第4話「市場、火薬の匂いと足音」
舞台:再びヤゴ市場へ
市場の中にある何でも屋の作業小屋が今回の依頼先
【納品】
配電工場から帰還した2人は、ほこりと汗まみれの体で市場に戻る。
工作師の作業小屋の扉をノックすると、鈍い音とともに扉が開いた。
「おう、おかえり。生きてたか。で、ブツは?」
「ほらよ。制御基板2枚と、エネルギーパーツ1つ。割と綺麗な状態だったぜ」
「ほほう……お前ら、やるな。企業の補修工でも舌巻くぞ、これ」
【報酬】
金属製のキャッシュケースが手渡される。
報酬内容
9mm弾 × 30発
缶詰3個(肉×2、保存野菜×1)
中容量エネルギーカートリッジ × 1本
おまけ:使いかけのツールキット(レイナが欲しがってた)
ミナ「わぁ! これって……ソーラーモーターの調整もできるやつじゃん!」
レイナ「上等じゃん。ありがたく使わせてもらう」
【工作師との世間話】
工作師は、機械油で黒ずんだゴーグルを額に上げ、手を拭きながらぽつりとつぶやく。
「そういえばよ……最近、市場の入り口付近で企業の連中を見かけるんだよな」
「SEIRA系か?」
「たぶんな。あの灰色の防塵服と、目だけ隠したバイザー装備……間違いねぇ」
ミナ「この辺、企業圏じゃないのに。なんで?」
ヨゴロウ「わかんねぇ。ただ……“何か”探してるのは確かだ。取引には参加しねぇのに、荷物運びのフリして歩き回ってやがる」
レイナ「悪い予感がするな……」
【ふたりの帰路】
報酬を受け取り、小屋を出た2人。
ミナが空を見上げてぽつりと言う。
「なんかさ、こういうときに限って“出会い”とか起きるんだよね」
レイナ「フラグ立てんな。死ぬぞ」
ミナ「じゃあ回収しとく。なしなし」