穹音みどりのオリジナル百合ssです!
はじめまして、穹音みどりです。
オリジナル小説を書いてみたのですが、
オリジナルをどこに投稿しようかなぁ…
と悩んでいたところ、ここを見つけたので、
ここで投稿させてもらう事にしました。
他の作家さん?と違って短編だし、
設定もあまり作りこんでいませんが、
甘さだけは求めたつもりです
百合好きな方は読んでくれると嬉しいです♪
side れんか
「ねえ、瑞葉ちゃん!」
「何ですか?」
「今日も可愛いねっ!」
「もう、れんかの方が女の子らしくて可愛いですよ?」
私が褒めても逆に私が褒められてしまう始末。
えへへ、褒めてくれるのは嬉しいんだけど///
ってっ、これじゃあいつも通りだよっ!?
私はにやけている顔をぺチンと叩いてもう一度瑞葉ちゃんを見る。
「…どうしたのですか?」
(うっ、全然伝わってないよぉ…)
瑞葉ちゃんに
もう、瑞葉ちゃんの方がよっぽど可愛いのに…
綺麗な髪、整った顔、そして優しい声。
こんなにも魅力的なのに、瑞葉ちゃんは自分の事を卑下しすぎている。
なんて言えば、伝わるんだろう。
瑞葉ちゃんは可愛い
とにかく瑞葉ちゃんには自信を持ってほしいんだもんっ!
「瑞葉ちゃんってさ、何でそんなに自分を卑下するの?」
「卑下なんてしてないですよ。 れんかが可愛すぎるのです」
「んもー、それじゃあだめなんだって…」
私の愛をもっと教えてあげないとっ…
「えーいっ」
ぎゅう
「えっ///」
私がいきなり抱きつくと、瑞葉ちゃんは顔を真っ赤にした。
でも、私の事を突き放したりするわけじゃ無くて…
調子に乗ってしまう。
あと少しだけ… いいよねっ♪
ぎゅううううう
思い切り抱きしめると、瑞葉ちゃんがあわあわとパニックになっている。
「ちょっ、ちょっと待ってください///」かああ
えへへ、瑞葉ちゃん可愛いっ!
よしっ、このまま…
「瑞葉ちゃんが可愛いって言う事を認めたら良いよっ♪」
ちょっとずるいけれど、しょうがないよね?
「ずるいですよ///」
そう言って下を向く瑞葉ちゃん。
ほら、そんな所だって…凄く可愛いもん。
「ほらほらっ、もっと抱きついちゃうぞーっ」
「わ、分かりました、認めますからっ」
はあ、はあ
瑞葉ちゃんはすぐにそう言って、離れてしまった。
えー、
せっかく瑞葉ちゃんに抱きつけたのに…
少しだけ残念。
でも、目的は達成したもんね。
瑞葉ちゃんをみると、安心したように息をついていた。
(あっ……)
そんな瑞葉ちゃんの態度に、私は悲しくなった。
(私、迷惑がられてるのかな?)
瑞葉ちゃんと仲良くなったのは高校に入ってからだし、
いつも瑞葉ちゃんは私に合わせてくれるけれど、実際はどうなんだろう…?
いつも話しかけるのだって私からだし…
前に私とお友達になれてよかったって言ってくれたけれど、
本当なのかな?
そんな事を考えているうちに、どんどんマイナスなことしか考えられなくなっていて、
…
……
「あの…れんか、私…何かしてしまいましたか?」
はっとして瑞葉ちゃんの方を見ると、不安そうな顔をした瑞葉ちゃんがいて、
「そんなこと無いよ。 何でも無いからっ」
一生懸命ごまかすけれど、瑞葉ちゃんにはばれてしまっているみたい。
すると、瑞葉ちゃんが私に聞いてきました。
「れんかは…私の事、か、可愛いと思ってくれているのですよね///」
「あ、当たり前だよっ!」
当たり前だけど…どうしてそんな事を聞いたんだろう?
不思議に思う。
すると瑞葉ちゃんは私に笑顔で言いました。
「私はれんかの親友です。いつでも一緒に居ますよ?」
瑞葉ちゃんの強い言葉に、どきりとした。
「瑞葉ちゃん…」
いつもかっこよくて、可愛くて…私が大好きな瑞葉ちゃんがそんな事を言ってくれるなんて…
それが嬉しくて、
「えへへ、瑞葉ちゃんありがとう。 瑞葉ちゃんの言葉で元気になっちゃったよっ♪」
「ふふっ、れんかはなんだか寂しそうな顔をしていましたから…」
「えっ///」
「れんかの事、いつも見てるんですよ? れんかの事なら何でも分かっちゃうんですから」
誇らしげに胸を張る瑞葉ちゃん。
ふーん、私の事、いつも見てくれてるんだ…
じゃあ私が今瑞葉ちゃんに抱いている気持ちも、分かるのかな?
「私、れんかの事が好きなんです」
「えっ!?」
どきり
思っていた事を当てられて驚いてしまった。
「ふぇ、そ、それって///」
「私が自分の事を卑下する理由…ですよ」
良く分からないけれど、告白ではないみたい。
何だか私だけドキドキして、馬鹿みたいだ。
「だから… れんかが可愛すぎるんですよ///」
「えっ///」
な、何それっ!
思わず声に出してしまったみたいだけど、本人はいたって真剣だ。
「れんかと比べたら、私なんか…となってしまうでしょう?」
涙目でこちらを見てくる瑞葉ちゃん。
せっかくさっきはあんなにカッコよかったのに、今ではへたれに戻ってしまっている。
「もう、私だってそんなに可愛くないよっ! 瑞葉ちゃんに比べたら…」
そう言えば私も、こういうふうに瑞葉ちゃんに可愛いって言われるのを否定していて、
瑞葉ちゃんに自分の事をもっと自信を持ってほしくて。
でも、
瑞葉ちゃんは私の事が可愛いから、それと比べたら…
「もしかして私達、お互いに同じ事思っていたのかな?」
「…そ、そう言う事になりますね///」
「ふふっ」
「あははっ」
お互いにおかしくなって笑ってしまった。
だって私達は、お互いに相手の事が大好きだと言う事なのだから。
「なんだ、同じ気持ちだっただけなんだね」
「そうですね。 でも、私はもう十分幸せ者なのですね…」
「えっ、どう言う事?」
「だって私は、一番大切な人に、可愛いと言ってもらえるのですから」
~~~~~~~~~~~~~っ!?///
ずるいよ…
そんなに恥ずかしい事を、真顔で言ってしまうなんて。
「どうしたのですか、 顔が真っ赤ですよ?」
心配したように顔を近づけてくる瑞葉ちゃん。
瑞葉ちゃんの…
「ばかっ!」
「えっ!?」
ばかばかっ!
そんなこと言われちゃったら…
ますます好きになっちゃうよ…
―おしまいー
読んでくれてありがとうです♪