表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生特典のない俺は最強の布陣で異世界に挑む  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/60

第49話:繋がる都市、瞬く命、守られる未来――すべてを結ぶ世界の輪郭

大陸中央部、かつて無人だった高原地帯。


そこに、今、巨大な建築工事が進行していた。


計画名――《ユニオン・クロス都市計画》


これは、王国、東方帝国、南大陸連合、そして新国家アーグラの四国が共同で建設を進める、

“国境なき中立連携都市”の誕生だった。



---


都市の核にあるのは、《リオン式・転送拠点複合中枢》。


各国からの“直通転送路”が都市中心部に通じ、

一瞬で国境を越え、物資、人材、知識が流れ込む。


その結果、医療、研究、教育、物流、すべてが“国籍不問”で共有される。


通称:クロスポイント。


ここは、“大陸で一番、遠くて近い都市”として語られるようになった。



---


さらに、この拠点から派生した新たな部隊が組織された。


《転送災害支援隊(MTR)》


・災害時、現地に転送で即時展開

・スマホで被害状況を自動共有

・医療部隊、資材班、魔術補助班が連携行動


《転送医療特化班(M-MED)》


・各地の転送医療施設と連携

・緊急時、重症者を即座に専門病院へ

・治療記録はスマホで即時医師に送信


いずれも“助けを求める場所”と“助けられる手”を、距離なく繋ぐために生まれた仕組みだった。



---


その支柱となるのが、スマートフォンによる《個人識別魔導式(MSID)》


個人の身分、年齢、医療履歴、災害時の位置情報、通報機能、発信制限――


すべてを“本人の同意のもとで”運用し、“自らの生活を守るために使える”仕様とされた。


リオンはこう語る。


「管理じゃない。“信頼”だよ。」


「安心して生きていい、って証明が“スマホ”なんだ。」



---


ある街では、迷子の子供がスマホをかざして“保護モード”を起動し、

一瞬で親元へ転送された。


ある夜、暗がりで脅されていた女性が“非常スライド”を使い、

護衛士が3秒で転送されてきた。


ある村では、土砂崩れで孤立した住人たちが“自動位置共有”で全員救出された。


誰もが口にした。


「ここまで、“守られている”って、感じたのは初めてだ。」



---


リオン・フォン・エルトレード、6歳と4ヶ月。


彼が創ったのは、都市でも、軍でも、制度でもなかった。


“繋がり”そのものだった。


それが、世界を救い、支え、未来へと導く。


つづく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ