自動車乗り「バイクも自転車も邪魔だし危ない」バイク乗り「自動車も自転車も邪魔だし危ない」自転車乗り「自動車もバイクも邪魔だし危ない」
ついこの前、偶然あおり運転をしている(されている)車を見ました。
あおられていたのは女性が好みそうな小型車で、あおっていたのはいかにもイキっていそうな雰囲気の車。
イキっていそうな雰囲気とはあくまでも私の主観だが、ブンブン音を立てていたり違法合法含め派手な改造を施してそうな車で、運転をする人には大体ニュアンスで伝わるんじゃないかと思う。
見ればすぐわかるので一種のバカ発見器として機能するんですが、わかっていても回避が難しいのが面倒なところですね。
私としてはうるさいだけでメリットがないように思えるのですが、何故あの手の人達はブンブン音を鳴らすのでしょうか?
やはり威圧目的で、周囲をビビらせたり委縮させたりすることに快感を覚えるのか……?
真意は聞いてみないとわからないが、もし経験のある人がいれば教えて欲しいものです。
さて、いきなり一部の自動車乗りの印象を悪くするような話題から切り出しましたが、今回のお話は普段道路上で見られる基本的な三種類の乗り物である自動車、バイク、自転車乗りについてのお話になります。
普段上記三種のどれかを運転している人であれば、他の乗り物乗りを邪魔に思ったり嫌な印象を持っていたりする人も多いと思うのですが、どうでしょうか?
もし何も感じていないのであれば、アナタは根っから穏やかな性質をしているのかもしれません。
もしくは、周囲の乗り物乗りのマナーが素晴らしいか……ですかね。
何も危機感を感じたことがないのであれば、それはそれで危険な気もしますが、流石にそこまで楽観的な人はあまりいない……と思いたいところです。
このエッセイは、他の乗り物乗りを邪魔に思ったり嫌な印象を持っている人向けの内容になりますので、そうじゃない人は共感を得られないと思います。
なのでこの先を読む場合は、その点をご承知いただければと思います。
それでは本題となりますが、ここまで読んでる方の多くは、他の乗り物乗りに対しなんらかの悪印象を持ったことがある人だと思います。
こんなエッセイを書いている私も多分に漏れずあるのですが、ただ一方的に悪印象を持っているワケではありません。
というのも、私は自動車もバイクも自転車も乗るからです。
状況次第で乗るものを変えるため比率に差はありますが、どの視点からも見れているので、それぞれに一定以上の共感は持っております。
結論から言ってしまえばこれが重要でして、同じ立場になって初めて互いのことが理解できるというのがポイントだと思っています。
これは別に運転に限った話ではありませんし、想像力のある人であれば経験する必要もないということもあるでしょう。
しかし学校生活や仕事、そしてSNSなどを見ると、そういった想像力が足りない人はたくさん見ますし、その想像と現実が乖離していることも多々ありますので、やはり一度でもいいから体験した方が良いと個人的には思っています。
このエッセイでは、そういった経験のない方が少しでも他の視点に立てたらと思い、事例なども踏まえながら語っていきたいと思います。
まず、自動車を運転する方であれば下記のような体験をしたことがあるのではないでしょうか。
・自転車の車道への急な飛び出し(ノンルック)
・バイクのすり抜け
・自転車の逆走
・バイクの先頭への割り込み
他にも色々あるとは思いますが、代表的なのはこの辺ですかね。
自転車は、原則として車道を走るというルールがあります。
昨今は国民に浸透しつつあるルールですが、未だに知らないという人も一定数いる気がします。
実際はわかった上でルール違反をしている人も多いと思いますが、ご老人や小さな子どもであれば恐らく知らない可能性もそこそこ高いでしょう。
※13歳未満の児童や幼児、70歳以上の高齢者や身体に障害がある方が普通自転車を運転する場合、歩道を通行すること自体は問題無いとされています。これを知らない人も結構多いです(これは自転車乗りや自動車乗り関わらず)。
当然ですがその場合でも歩行者優先なのは変わりませんので、自分を歩行者と同じ扱いだと思ってはいけません。
一応補足しておきますが、自転車の歩道の通行は道路交通法違反であり、禁止されています。
違反すると、3ヵ月以下の懲役や5万円以下の罰金を科せられる可能性もあり、事故を起こした場合1000万円以上の罰金が課せられた事例もあります。
例外としては道路標識等で自転車の通行が認められている場合や、道路状況から歩道の通行がやむを得ないと判断される場合、あとは上記補足した年齢的に問題無い場合などであれば通行が認められています。
ただ、実際はほとんど取り締まられることはないため、歩道と車道を自分の都合だけで行き来する人も多いです。
急に車道側に出てこられて危険を感じたという人は、結構多いのではないでしょうか。
これは明らかに自転車側が悪いですし、自動車側からしたらリスクしかないので印象が悪くなるのも当然と言えるでしょう。
ただ、時々「チャリは一生歩道走ってろ」みたいなことを言う人がいますが、これは前述した通り道路交通法で決まっていることなので、気持ちはわかるんですが理不尽なことを言うのはやめた方が良いと思います。
自動車やバイクに乗っている人であれば車線変更や合流時はしっかりと確認を行っているハズなので、急に車道に出てくると感覚的に「アイツ死ぬ気かよ」とか「あり得ない」みたいな気持ちになるんじゃないかと思います(少なくとも私は思いました)。
ただ、自動車もバイクも免許制ですし、それに対し自転車は免許制ではないので、実際に急な飛び出しをされた経験をしたことがない人も多いでしょう。
そんな人達に共感してもらえるよう、シミュレーションや再現映像などを小学校くらいから教えて欲しいと思いますね。
(今時はタブレットで授業を行ったりするみたいですし、可能ですよね? 多分……)
自転車の逆走も同じですね。
本来感覚的に逆走はあり得ないと感じると思うのですが、自分が歩行者だと思い込んでいるのか、逆走をする人は結構多いです……
これについても、実際にバイクや自動車を運転してみればその危険性がよく理解できると思います。
きっと、体験したことがないからやるんですよね?
……すいません、こればかりは免許を取る前からあり得ないと思ってたので、完全に想像というか、願望だったりします。
次にバイクのすり抜けのお話です。
ついこの前、X(旧Twitter)でバイクのすり抜けにヒヤッとしたという話題を目にしました。
実際自動車目線に立つと、すり抜けってかなり怖いですよね。
当てられるかもしれませんし、軽く当てられたくらいだと泣き寝入りせざるを得ないことも多いですから……
このすり抜けについて「違反なのでは?」と思う人も多くいると思いますが、すり抜け自体は違反行為にはなりません。
自動車側からしたらイラっとすることも多いですが、少なくとも法的な意味で訴えたり批判することは難しいです。
ただ、当然ですが違反となるケースもあるので、色々と知識を付けておくと文句も言いやすくなるかもしれません。
まず、バイク側についてですが、やるにしても「車が停止中であること」、「ギリギリの狭い場所では行わないこと」、「速度を落とし歩行者などに十分注意すること」、「ルールは守ること」を心掛けるべきだと思います。
これはあくまでも最低限の心掛けではありますが、少なくともこれら四点を念頭に置いておけば、イラっとされることはあっても捕まることはほぼありません。
自動車側としては、イラっとする気持ちはわかりますが、上記を守っている場合は心を落ち着けて平穏な気持ちで見守るのがベターかと思います。
しっかりスペースがあり、低速であればぶつけられることはほぼありませんので。
結構ありがちなパターンでよく見かけるのですすが、イラっとしてその後スピード出して強引に抜き返しに行く人がいます。
すり抜けも強引な追い抜きもマナーとしてはあまりよくありませんが、両方体験した感覚としては以下のようになります。
・バイクにすり抜けされた→「おいおい、頼むから当てたり転倒したりしないでくれよ……」
・車に強引に追い抜かれた→「あ、死ぬ」
このくらいの差があります。
運転中は神経を使いますし、少しハイになって狂暴性が増す人もいるので、前をウロチョロされると邪魔という気持ちになる……というのもまあ理解はできますが、だからと言って強引に抜きに行くのは非常に危険ですのでやめましょう。
たまに「アイツが前に出ようとするのがいけない」とか、「安全のために抜き返した」みたいな理由になっていないような言い訳をする人いますが、やっていることは同レベルどころかむしろ悪化しているので、かなりタチ悪いんですよね……
自覚がないから口にしてるんでしょうが、それを見た人は大抵「あ、この人もヤバい人だ」と思っているので少し落ち着いて欲しいです。
あと、これは全乗り物乗りに言えることなんですが、どうも抜かれたら抜き返さなきゃ気が済まないタイプの人が結構います。
X(旧Twitter)で検索をかけたりするとわかるのですが、抜き返したことを武勇伝のように語る人がかなりいるんですよ……
道路はレースをする場所じゃないんで、もう少し落ち着いて欲しいものです。
そんなに勝負事が好きなのであれば、ちゃんと場所が用意されているのでソチラでどうそ。
……少し感情的になり話が逸れかけましたが、要は相手が違反スレスレの運転をしたからといって、コッチも危険行為で返すのというのはやめた方がいいという話です。
相手が完全に違反行為をしているのであれば、今ならネットに曝すなどの反撃も可能ですので、そういったより効果的な反撃を模索するのが宜しいかと。
じゃあ具体的にどういう行為が違反になるかというのは、以下に例を記載しておきます。
見たことがあるという人も結構多いのではないでしょうか?
・センターラインをはみ出した追い抜き(これは追い越しに該当する)
・すり抜けからの停止線より前への割り込み
・路側帯(間違って覚えている人が非常に多いので注意)の走行
警察官により判断はマチマチのようですが、基本的にはラインをはみ出したかどうかが違反の目安になるようです。
これは地方や警察官の性格、道交法の解釈によりも変わるので、「これを守れば問題無い」ということにはなりませんが、少なくとも白線や黄線をはみ出して追い越すのは誰が見てもアウトとわかるからだと思います。
対向車線を走るような馬鹿はいつか勝手に事故るでしょうが、できれば被害者が出ないカタチで自爆して欲しいですね(暗黒微笑)。
すり抜けから停止線の前に出られるっていうのは多くの人が経験していると思いますが、当然これも立派な違反行為です。
まあ、想定外に停止線を過ぎてしまうことそれなりにありますし、そもそもバイクに限った話ではないので、多くの場合見過ごされていますけどね……
ちなみにバイクが赤信号のときにこれをやると、「停止線違反」「割り込みの禁止」「信号無視」という三つの違反をした扱いになります。
実は赤信号中にすり抜けで停止線より前に出た場合、「信号無視」になるんですよ。
普段取り締まられないからといって油断すると捕まったとき結構ダメージ大きいので、やらない方が良いと思います。
捕まってから「そんなの知らなかった」は通用しませんので……
ちなみにコレ、自転車もアウトだと思うんですけど実際捕まった事例とかあるんですかね?
自転車がやってるのよく見るんですが、これも見逃されている案件なのかなぁ……
最後に路側帯ですが、これは結構間違って覚えている人が多いです。
まず路側帯ですが、これは「歩道が隣接していないライン外」のことを表すエリアです。
これって実は、住宅街や田舎などを除けばかなり限られた場所にしかありません。
普通は歩道が隣接しており、そういったライン外のエリアは路肩といいます。
運転免許を持っている人であれば路側帯を走ってはダメと覚えている人が多いと思いますが、路側帯と路肩の区別がついていない方も多いのではないでしょうか(正直に名乗ってくれてもいいですよ^^)。
路肩の場合、実はバイクの通行は禁止されていません(自動車はダメ)。
なので基本的に違反にはならないことが多いのですが、「左側追越し禁止」というルールもあるので、明らかに進路を変更した場合は取り締まられる可能性もあります。
終始見ていなければ判断は難しいので、いわゆるグレーゾーンになりますがね。
これは恐らくバイク側も知らない人多いと思うので、知らず知らず遠慮したり違反する人も多い気がします。
判断できない場合や、ルールを覚える自信がない人はライン外を走らない方が無難ですね。
……ちなみにですが、自転車の場合は路側帯を走行することが認められています。
頭が混乱しそうですが、自転車の場合は少なくともラインの外を走っているだけでは違反になりません。
流石にあまりいないとは思いますが、自転車が路側帯を走っていたからといって違反だと騒がないようにしましょう。
以上、自動車ベースでよくあるパターンの問題を見てきましたが、バイク乗りや自転車乗り側の視点についても軽く触れていきます。
バイク乗りから見る自動車に対する悪印象は大体自転車乗りと同じで、主に運転マナーの悪い自動車乗りに対する恐怖からくるものが多いです。
ただ、前述した強引な追い抜きに対する恐怖感については、個人的にですが自転車に乗ってるときよりも強く感じます。
というのも、自転車であれば大した速度も出さずに追い抜かれることが多いですが、バイク相手だと明らかに制限速度をオーバーした速度で追い抜かれるからです。
たとえ原チャリ(原動機付自転車)相手でも、一気に追い抜く際は50~60キロほどスピードを出している場合が多いのでかなり怖いですね……
中型以上のバイクの場合だともっと酷い追い抜きをされる可能性がありますが、普通に走っているのにわざわざ追い抜いてこようとする自動車乗りはかなりヤバいので、レースには付き合わない方が良いでしょう。
仮に追い越し禁止の場所だった場合、原チャリ相手の場合は違反になりませんが、普通のバイクであればアウトなので、違反者に付き合うと損しますよ……
ちなみにこれは余談ですが、このエッセイを書く三日前にかなり危険な追い越しをされました。
私が右折するためにラインに寄せ少し速度を落としたところ、それが不満だったのか右から追い越しをしかけられたのです……
その道路は追い越し禁止でしたし、そもそも右折しようとしているバイクに対して右から追い越していくとか……ヤバくないですか?
私は心の底から「そのまま崖から落ちて〇んでくれ」と願いました。
他にも、こちらが直進しているのに譲れとばかりに強引に右折してきたり、合流してきたりということが多々あります。
恐らく軽車両を下に見ている行動だと思うのですが、こういったことは自転車に乗ってるときも多く感じますね。
自転車の場合はバイクよりもそういった強引な運転により危険に晒される瞬間は少なく感じますが(あくまでも個人的にはですので、地域によっても変わると思います)、自転車側としてはバイク(特に原チャリ)に対して悪印象を持つことが多いです。
原因は自転車と原チャリの走行ラインが被りやすいからで、互いに互いを邪魔に思っているような気がします。
前述した自転車の急な車道への飛び出しも、左寄りに走っている原チャリの方が自動車よりも危険で、よく接触事故をおこしています。
まあアンケートとかを取ったワケではないので私の感想に過ぎませんが、正直どっちに乗ってるときも邪魔と思ってしまうことはあるんですよね……
互いに走行速度も大差ありませんので、走っているときはもちろん停車中も結構気を使いますし。
自転車に乗ってると、ギリギリで追い抜きをしてくるのは原チャリが多く感じます。
自動車の場合はかなり距離をとって追い抜きor追い越しをしていくことが多いですが、原チャは同じラインを走っているせいか抜かすときも寄せ気味なんですよね……
これはあくまでも比率的に原チャの方が多く感じるだけで、実際には車でもバイクでも危険な追い抜きをしていく人はいます。
自転車の場合は原チャリよりもさらに左から抜けていくことになりますが、原チャリがかなり左に寄せている場合すり抜けないこともしばしばあり、それが自転車側に悪印象を持たれる原因になることがあります。
実際私は原チャで停車中、舌打ちされたり「邪魔!」と怒鳴られたことがあります。
しかも避けたら「クソが!」と言いながら信号無視して直進していきました。
どうも、歩行者信号が青だったから進みたかったようです。クソが!
私も自転車には乗るので一方的に悪く言うつもりはないのですが、やはり免許や年齢制限がない自転車の方がマナーやルールを守らない人は多いですね。
地元では上述したような、歩行者信号は青だったり、歩行者信号のない繋がった道だと自転車はほぼ信号を無視していきます。
守っている人もごく稀にいますが、大抵はロードバイクとかクロスバイク乗りの人な気がしますね。
やはり、自分が乗り物乗りである自覚があるかないかという差なのでしょうか?
いずれにしても、ルールやマナーを守っている人にとっては迷惑な話だと思います。
一緒くたに「自動車乗りはクソ」「バイク乗りはクソ」「自転車乗りはクソ」みたいに言われますからね……
なので少しでも互いのマナーが改善されればいいと思い、長々と事例を踏まえて語っていきました。
最初の方でも書きましたが、やはり一度でもいいから別の乗り物に乗って、同じ目線で見ることが大切だと思います。
実際バイク乗りの中には、ルール的に問題なくても自動車目線だと怖いからすり抜けをしないようにしている人もいますし、自動車やバイクを乗った経験がある人であれば急な飛び出しや逆走をしない意識を持つ人もいます(残念ながら持たない人もいますが)。
互いを知り、尊重しあうことが大切だなぁと思いますね。
ちょっとまとめが弱いですが、流石に長く書きすぎたのでそろそろ〆たいと思います。
ほぼ徹夜ですよ……
お読みいただきありがとうございました。
炎上しそうな話題ではありますが、なろうで書く分には大丈夫でしょう多分。
この手のお話で一番問題があるとすると、やはりわかりにくい交通ルールだとは思いますが、乗るからには当然責任は自分にもあるワケですし、ルールはしっかりと頭に入れておく必要があると思います。
これを言うと「それでも法が悪い」とか「総理が悪い」みたいにキレたりする人もいますが、そういう人達は会話自体が成立しないことが多いのでお付き合いしたくありませんね……