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アレクシア 3

保護されたアレクシアはリアムとジュリーに嘆願した。

「どうか貴国に亡命させて下さい。全てお話致します。私はもう自国には戻りたくありません」


アレクシアは、王命でニクラスを誘惑し婿にせよと言われていたことを正直に語った。

そしてその背景に故バディム公爵夫人への供養と称する復讐があったことも暴露した。


娘のデビューで夜会に参加していたジュリーの父モンサーム伯爵も同席していたため、アレクシアは自分の叔母達のこれまでの醜悪な愚行の数々を詫びた。


アレクシアは叔母がフェネラに毒を盛ったことは知らなかったが、アリステアの出世を阻んでいたことは噂で聞いていた。

イリナとの仲にカレンまでが横槍を入れたことを知らされると、あまりのことにアレクシアは愕然とした。

「叔母達はバチが当たったのかもしれません······」

そう言うと力なくうなだれた。


拘束されたベシュロム大使も強制的に自白させれられた後、投獄された。


媚薬を盛られていたからだとしても、ニクラスの蛮行は許されなかった。王籍を抜けて伯爵位へ落とされた。

彼との婚約破棄は決定事項となった。


が、ジュリーはニクラスを擁護した。


媚薬を盛られていなかったとしても、あの夜のニクラスは、アレクシアへ求婚する勢いだったと。

彼のアレクシアへの恋心は本物ですと、アレクシアへ弁明した。



アレクシアの要望の通り、シャゼルへの亡命は認められた。


誠心誠意謝罪する真摯さに打たれ、ニクラスを受け入れ、アレクシアは伯爵夫人となった。


ジュリーは二人を心から祝福した。



ベシュロム王国では、この責任をめぐって、即位して2年もたたないうちに王は退位した。悪しき側近らも一掃された。

病弱な王太子が王位についたが、その後見人として、暫定的に王家の盾としてモンターク公爵家が任された。


その後シャゼルへ亡命したアレクシアとニクラスの子孫と王家の末裔の姫が縁を結び、ベシュロムにおける新王家が誕生することになった。



ベシュロムではそのようになったと備忘録には記録されている。

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