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す~ぱ~魔法伝記。  作者: 山咲ケン
第二章
6/11

《ケミカル☆あやの》

もし、私が魔法を使えるようになったら…


コンプレックスのそばかす消すでしょ?


いじめっこをぶっ飛ばしちゃうでしょ?


んで、憧れの先輩とデートして…


え?贅沢…かなぁ!?



ーーーーー



「というわけで、君は魔法が使えるようになったのさ。」


そのチャンスは唐突に訪れた。


ことの発端は今日の帰り道。


いつものように少し遠回りして帰っていると捨て猫が捨てられていた。


白くてふわふわな可愛い子猫ちゃん!絶対飼いたい!私が飼ってあげる!


というふうに連れて帰ってきちゃったのね。そしたらこの子猫ちゃんたら急に喋り出してもう私びっくり!


子猫の名前はニャンティ。夢あるものに希望を与えるため?に魔法の世界からきたんだって。


それってまさしく私のことじゃない!?


「ねぇねぇニャンティ!早速魔法使ってみてもいい!?」


「もちろん!何に使ってくれてもいいからねっ」


「じゃあじゃあ…」


鏡の前でしゃららんとステッキをふり、忌々しいそばかすを睨みながら願い事を唱える。


「そばかす、消えちゃえ!」


ぽんと音を立てて顔が煙をあげる。


まずいことになってないかと慌てて煙を振り払い、顔を確認した。


そばかすは綺麗さっぱり消えていた。


嘘でしょ!あんなに長なん悩まされてきたのに!まるで夢みたい!!


私が興奮してそう叫ぶとニャンティもなんだか誇らしげ。


やっぱり苦労した分だけ幸せが訪れるってほんとなのね…!


「あやの!聞こえてるの!?塾遅刻するって言ってるでしょ!?早く用意しなさい!!」


下の階から母親の声が聞こえる…あーあ。おじゃま虫め。


こうなったら…


「用意をちゃちゃっとして…塾までテレポートだ!」


私は塾に直行!母親が私の部屋を覗けばあら不思議、いたはずのあやのがいないわ~なんてマヌケなお顔をなさるのかしら。ぷぷぷ!


あー!魔法って最高!



ーーーーー



塾行く前にご飯食べ忘れちゃってお腹ペコペコ。


とりあえず早く帰っておかーさんに何か作ってもーらお!


帰宅も簡単。魔法でテレポートするだけ!えへへ!


「たっだいまーおかあさっ」


母親は私を見るなり私の頬を思いっきりぶった。


「あんたね、いい加減にしなさいよ。靴も履かずにどこ行ってたの?作ってたご飯ももう冷めちゃったじゃない。ほんとに、何考えてるの?」


お母さんったらこんなぐらいで顔真っ赤にしちゃって、みっともない。


「何よ、ご飯なんかもっかい温めればいいじゃない。それに私塾に行ってたんだよ?頭ごなしに怒るのはやめて。みっともないと思わないの?」


今なら魔法があるから何も怖くない。


今なら思っていたことを正直に言える。


母親はもっと顔を赤くして手を振りあげた。


でもすっとその手を下ろしてキッチンに戻ろうとした。


「ごはん、温めなおすから。食べちゃいなさい。」


母親はなんだかうなだれていた。


…勝ったんだ。私。


いわゆる論破ってやつ?やっぱりお母さんが怒るのは感情的なものだったってことよね!


スッキリした!


これでちょっとはお母さんもまともになるかしら?



《続く》

 始まりました。《ケミカル☆あやの》。

 後書きは章が終わる毎に書こうと思っていたのですがあまりにも展開がアレすぎて言い訳せねばと思い書かせていただいてます。

 とりあえずこの回は存分に 主 人 公 に イ ラ つ い て く だ さ い 。そういう回です。

 (読みやすい文章にすると言ったなあれは嘘だ。)

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