第2話「市場、鉄と火薬と交換の街」
舞台
地域:南部廃墟郊外のジャンク市(通称:ヤゴ市場)
様々な人種・勢力・職能の人々が入り混じる中立市場ゾーン
武器屋、水屋、義体パーツ屋、修理屋などが並ぶ
二人は換金目的で市場に向かいます
【市場に到着】
トタン屋根と鉄骨の骨組みが露出した空間――そこがヤゴ市場だった。
廃墟を改造したこの取引所には、ギャング、自警団、旅人、企業関係者まで混ざり合っている。
「今日の収穫、そんなに高く売れないと思うけど……」
「弾が2マガジンぶん手に入れば十分。それに、水も欲しい」
【物々交換の風景】
レイナはガラクタから抜き出した電子基板・配線・金属端子を机に並べる
店主の老婆が鑑定して、9mm弾×24発、水パック1本と交換
ミナはさらに交渉して、期限切れの非常食バーを1本おまけでもらう
「このチップ、動作保証ないからこのくらいが限度だねぇ」
「いいよ。全部わかってやってるから」
【依頼:何でも屋に呼び止められる】
市場を一通り歩いた後、背後から声がかかる。
「よう、お前ら。ちょっと“外仕事”探してるか?」
声をかけてきたのは、鉄板の防弾ジャケットに油染みのついた男。
市場内で雑用・護衛・修理を請け負う“何でも屋”の管理役だ。
【依頼内容】
「廃工場から“制御パネルの中身”を持ってこいって注文が入った。
回収先は第五配電工場。西のフェンス沿い。警戒ドローンが出るかもしれん」
「依頼主は?」
「**企業じゃねぇ。個人の工作師。**企業の機械修理してて、小遣い稼ぎしてんだと」
「報酬は?」
「エネルギーカートリッジと缶詰、弾薬だな」
【2人の反応】
「ドローンが出るってことは、“落ちてる”んじゃなくて“まだ動いてる”ってことよね……」
「でも工場跡って、パーツいっぱいあるかも。もしかしたら……“アレ”も……」
「アレって?」
「電子ピアノとか」
「……絶対ない」
【最後:決意と出発】
レイナ「やる。地図をくれ」
男「生きて帰れよ。死体は拾わねぇぞ」
こうして、2人の最初の“正式な仕事”が始まった。
背には空のバックパック、手には銃と工具――
2人は再び、荒野へと足を踏み出す。