でここには来ないわよ、 ?」

「そ、そうですよねーっ!!では、気をつけて行ってらっしゃいませっ!!!」

「ありがとう、ルイ。わかっているとは思うけど、このことは誰にも……」

「秘密ですね!!了解致しましたですっっ!!」

致しましたですってなんだよ僕!!!!今日も、今日とて緊張しっぱなしの僕に、王女様は何も言わず、

___パチッ

「っっ!!!」

1つ僕にウインクをかまして、重厚な鉄柵を音もなく開け、走り去って行ってしまった。

「か、かわいいいい…………」

僕はそう呟き、ヘナヘナと座り込んでしまった。王女様はなんとも思ってないんだろうなーほんと…。フラーナ様はウインク一つで男を潰すくらいの美人さんなのだ。

「なのに今日も変なかっこ…」

見えなくなったフラーナ様の姿を思い出す。初めて扉から姿をのぞかせてから、1度も変わらない印象的な姿。頭からすっぽり被っている真っ黒なマント。体全体をしっかりと隠し中も見えない状態だ。

「あーーーっ!今日も見逃してしまった…」

もちろん、一国の王女ともあろうお方の無断外出は厳禁である。

このような状態になったのは、半年ほど前の日中は太陽が照りつけ、夜も暑い季節まで遡る_____。

レア・フラーナは日本人と同じく名字、名前の順です。

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