第8話「回路と爪と回し蹴り」
舞台構成
第十七工業区跡:半地下にある電子部品工場。企業の旧研究施設も併設されていた。
アクセスルート:下水道経由。地上からはドローンの巡回が多く危険。
目標:電子制御チップ ×2、放熱モジュール ×1(ヨゴロウへの納品用)
【1. 潜入:下水道の闇】
三人は崩れかけたマンホールから地下水路ルートへ。
レイナ「音を立てるな。水音に混ざる程度に抑えろ」
ミナ「下水って聞くとちょっとテンション下がるんだよねぇ……ぬるい……」
ユイ「暗所モード……起動。歩行補助……安定しています」
湿った壁、錆びたパイプ、静かに進む光の列。
【2. 工場内:部品確保】
工場の通気口から侵入。内部は完全に電源が落ちている。
ミナが工具でサーバールームのロックを解除
レイナが慎重に「制御チップ」×2を取り出す
ユイが無意識に目的の放熱モジュールに近づき、手を添える
ユイ「このパーツ……見覚えが、あります……」
【3. 下水道に潜む異形】
帰り道。地下通路の途中で、**変異生物(名称未確定)**と遭遇。
大型ネズミを基盤に金属片と腐肉が融合したような異様な姿
腹部から無数の感知触手を伸ばし、音と熱に反応して襲いかかる
【4. 戦闘:窮地と解放】
レイナが拳銃で牽制、ミナが斬りかかるも硬質な甲皮に阻まれる。
レイナ「くそっ、貫通しない……!」
ミナ「近すぎるって! 何コレ、でかすぎっ!」
その瞬間、ユイの瞳が光を放つ。背部の安定装置が駆動し、音声が変調する。
ユイ「――防衛プロトコル 起動。敵性存在、排除対象」
次の瞬間、ユイの脚が唸りを上げ、空を切る。
「ガンッ!」
甲皮にめり込むような回し蹴りが、変異体の頭部を粉砕する。
その身体は地面に崩れ落ち、水と血と油の臭いが広がる。
ミナ「え! すご 最強じゃん」
【5. 帰還:夜の静けさ】
三人は何とか拠点へ戻り、仮設暖房の前で小さな休息を取る。
レイナ:武器を磨きながら、ユイを横目で見る
ミナ:缶入りのスープを分け合い、笑顔で「家族が増えて心強い」とつぶやく
ユイ:「私……皆さんを守ることが、できました……」と静かに言う