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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

子供の個人面談で、担任の先生に言われました。担任「ヤスゾーさんは、小説書いているんですってね」私「(´゜ω゜)・*;'.、ブッ!」

作者: ヤスゾー

私は元々、人に小説を書いている事を「隠して」生きてきた人間でした。


文章書くの楽しいな。

物語考えるの面白いな。


でも、「恥ずかしいから、妹にだけ読んでもらおう」と、他人には見せませんでした。


今でも、妹に真っ先に読んでもらって、添削してもらってます。

ありがとう、妹!




ある日、今でも忘れられない一言をネットで目にしてしまいます。


それが。


「小説や漫画を書いた(描いた)のに、どこにも発表しない人間はおかしい」


ガーーーン!


これはショックでした。

私がまだ学生の時の話です。

今でも頭にこびりついています。


「そうなんだ。発表しないとおかしいんだ……」


今でこそ、「それは個人の自由だろ」と反論出来るけど、私もあの頃は若くて、見も知らぬ他人の言葉を鵜呑みにしてしまったんですよね。


そこから、私はサイトや同人誌を介して、いろんな形で発表する事にしました。

でも、元来、私は他人に見せる事を目的としていなかった為、これはとんでもなく恥ずかしい事でした。


今でも、「投稿する」のボタンを押すのに、勇気がいります。


「ポイントつかなかったら、どうしよう?」

「批判の感想が届いたら、どうしよう?」


そういう不安ではないのです。

※いや、ない事もないですが。

私の場合、ただひたらすら「恥ずかしい」んです。

今でも「投稿する」のボタンを、アルコールを摂取しないと押せないんですから。


もう辞めなよ、そんなに恥ずかしいなら。


何度も思いましたよ。 


でも、書き終えれば、次のアイデアは浮かんでくるし。

いつも脱稿したり、「投稿する」のボタンを押したりしてから、次の話にとりかかっていたので、もう投稿しないと次の話が書けない身体になってしまったんです。


まあ、それくらい己の作品を世に出す事にビビっている人間なんです、私は。




それなのに。

それなのに。


そんな私の執筆活動を世間にばらした人間がいる。


それが、我が娘だ!


驚きましたよ。

個人面談で、担任の先生と話をしていると、突然、先生が言うんですよ。


先生「そう言えば、ヤスゾーさん、小説書いているんですって」

私「ブッ!!」


もうね。

頭、真っ白ですよ。


私「誰!? バラしたのー-!!」


本当に叫びました。

先生、ごめんなさい。

ビックリしたでしょう。


「誰!?」って、一人しかおらんがな。


先生「いえ、とてもいい趣味だと思いますよ。文章書くという事は、己に溜まっている感情を吐き出し……」

私「……」


先生、ダメだ。

全然、頭に入ってこないよ。

退出させて。

恥ずかしくて、たまらないの、私。


「投稿する」のボタンを押すでさえ、ビクビクしている私に、これは酷すぎた。




でもね。

我が娘は、更にとんでもない事をしでかしてくれました。

事の発端は、娘の悩みでした。


娘「う~ん。上手く書けない」

 

実は、我が娘も趣味で小説を書いています。

いつもバイオレンス系を書いているらしいのですが、今回、珍しく「キスシーン」を書くとのこと。


たまたま、キスシーンを書き終えていた私。


私「じゃあ、これを参考にする?」


キスシーンだけを印刷して、我が子に渡しました。

我が子には、平気で作品を見せられるんですよね、不思議だわ。


数日後。


子「あのキスシーン良かったよ」

私「あら、本当。嬉しいわ」

子「良かったから、クラスメイトの友達にも見せた」

私「……はい?」

子「みんな、喜んでいたよ。「キャー!」「素敵!」みんな、顔を真っ赤にしてた」

私「……」


私はもう開いた口がふさがらない。

あの、あのキスシーンは……!!


BLだー-----!!!!!!


誤解しないで欲しいです。

私は我が娘にBLを勧めた事なんか一度もありません。

話題にしたこともない。

大体、我が家にはそのジャンルの本はないのです。


でも。

小学5年生になった頃、突然、「BLっていいよね~」って言ってきたんですよ。

ビックリですよ。

最初、固まりました。


もうその世界を知ってしまったからには、こっちが制御できることは一つもなく。

(R指定については注意を促しましたが)

同じ趣味を持っている事もあって。

「お母さんはNLもBLも書くよ~」と、フランクに語れる仲になってしまいました。


それがまずかったのかな……。


私「な、な、なんで友達に見せるの!?」


一部とはいえ、未発表の作品が勝手に他人に読まれたこと。

しかも、その内容がBLなこと。


もう大パニックですよ、私。


娘「大丈夫だよ。何人かは腐女子だし。残りは、男女の話だと勘違いしているから。たぶん」

私「え? 腐女子? 小学生がなんで、その言葉を知っているの!?」

娘「インターネット」

私「……」


今の子、ネットで何でも知ってしまう……。

それが「いい事」なのか、「悪い事」なのか。

浅学な私には見当もつきません。




今、私が最も恐れているのは。

「BL作品を(一部とはいえ)娘の友達が読んだこと」じゃありません。

「その事を、子供達が母親に報告すること」です!

娘の友人達とはそんなに接点ないけど、ママさん達とは話しますからね、まだ数年間は。


今のところ、「ヤスゾーさん。あなたが、すごいの書いているって娘から聞いたんだけど……」と、言われていません。

言われてませんけど……。

いつ言われるか、学校行事があるたびに、ビクビクしています。


最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 皆様バラされた部分に共感されているようなので、それは他の方に任せるとして(笑) 読まれるの恥ずかしい、わかりますよ!! 私は読まれたいけど恥ずかしい(けど読まれたい)くらいの感じです。 …
[良い点] 思わず笑いました 面白かったですw
[良い点] 作者様にとっては大変な修羅場であっただろうとお察しいたしますが、思わず爆笑させていただきましたw [気になる点] BLドラマが大ヒットして流行語大賞にランクインしたり映画化したりするご時世…
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