のじゃロリの沙汰
第一章最終話です。
せっかくリミというあだ名を付けたのにのじゃロリが俺の中で定着してしまっている……。
まあ、過ぎたことを考えるのはよそう、仕方なかったんだ。
せめて本人を呼ぶときはのじゃロリと呼ばないように気をつけようか。
土地神の大熊の無事を確認した後ののじゃロリは仮にも土地神を害したとして謹慎処分を受けて組織に戻ることが出来ない。
彼女は、組織を寝床にしていたので誰かの家に泊めることになったのだが、あまり話し合いにはならなかったな。
「そんなわけで、儂はしばらく住むところがないのじゃ、どうかソナタたち誰かの家に泊めて欲しいのじゃ」
「ごめんなさい」
会長が速攻で謝る。
「ふむ、私も無理だ」
それ続いて刀子さんも拒否する。
消去法で俺に回ってくる。
「倫理的に無理」
俺の家に止めることが出来るけど道理的にアウトだ。
「倫理を破った者に倫理を適用する必要は無いのじゃ」
のじゃ、じゃねえ!
結局俺が面倒見ることになるんじゃねえかこののじゃロリは!
という感じでなし崩し的に俺の家に泊まることになったのじゃロリリミまあ、困ることは無い。
姉にも相談済みだし、堤下さんごしにだけどまあ、あれでも姉の下で働いて問題がないということは姉との相性は悪くない、むしろ僕より姉のことを知っている彼女が大丈夫というのであれば大丈夫なのだろう。
姉も同僚を無下にしたりはしないだろう。
今回の騒動はこれで終了だ。
後日談
いつも通りの時間に起き上がりリビングへ向かう、テーブルにはのじゃロリの姿があった。
普段の和服の姿ではなく今は、だぼだぼの服を着ている。
「なんで俺の服着てんだよ」
びっくりである。
まさか、来てそうそう服を勝手に使い始めるとは。
「仕方がないではないか。 儂の着ていた和服はクリーニングに出しているのじゃ。 代わりの服が必要なのじゃ」
そう言いながら右手にフォーク左手にナイフをもつのじゃロリ。
そして、生徒会長がのじゃロリの前のテーブルの上にベーコンエッグを置く。
テーブルの上にはすでにスープと食パンとロールパンが乗っている。
簡単な朝食だ。
「おお、おいしそうなのじゃ」
生徒会長は、速攻でのじゃロリを泊めることを断っていたが、しかし、その代わりに朝食を作りに来ていた。
「会長、おはよう」
「おはよう、大神くん」
「おい、会長殿、この卵ちゃんと火が通ってないのじゃ」
そう言ったリミを見ると目玉焼きの黄身を割ったようだ。
「仕方がないのう、ちょうどよい儂の術を見せてやるのじゃ」
そうして、霧の怪人の朝食は灰塵に帰したのである。
拙作をお読みくださりありがとうございます。
自分で読み返して思ったけどオチが酷いな。