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四季折々に芽吹く瞳の守り人  作者: 春風桜夜
〜プロローグ〜一族の悲劇
6/8

神雲一族の悲劇

遅くなってごめんなさい

私の名前は神雲冬空かみぐもとそら。私の瞳は何百年に1人しか生まれないと言われる珍しい白色だ。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ーー・ー・ー・


冬空はいつもの様に山の中にある寺子屋に行った。その寺子屋は冬空が幼い時からお世話になっている影月葉月かげつきはづきの教える寺子屋で、勉強だけでなくいざと言う時に自分の身を守る為に体術や剣術などを教えていた。



【冬空】「葉月先生!おはようございます」

冬空は今日も葉月に挨拶をした。


冬空の一族は厳しく特に挨拶は必ずしなさいと言われているのだ。1度挨拶をしなかった時お供の者が母親に報告し柱に縛り付けられた経験が…


【葉月】「おはようございます。冬空さん」

葉月も笑顔で返した。この寺子屋は昔は昔はもっと人が居たのだが…何故か人が減って行った。


【葉月】「では、今日も勉強をしましょう。まずは数学の教科書を開いてください」

葉月の授業が始まった。冬空は勉強は出来る方だが…


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


【葉月】「はい!では今日の筆記の授業はここ迄。では次に実技の授業を始めます」

冬空は体術や剣術が苦手なのだ…

葉月と組手をしたら冬空は直ぐに投げられてしまうし…剣術は判断が遅く間合いを取られる事が多かった…


【冬空】「うぅ…やっぱり先生強い…」

【葉月】「冬空さんは体力はあるのですが…」

葉月は少し困ったように言った。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


〜その日の夜〜


冬空は夜遅くまで1人で刀を素振りをしていた。それから体術も1人で練習していた。


その時…奥から悲鳴が聞こえた!



悲鳴が聞こえた方へ向かうと…そこには首から上が無い…体だけの死体が無数に転がっていた…

冬空は吐き気を覚えた。畳には血が染み込んで赤黒くなっていた。

また悲鳴が聞こえた!母親の部屋からだ!

冬空は急いで母親の部屋に向かった!




母親の部屋に向かうと…そこには腰を抜かして怯えている母親と泣き叫ぶ姉の姿が!!


【母親】「お、お願いします…む、むむむ娘の命だけは!」

母親が泣きながら誰かにお願いしている。



姉達の前には…見覚えのあるシルエットが!?

そう…そのシルエットとは冬空がお世話になっている寺子屋の先生…影月葉月の姿が!?



葉月は冬空に気付いたようで


【葉月】「あらあら、冬空さんではありませんか。そこで目に焼き付けておきなさい。大切な人の最後の姿を!」

葉月はそう言うと母親と姉の首を切った。

冬空は恐怖のあまり足に重りでも付いたように動くことが出来なかった…

冬空は思った。

【冬空の内心】「動かなきゃ!動かなきゃ!殺される殺される…やつに殺される…動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け」

そう思った。


【葉月】「冬空さん…貴方も今すぐ一族の皆さんの所に行かせてあげます!」

葉月の目には光は無かった。

葉月は冬空に刀を向けた。


冬空は切られる寸前…やっと動けた。そして直ぐに刀を抜くことが出来た。

いつもは組手をしたらすぐに投げられてしまう冬空もその時は自然と動くことが出来た。

間合いも取られ無かった。だが…少し抵抗があった。いつもは手加減してもらっていた相手が今日は本気だ!

そう考えて居たら…間合いを詰められてしまった。そのまま投げられ床に倒れ込んだ!さらに起き上がる隙を与えずすかさず刀で顔を切ろうと…!


間一髪!髪の毛が少し切れただけだった。


冬空は起き上がり今度は攻めに入った!間合いを取ることが出来た。

そのまま畳み掛けるように刀の鞘を使って溝落ちに衝撃を与えた。その衝撃で葉月は起き上がる事が出来なかった。


【葉月】「強く…なりましたね。冬空さん。さぁ…私に…留めを刺しなさい」

葉月は弱々しく言った。


【冬空】「どうして…貴方は私の一族を…何で辻斬りを…」

冬空は何故葉月が神雲一族を滅ぼしたのか、それだけ知りたかった。


【葉月】「私は……、影月一族は…貴方達…神雲一族に仕えていました…しかし…影月一族の1人が…神雲一族の大切な…妖刀を奪った事が…ありました」

葉月は掠れた声で言った。


【葉月】「神雲一族は…その者を…辻斬りの刑に称し…晒し首にした事が…ありました。その時…それだけでは…怒りが…収まらず…何もしていない…者達迄…辻斬りの刑に称し…晒し首にした…。私の…大切な…家族も…皆…」

葉月の言葉に…冬空は自分の一族がした事が信じられなかった。


【葉月】「さぁ…私は…全てを…話しました…。早く…殺してください」


【冬空】「………。先生……今まで…ありがとうございました…」

そう言って冬空は葉月の首を切った。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


冬空は先生を墓に埋めて弔った。それから先生や家族の遺品を整理した。先生の遺品の中に冬空宛に手紙があった。


その手紙には


【葉月の手紙】「拝啓、神雲冬空殿


今この手紙を読んでいると言うことは私はもうこの世に居ないでしょう…私は貴方に言わなければいけない事を忘れていました。

冬空さん、貴方は白い瞳の持ち主だ。他にも貴方の様な珍しい色の瞳の持ち主が居ます。その人達は『春咲神社』と言う神社に向かうでしょう。貴方もそこへ行きなさい。

卒業おめでとう!



影月葉月より」


冬空はその手紙を読んで泣いてしまった。

それから先生に言われた通り春咲神社に向かう事にした。



















キャラを辻斬りで殺したのは冬と言えば「椿」かなと思ったので。椿って首から落ちるから辻斬り見たいだと思ったので辻斬りにしました。

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